WALKER’S 

歩く男の日日

その他の初めての宿 (2)

2016-06-30 | 16年四国の旅


 前期の19日目はいよいよ歩くのが辛くなって松山から今治まで一気に電車で飛んでしまいました。石手寺までは曲がりなりにも写経を納めてきたのですが、太龍寺には行けず途中断念を受け入れました。
 ほとんど歩けなかった日ではありましたが、いろんな思わぬ出来事がありました。朝ユースホステルを出て道後温泉本館のところで撮影をしていたら、北の方から見慣れた二人連れがやってきます。下ノ加江、延光寺の手前、宇和島駅、そして明石寺の手前でも会ったウォーキング協会の役員とその奥さん。常磐荘に泊まって素泊まり3500円だったそうです。1室2人だから普通より安くなったのでしょう。今日は太龍寺と円明寺にお参りして、もう1泊道後で泊まって明日帰途につくそうです。
 そのあとは時間がたっぷりあるので道後温泉の観光案内所で休んでいたら、ボランティアのガイドの人が声をかけてくれてしばらくお話ししました。
 その後はからくり時計の広場にある足湯でくつろぎます。最初この前に来たときは本当に余裕など全くなくて、もちろん足湯など目に入らなかった。
 駅に行くとちょうどいい時間に坊っちゃん列車がJR松山駅まで行くので予約券を購入します。
 松山駅に到着したのは11時15分、1時間以上待合室でのんびり、そうして乗り込んだ電車に、5日前三好旅館で同宿だった愛知県春日井市から来られた川口さんがいるではありませんか。彼とも明石寺の手前で再会していたのでした。彼は久万高原の宿がラグビー大会で取れなかったのでその日はバスで松山の宿に入ったとか。今日も延命寺の手前、大西駅まで電車に乗る。それでその後の宿のことを聞かれたので、駅が近づくまで紙に書きながら教えてあげました。今年はこういうことが本当に多くてありがたいことだと思います。特にこの日は全く歩けなかったので少しでも人の役に立ててなによりです。川口さんは香川県に住んでいたことがあって、このあたりの道は仕事でよく通ったのだそうです。

 今治駅を北に出てすぐ右の所にあるのがこのシクロの家、シクロとは自転車のこと、主にしまなみ海道を渡ってくるサイクリストのためのゲストハウスです。もちろん、普通の観光客や、商用で来る人、お遍路さんもたまに来るそうです。
 ぼくが入ったすぐ後、外国の若い女性が来て、応対の女性が英語で流ちょうに説明していきます。その解説を聞いていて、やっぱりこれからの宿はこうでなくてはと思いました。ロッジカメリアのご主人は英語が通じなくてイギリスの男性を怒らせてしまった、と言っていたし、うたんぐらでもかなり苦労していた。増えたといっても外国人のお遍路さんは1年に100~200人、歩き遍路が4千人、車、ツアー遍路が20万人と言われることからすれば微々たる数字かもしれないけれど、もうちょっと何とかできたらいいのになと思います。今年は4人の外国の人と話ができたけれど、自分自身ももうちょっと何とかしたいと本当に思います。
 シクロの家は相部屋2500円、風呂はなくてシャワーは別料金ですが、駅の反対側にあるスーパー銭湯を紹介してもらえます。すぐ近くにローソンがあるし駅の中にもコンビニがあります。今治名物のてっぱん焼き鳥の店も詳しく教えてもらえます。普通の2食付きの宿に泊まっているお遍路さんには無用ですが、野宿でまわっている人や倹約したい人にはとてもいい宿だといえるでしょう。今治駅の近くにはホテルはいっぱいありますが旅館民宿はない。ホテルは大体5000円以上だから、距離がこのあたりまでの人には格好の宿だといえるかもしれません、個室もあります。