昨年10年ぶりに横浪スカイラインを歩いて浦ノ内の民宿旭に泊まって、やっぱりこの道はきついから2度と歩くことはないだろうと思ったけど、今年も浦ノ内に泊まることになってしまいました。なずなの予約がとれなかったから仕方なくという感じでしたが、とれなくて良かったと今では思っています。そしておそらくこれから毎年ここにやってくることになるかもしれません。なずなからだと岩本寺は遠すぎます。ここからでぎりぎり、来年以降は電車を使うつもりもありませんから。この前日の宿も桂浜の近くにある民宿まさごに固定することにしたこともあります。まさごはまだ一度も泊まっていないし、評判も全く聞いたこともありませんが、遍路宿ランキングで◎が3,○が1なので問題ないでしょうし、料金も6300円でこの付近の宿の中では最も安価だし、龍馬パスポートで500円引きのクーポンがもらえます。パスポートがブロンズになると1500円相当の豪華料理券がもらえます。いずれも次回にしか使えないから毎年行くことになります。
「四国遍路」の著者で元朝日新聞の編集委員、辰濃和男さんの色紙が食堂に飾ってありました。横には民宿の前で撮影した写真も額に入っていました。数年前までは毎年年賀状も届いていたそうです。86才だから体調が十分ではなくなったのかもしれないと、みっちゃんが言います。
昨年泊まった旭と比べて、それぞれちょっといい感じ、トイレは大分いいし、お風呂もきれいだったし、部屋も落ち着いて良かったし、テレビは断然見やすいところにセットされていたし、階段が安全で下りやすかったし、食堂も別棟ではなくぞうりを履かなくていい。よくよく考えればいいことだらけでポイントがずいぶん高くなった。みっちゃんも気さくですごく話しやすい。40年近く前の台風でこの集落は大波に洗われて全部駄目になった。全部それ以降に建てかえられたものだという話をしてくれました。宿帳を見るとこの半月で10人くらい、シーズンでも1月に20人前後の泊まり客しかないようです。距離がいまいち良くないところにあるから仕方のないところでしょう。高知屋からここまで来られる人は多くないし、ここに泊まると次の宿は久礼になるからそれもうまくない。
肉じゃがは温かかったし、右の名前の判らない魚の唐揚げもできたて、温かいものはご馳走です。同宿はいなくてみっちゃんとお話ししました。もう全部の雰囲気が何ともいえず心地よい、
2食付き6500円、旭より500円安いのもうれしい。みっちゃんの運転でスカイラインまで送ってもらいました。慣れた道とはいえ急カーブ連続の急勾配の細い道を見事なハンドル裁き、年齢は聞かなかったけれど聞いていたらちょっとびっくりするかもの若々しさ。こういう宿に戻ってこられる、お遍路の楽しみがまたひとつふえました。