今ごろですが、ちょっと前(12月10日)にボリショイバレエの
『明るい小川』(ショスタコーヴィチ作曲)日本初演を見た。
「明るい小川」という名のコルホーズ(集団農場)を舞台に、
収穫祭の一幕を描いた楽しく可愛くコミカルなソビエト・バレエ。
70余年前、共産党機関紙「プラウダ」はこの作品を痛烈に批判し、
コルホーズをちゃんと取材せよ、などと書いたらしいが、
ロシア人がコルホーズでは適当にしか働いてなかったのは有名な話。
むしろこのバレエに描かれた屈託のないお祭り騒ぎのほうが
実態に近いんじゃないだろうか。
今のロシア人がこのバレエを見て郷愁を感じる、
というのがとてもよくわかる気がした。
それと、このバレエではダーチャに住む年配の夫婦が
暇を持て余した別荘族ふうに描かれていて、
1930年代、即ち第二次世界大戦前のダーチャは
まだ自給自足の場ではなかったことがうかがえて興味深い。
それにしてもこの「明るい小川」という地味すぎる邦題、
すでに定訳になってるけど、いつどなたがつけたものなのか?
つくづく思い出すのは、ロシア歌謡の研究家Yさんの言葉。
「初めて日本語表記をつける人は気をつけないとダメよ。
それがそのまま定着することになるんだから。
あえての言葉を使うときは、確信犯でやること!」
上演禁止から70年間お蔵入りになっていた作品なわけだから、
バレエを見ないまま音と情報だけでタイトルをつけるのは、
訳者にとっても不本意だったろうけれど、
「スヴェトリィ・ルチェイ」の訳なら「清流」が妥当だろうし
ことコルホーズの名前ならもうちょっとソ連的パンチがほしいところ。
でも、「明るい農村」みたいなNHK的なミもフタもない実直さが
別の意味でのインパクトを生み出しているのも確かなわけで、
してみるとこれは確信犯なんだろか??
ほんとに日本初訳出っていうのは難しい。
まさに同じようなことで四苦八苦してるので、
身につまされる思いである。
嗚呼、ついに3度目の年越しだ~。
来年こそこのプロジェクトに明るい未来は待っているのか…??
С Новым годом!
『明るい小川』(ショスタコーヴィチ作曲)日本初演を見た。
「明るい小川」という名のコルホーズ(集団農場)を舞台に、
収穫祭の一幕を描いた楽しく可愛くコミカルなソビエト・バレエ。
70余年前、共産党機関紙「プラウダ」はこの作品を痛烈に批判し、
コルホーズをちゃんと取材せよ、などと書いたらしいが、
ロシア人がコルホーズでは適当にしか働いてなかったのは有名な話。
むしろこのバレエに描かれた屈託のないお祭り騒ぎのほうが
実態に近いんじゃないだろうか。
今のロシア人がこのバレエを見て郷愁を感じる、
というのがとてもよくわかる気がした。
それと、このバレエではダーチャに住む年配の夫婦が
暇を持て余した別荘族ふうに描かれていて、
1930年代、即ち第二次世界大戦前のダーチャは
まだ自給自足の場ではなかったことがうかがえて興味深い。
それにしてもこの「明るい小川」という地味すぎる邦題、
すでに定訳になってるけど、いつどなたがつけたものなのか?
つくづく思い出すのは、ロシア歌謡の研究家Yさんの言葉。
「初めて日本語表記をつける人は気をつけないとダメよ。
それがそのまま定着することになるんだから。
あえての言葉を使うときは、確信犯でやること!」
上演禁止から70年間お蔵入りになっていた作品なわけだから、
バレエを見ないまま音と情報だけでタイトルをつけるのは、
訳者にとっても不本意だったろうけれど、
「スヴェトリィ・ルチェイ」の訳なら「清流」が妥当だろうし
ことコルホーズの名前ならもうちょっとソ連的パンチがほしいところ。
でも、「明るい農村」みたいなNHK的なミもフタもない実直さが
別の意味でのインパクトを生み出しているのも確かなわけで、
してみるとこれは確信犯なんだろか??
ほんとに日本初訳出っていうのは難しい。
まさに同じようなことで四苦八苦してるので、
身につまされる思いである。
嗚呼、ついに3度目の年越しだ~。
来年こそこのプロジェクトに明るい未来は待っているのか…??
С Новым годом!