サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

触れない猫に触れた!

2021-07-24 | 保護猫
我が家に保護猫がやってきて半年。
「触れない猫」についに触れたー!
の巻

その日は突然やってきました。何をやってもずっと触らせてくれなかった保護猫・六花(ろっか)さんが、急になでなでスリスリさせてくれるように! 


きっかけは保護猫友達からいただいたこのオモチャ。しなるワイヤーにカイコのまゆが3つ。「まゆおどりびょんびょん」というそうです。


最初は普通にじゃれていたのですが、さほど食いつきがいい、というわけでもありませんでした。ところが、思わぬ発見が…。

おや、まゆが体に当たってもいやがらない!

これまでのオモチャ、ネズミや羽根やポンポンなどなどは、当たるとビックリして逃げ出すか、噛みついたりしゃぶりついたりして食べそうになるか、そのどちらかだったのに、まゆが柔らかくツルンとしているせいか、全然平気。これを使えば「なでられると気持ちいい」ということがわかってもらえるかも!そこで早速挑戦。

①まずはワイヤーをしならせて、まゆで首の後ろをスリスリ。
②次にワイヤーではなく、まゆ本体を手で持ってスリスリ。
③さらに、まゆを動かしつつ、さりげなく指でもスリスリ。

ここまでは、一気にいけたー!

初日はここまで。次の日もその次の日も①から③を繰り返します。
すると、まゆのオモチャを見せただけで寄ってくるように!


そして数日後。
まゆを見せながら、手だけでスリスリすることに成功!
さらに、まゆなしでも、手だけでスリスリなでなでOKに!
ならばブラッシングもいけるかも。


あっさり成功!柄つきのブラシではなく、手にはめてなでなでするタイプがいいと聞いたので、予め用意してありました。

もちろん、この「まゆおどりびょんびょん」だけで、急に触れるようになったわけではなく、これまで幾多の方法を試しました。それらの積み重ねがあって、触れるまであと一歩というところまできていたので、「まゆおどり」が最後の一押しをしてくれたのだと思います。

この半年、このまま一生触れないかも、と諦めかけることしばしば。役に立ちそうなネット情報は、あらかた検索し尽くしました。同じように「触れない保護猫」に悩んでいる方の参考になるよう、後日、情報を整理してアップしたいと思ってますが、その前振りとして私なりの3箇条をば。

1.「触られたら気持ちいい」と思ってくれる方法をとことん探す
2.一対一で、同じ時間に同じ場所で同じことを繰り返す
3.猫の気持ちを一番に考える


上記は人間側に必要と思われる心構えですが、個体差があるので、具体的な方法は猫ちゃんによって違ってくると思います。でもこの、「それぞれの猫ちゃんに応じた具体的な方法」を見つけ出すのが、一番難しいのですよね。

触れない猫の対処法を検索すると、日本語サイトで比較的多かったのが、「大きな声を出したり物音をたてたりしない」「目線をロックオンしない」「体を低くする」「急に動かない」「猫の自由にさせる」などなど、猫好きなら当たり前に知っている基本中の基本事項。このレベルで触れるようになるなら、誰も苦労しませんてば!

毎日ゴハンとトイレのお世話をしていればいつかなついてくれる、という楽観論もありました。が、元野良猫にしてみれば、ゴハンとトイレと寝る場所さえあれば十分。別に人に触られなくたって生きていけるのですから、家庭内野良への道一直線になりかねません。

その点、アメリカやカナダの保護猫団体や保護活動家のコメントは、じつに理論的で実践的。まんまその通りにはならないこともありましたが、作戦をたてるうえでとても参考になりました。これも追々ご紹介したいと思います。でも反対に、こんな自説を唱える保護活動家もいました。

「2年たっても触れない猫を飼ってる人がいるけど、そんなの時間の無駄!猫は犬じゃないんだから、野生の本能が強くて決してなつかない子もいる。そういう性質の子は、医療行為が終わったらリリース!ほーら、あなたは自由よ!リリース!」

リリースしても生きていける環境にある子は、確かにそのほうがいいかもしれません。でも今の日本では難しいですね。ましてや、保護されて一度里親に譲渡された子を、なつかないからといって野良に戻す(=捨てる)ようなことは、決してあってほしくないと思います。

時間はかかっても、真剣にその子と向き合えば、きっと道は開けます。なついてくれるようになるまでの日々は、最初からなついている猫では経験できないドラマの連続で、かけがえのない思い出になるでしょう。某公園で保護され、超ビビりで人なれ度の低かった、うちの六花さんが、そのことを教えてくれました。(つづく。…予定)


隠れてばかりいた頃の六花さん。ファイルの裏側に立てこもってました。
Comments (2)
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モスクワ五輪映画で思う東京2020

2021-07-17 | ロシア系イベント
先週末はロシア文化フェスティバルの「ロシア・スポーツ映画祭2021」へ。
昨年も同じ内容のプログラムが本邦初上映として開催されたのだが、
コロナ初年で電車に乗るのがためらわれて断念。
去年も今年も感染状況はたいして変わっていないが、
ワクチンも打ったことだし、ラッシュの時間帯を避ければいいか、と
再上映された3本のうち2本を見る。



1本目は、1970年制作の『スポーツ、スポーツ、スポーツ』。
これはごっつう拾い物! スポーツ発展の歴史を紐解くかと思いきや、
ハズし技の数々に苦笑をそそられるラビリンスな一作。
監督は、ナチスドイツのソ連侵略を、少年の目を通して描いた衝撃作
「炎628」(1985年)で知られるエレム・クリモフ。
音楽はシュニトケ。役者時代のニキータ・ミハルコフも出演。

2本目は、前から見たかった1980年モスクワ五輪のドキュメンタリー、
「おおスポーツよ、君は平和だ」(О, спорт! Ты-мир!)
なんだこりゃなタイトルだが、ソ連映画には直訳が似合うのである。

モスクワ五輪といえば、ソ連のアフガニスタン侵攻に抗議して
「多くの西側諸国がボイコットした」ことで知られる。
なので、きっとソ連選手大活躍を謳ったプロパガンダ映画であろう
と予想しつつ見てみれば、真逆であった。

本作でボイコット国として紹介されるのは米国、日本、西独くらいのもの。
実は、イギリス、フランス、イタリアなど西側主要国の多くは、
完全不参加ではなく、個人参加として選手を送り出していたのである。
本作は、それらの国々の有力選手の試合ぶりを偏りなくとりあげる。
モスクワにやってきた各国の観光客にも満遍なくマイクを向ける。

即ち、こんなにいろんな国の選手が参加して、いい試合しましたよー、
ボイコット国からもこんなに観光客が来てモスクワを楽しみましたよー、
というオリンピック大成功を謳った、一種のプロパガンダではあるものの、
それを超えたオリンピック賛歌に仕上がっているのである。

そしてもうひとつ。モスクワ五輪の4年後に開かれたロス五輪から
開会式や閉会式はショーと化し、スポンサードな商業五輪に変貌する。
共産圏お得意のマスゲーム、子供たちやミーシャの素朴なパフォーマンス、
マンパワー炸裂の古き良き時代のアナログ演出は、
モスクワ五輪が最後だったのだ。


●1980年モスクワオリンピック閉会式で涙するミーシャ
(客席にいる人々が色のついた紙をもって、涙が流れ落ちるさまを人力で表現するという懐かしのアナログ演出)

今のような東京五輪無観客が決定したタイミングで見ると、
ここに描かれるのは、皮肉にも理想的なオリンピックの姿である。
スタジアムを埋め尽くす観客が、各国の選手の健闘を称え、
モスクワの街には観光客が溢れ返り、彼の地の食や文化を堪能する。
そして迎えた閉会式、子熊のミーシャが風船と共に大空に消えゆく姿を
観客は万感の思いで見つめ、祭の終わりの寂しさを共有する。

このすべてが「ない」状態で開催される東京五輪2020を
私たちはどのような思いで迎えたらよいのだろう。
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ロシアのコロナ感染再びリバウンド

2021-07-06 | ロシアのコロナ情報

The Moscow Timesより

新型コロナ感染の第二波を順調に乗り切るかに見えたロシアですが、
やっぱりリバウンドしてしまいましたか。

一時は新規感染者が1日8000人を切っていたのに、7月4日は25000人強。
累計感染者数は561万人超。死者は13万8000人に迫っています。
ちなみにロシアの人口は、約1億4600万人。
あんなに広いのに、日本の人口より約2000万人多いだけ。
それでこの感染者数は多すぎます。

特に感染が収まらないモスクワでは、飲食店の利用客に
ワクチン接種済み、過去3日以内の検査で陰性、もしくは
過去6カ月以内にコロナ感染から回復したことを証明する
QRコードの提示が義務づけられるようになったそうです。

ワクチン接種が進まないのが感染拡大の要因であることは明らかで、
政府はあの手この手で早期のワクチン接種を促していますが、
「秋までに国民の6割接種」という目標はもはや達成不可能、
とクレムリンもお手上げ状態。

もっとも、日本より感染規模が大きい国はロシアだけはありません。
そのような国々から大挙して人が集まるオリンピックが、
本当に開催されてしまうのでしょうか??
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銀座「赤の広場」で黒パンを買う

2021-07-02 | ロシアコラム


銀座ブロッサムで開催されるコンサートに行くついでに
遅ればせながら、ロシアの食料品店「赤の広場」訪問。
新富町、東銀座、銀座一丁目いずれの駅からも徒歩圏。
昭和通りに面した可愛らしいお店です。

ファンチキ(包み紙)が可愛い定番のチョコ菓子、
冷凍のぺリメニやブリンチキ、濃厚そうな蜂蜜などなど
片っ端からほしくなるのをグッとこらえ、買ったのは下の5品。


ボロジンスキーの黒パン、黒パンの粉、生チーズ菓子2種、スィローク。


黒パンといえばボロジンスキー。コリアンダーシードの香りよし。
チーズデザートのレポートはまた次回。

銀座でロシアのお店といえば、ソ連時代の「ベリョースカ・白樺」を思い出します。新橋のベリョースカにもよく行きました。ウォッカにグルジアワイン、マトリョーシカなどの素朴な民芸品。昔ながらの定番商品しかなかった時代に比べ、いまや隔世の感あり。「赤の広場」に来れば、味もセンスもいい新生ロシアの食に触れられます。これでロシア直輸入のマロージェナエ(アイスクリーム)、それもプロンヴィルが食べられたら最高!

さて、この日はこのあとロシア文化フェスティバル・スペシャル日露地域・姉妹都市交流年記念コンサート。コロナ対策のため開演が早まり、17時半から19時半まで、2時間みっちり休憩なしでロシア音楽を堪能しました。


会場ではチェブラーシカがお出迎え。
いつ見ても可愛いチェブちゃん。

 後ろ姿もキュート。
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