サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

子供サマーキャンプ

2008-11-01 | ダーチャツアー2008
この夏、ハバロフスクの子供サマーキャンプ「オケアン」を初訪問。遅ればせながら、そのレポートです。ここは48年前にできた旧ピオネール・キャンプなのだとか。ピオネールというとちびっこ共産党員育成所みたいな印象があるが、なかなかどうして、このシステムはあなどれない。
 
「オケアン(大洋の意味)」はもともとハバロフスク市内の工場に務める従業員の子供たち用に作られたのだそう。現在は民営化され、工場に関係なく7歳~15歳の子供たちが夏休みを過ごす場となっている。ロシアでは共働きが一般的で、有給休暇は年1ヵ月。でも、必ずしも夏にまとまった休みがとれるとは限らないし、大企業勤務ともなれば何年かに1回しか夏の休暇が回ってこない。一方、ロシアの学校の夏休みは、6~8月の3ヵ月!もある。なので仕事を休めない親たちは、夏休みの一定期間、子供たちを環境のよいキャンプ場に送り出すのだ。つまりが、青少年育成と福利厚生の一挙両得ですね。

市内からアムール河を越えて、キャンプ(ラーゲリ)に到着!
お行儀よく日本人一行を迎える子供たち。

ここで子供たちは年代別グループに分かれてログハウスに宿泊し、集団生活のなかでさまざまなことを学ぶ。子供たち20人につき2人のリーダーがつき、そのリーダーを務めるのは教育大などの学生さんだそう。ということは、教育実習の場でもあるわけですね。昼間はスポーツやお絵かきなどのサークル活動、時にはグループ対抗の試合やコンクール、そして夜はみんなで踊ってディスコタイム……。「ここではぼーっとしている暇はありません」と案内してくれたリーダーの学生さん。
ううむ、ぼーっとしたいタイプの子にはちょっと苦痛かも(笑)。

ロシアの女の子はおませさん。こんなにちっちゃいのに、
しっかりアイラインをひいていた。かたや男の子は無邪気すぎ。

気になるサマーキャンプの費用ですが、財源は企業の社会保障基金。もともとその分は給与から天引きされているので、費用の約7割は基金から、約3割が親負担なのだそう。ただし自営業者は100%負担。1ヵ月だいたい1万5000ルーブル(7万円近く!)というから結構な額だ。そうか、ぺテルブルクのダーチャ協会幹部が「子供キャンプよりダーチャのほうが安上がり!」と力説してたのはそういうことだったのか。

敷地内のログハウス。可愛い!この色づかい。

へんなもの発見

2008-09-22 | ダーチャツアー2008
ダーチャの庭はとにかく広いので、巨大なものが置きたい放題。
列車の廃棄車両を置いて、物置や鶏小屋がわりに使ってたりする。
にしても、これは何? オブジェのつもりの砲弾??
聞けばここは偉い軍人さんのダーチャとな。
もともとこのダーチャ村には、退役軍人や軍関係者が多く、
別のダーチャには、軍の臨時滑走路が敷石がわりに敷かれてた。
廃品利用はすこぶる結構なんだけど、
そんなもの簡単に払い下げちゃっていいのかロシア軍!

ダーチャの保存食

2008-09-16 | ダーチャツアー2008
ご近所のナターシャさんのダーチャにお邪魔したところ、
部屋の一隅を占めるビン詰め発見!
ナターシャさんは一見すると都会的でお洒落な女性だけど、
ご主人と娘さん、息子さんの4人で2haもの土地を耕し
相当量の野菜をつくってる。ナマで食べきれない分は、
これこのとおり、塩漬けや酢漬けにして保存。
リンゴやベリーはコンポート(水煮)にして同じく保存。
あまりに壮観なのでビン詰めの写真を撮りまくっていたら、
「あら、あんなもの撮ってるわ!」と笑われた。

こちらはターニャさん手づくりのリンゴのコンポート。
甘すぎず、すっきりした味わい。

置いてあるだけで絵になる!

ダーチャの井戸

2008-09-14 | ダーチャツアー2008
典型的なダーチャの井戸。
冬の積雪を防ぐためか、とんがり屋根をかぶせてるので、
見た目も可愛く、構造上も危なくない。
ふだんは閉まっている扉を開け、バケツを落とし、
右側の取っ手を回して水をくむ。
が……。じつはこの写真の井戸には仕掛けがあって、
脇っちょのボタンを押すと管から水が自動的に出てくるしくみ。
いつのまにやらここにも自動化の波が!?
でも、日本なら電動式に総とっかえするところを、
手動は手動で残しておくのがロシアらしくて微笑ましいのだ。

このダーチャ村では井戸は共同なので、各自ダーチャから
大きな容器を持参しては、水を運ぶのが日課。
それはそれは重労働である。
が……。じつはこのダーチャ村、今では水道がしかれており、
毎日水くみに行く必要はないのである。
それでも井戸水をくみに行くのは何故かというと、
「冷たくておいしいから」とターニャさん。
ほんとに、ひんやり冷たくておいしい水だった!
水道水は生活用水、井戸水は飲料水。
ミネラルウォーターを買わなくても、自前の水があるっていい。

アムールの中洲

2008-09-11 | ダーチャツアー2008
ダーチャ村の細い小道。これでもちゃんと通りの名前がついている。
この小道を何度行き来したことだろう。

小道を抜けると、そこはアムールの支流。

ハバロフスクのダーチャの多くは、アムール河の中洲にある。
ダーチャの庭で集めたミミズをえさにして釣りをする人、
湖のように穏やかな川で水遊びをする子供たち。
ここには水辺のダーチャならではの楽しみがある。

去年、この水辺で早朝散策していたら、
民族音楽演奏家のヤンキナさんがバスタオルを巻いて現れ、
やおらビキニ姿になって川に飛び込んでいったっけ。
夏とはいえ冷え込む朝に、こんな冷たい水に!
しかも準備体操もしないで飛び込むとは、さすが頑強なロシア人。
驚く日本人一行を尻目に朝陽を浴びて悠然と泳ぐヤンキナさん、
気持ちよさそうだったなー。

ヴァレニキのつくり方

2008-09-05 | ダーチャツアー2008
ウクライナふう餃子「ヴァレニキ」のつくり方をターニャさんに習う。
1)卵5個をボウルに割り入れ、塩少々、水適量を加える。

*ロシア人はナイフの柄でコンコンとたたいて宙で卵を割る。
2)卵をかきまぜ、3)強力粉をドバっと入れて、手でこねる。
  
*分量はかなりアバウト。2kg入りの強力粉を半分近く使ってた。
4)テーブルの上で生地をよくこね、のばしていく。

5)棒状にのばして、2cm角ぐらいに切る。

6)切ったはしから麺棒で餃子の皮のように丸くのばしていく。

*打ち粉をしながら薄く均等にのばすのがポイント。
7)皮に具を包む。餃子よりかなり多めに盛るべし。

*具はマッシュドポテトやキャベツと玉ねぎのいためものなど。
8)仕上げの縁飾り。これが難しい!

*親指と人差し指で折りこむように縄模様をつけていく。
ロシア人なら誰でもできるワザらしい。
仕込み完了!

*これをたっぷりのお湯でゆで、サワークリームや
刻みネギなどをお好みでかけていただく。
 フク-スナ!
基本的にはシベリアふう餃子「ペリメニ」と似ているが、
ペリメニは肉、ヴァレニキは野菜の具を使うところが違うそう。
あと、ぺリメニはひとくちサイズでぺロリと何個も食べられますが、
こちらはかなり大ぶり。3個も食べればおなかいっぱい!

ターニャとトーマ

2008-09-02 | ダーチャツアー2008
今回、ハバロフスクで宿泊したのはターニャさんのダーチャ。
2階の部屋には高さ違いのベッドがふたつ。

1階からは階段ではなく、ハシゴでのぼる。けっこう急だ。
娘さんが使っていたらしいこの部屋の飾り棚には……。

いかにも女の子らしいおままごと用のおもちゃにまじり、
ソ連時代の伝説のシンガー故ヴィクトル・ツォイの写真が。

ターニャさんちのお隣は、仲良しのトーマさんのダーチャ。
ふたりは一年生のときからの幼なじみで、市内の住居もお隣だとか。
このふたりのダーチャの使い方が面白い。
隣り合う2軒のダーチャの間をあえて仕切らず、各800平米、
あわせて1600平米の敷地を2家族で共有するかのように使ってる。
例えば、トイレ、シャワー、バーニャはターニャさんの敷地、
コンポストはトーマさんの敷地にあるけど、いずれも共同で使用。
 ←こちらターニャさんの簡易キッチン。 

本格的キッチンはトーマさんちにある。これが素敵!
玄関ポーチにしつらえられた文字通りのオープン・キッチン。
庭の花木を借景にして、風や光を感じながら調理する。
できた料理はカウンターがわりの手すりに一時置きして、
ターニャさんちのオープン・ダイニングに運んでいく。
気心の知れた親友同士だからできる賢いダーチャの使い方!

ヴェーニクをつくろう

2008-08-30 | ダーチャツアー2008
ロシア式サウナ、バーニャに欠かせないのが、
葉っぱを束ねてはたきのような形にした「ヴェーニク」だ。
「今夜はバーニャに入るからヴェーニクの葉を取りにいきましょう」
とターニャさんに促され、ダーチャ村を散策しながら葉っぱを探す。
必要なのは白樺の葉と樫の葉。見つけたら手でふれて固さを確かめ、
新しくて柔らかい葉のついた枝を切り落とす。
これを束ねてヒモで固く縛れば、ヴェーニクのできあがり。

ターニャさんいわく、バーニャではまず白樺の葉で体をたたいて
毛穴を開かせ、汗をたっぷりとかく。
そして水を浴びたあとにもう一度バーニャに入って、
今度は樫の葉でたたいて毛穴を引き締めるんだそう。
バシッバシッバシッ!
その夜はバーニャ小屋から異様な音があたりに響き渡っていた。

バーニャでぽかぽかになったあとは、ミニ・キャンプファイア。
使い終わったヴェニークを、焚き火にくべて再利用。
なんというムダのなさ。

ダーチャの庭

2008-08-26 | ダーチャツアー2008
ダーチャは「菜園つきセカンドハウス」ととりあえず説明しているが、
ダーチャにおける「菜園」なるものは、日本のそれとはずいぶん違う。
スケールの大きさは比べ物にならないとしても、
少なくとも「野菜畑」ではないのだ、じつは。

こんな感じに、野菜と花と果樹・ベリー類が、奔放に共存してる。
(なんとこのお宅は2ヘクタール!)
ロシア人にとって、ここはあくまで「庭」「ガーデン」。
食べるための野菜も、観賞用の園芸花も、自生する野の花も、
等しく扱われているのが、ダーチャの庭の特徴である。

花壇のなかにいきなりキャベツ!

咲き乱れるダリアの合い間に、種子化したフェンネルの群生。

こういう組み合わせは意図的なのかアバウトのなせるわざなのか?
加えてロシア人は原色の大ぶりの花が大好きなので、
ダーチャの庭は色鮮やかでとてつもなく華やか。
おまけにここでは、日本では春・夏・秋に時間差で咲く花が
短い夏のここぞとばかりに一気に咲く。
各種植物が入り乱れ、太陽に向かってのびのびと野放図に育つ姿は
見ていてなんだか楽しくなる。

ハバロフスク食べまくり

2008-08-17 | ダーチャツアー2008
ハバロフスク2008ダーチャツアーで食べたもの総決算。
表記のないものは食事代込み。

1日目・8月11日(月)
新潟発ハバロフスク行きダリアビア航空の機内食。

*例によってカニカマが。ビール(無料)を所望。

夕食/インツーリストホテル1階レストランにて。
  
*冷やし中華麺の具のごとき前菜(左)。
スタッフ打ち合わせが長引き、遅れてテーブルについたところ
すでにお姉さんがチャイとコーヒーを給仕。ビールを頼むと完全無視。
おまけにぬるくて味のない卵スープのあと、
メインとデザートのアイスクリーム(写真右)が同時に出てきた。
とっとと食べて帰れ、という意味か。
全般に何をしたいのかよくわからない味つけ。
アイスクリームが一番おいしかった。

2日目・8月12日(火)
朝食/インツーリストホテルのバイキング。

*プリンのようなオムレツ、異常に甘いパンケーキ。
ブリヌイ、サラダ、チーズ、ハム、ヨーグルト、コーヒーなど。
ほかに揚げ物やパスタもあったが重いのでパス。

昼食/ピロシキ(20ルーブル)とビール(28ルーブル)。
希望者総勢9名でタクシー2台に分乗し、中央市場へ。
売店で円形のピロシキと缶ビール500mlを買い、路上で立ち食い。
手がふさがってたので写真なし。

夕食/オケアン・サマーキャンプの食堂にて。

鶏のもも肉、フライドポテト、サラダ、ナスとトマトのチーズ焼き。
キャンプ場の子供たちとは別の部屋で特別メニューを食す。

3日目・8月13日(水)
朝食/インツリのバイキング。

*変わり映えのないチョイス。
かろうじて違うのは、甘~いカーシャ(左上)。

昼食/ターニャさんのダーチャにて。

*さっぱりおいしいヌードル入りスープと黒パン、そして
とれたてトマトとペトルーシュカ(パセリ)とキュウリ。

畑からとってきたスイカのおやつ。おいしい!

夕食/ダーチャにて。

*ローストチキン、マッシュドポテト、マヨネーズあえサラダ。
右上は黄色いミニトマトのてんこ盛り。ヘルシー!

4日目・8月14日(木)
朝食/ダーチャにて。
  
*チキンハンバーグとカプースタ(キャベツ)のいためもの(左)、
キュウリの塩漬け(中)、そしてお待ちかねのブリヌイ(右)。
いためものをブリヌイにくるりと巻いて2枚。
3枚目は手づくりのリンゴジャムをくるんでいただく。美味!
山盛りのブリヌイがあっというまになくなる。

散歩がてら立ち寄ったナターシャさんのダーチャで
スイカを収穫してその場でいただく。

昼食/ダーチャにて。
 
*左はあっさり風味のボルシチ。
右はターニャさんに教わってみんなで作ったヴァレニキ。
具は玉ねぎとオイルをまぜたマッシュドポテト。
たっぷりのスメタナをかけていただくが、想像に反して
何やらもっさりとした味。全員しばし沈黙。

夕食/ダーチャにて。

*ピロシキとヴァレニキ別バージョン。具は共にいためたカプースタ。
先ほどのヴァレニキと違ってネギをまぶしたあっさり味。
しかも皮が薄くてちゅるちゅる食べられる。
昼食のヴァレニキがもっさりしていたのは、
どうやら皮の伸ばし方が足りなかったもよう。反省。

じつはメインはピーマンの肉詰め。

5日目・8月15日(金)
朝食/ダーチャにて。

*最後の朝食はチキンストロガノフとトマトサラダ。
朝っぱらからこんな大盛りライスはムリ!と思いきや、
つけあわせがおいしいのでペロリと食べてしまった。

ハバロフスク発新潟行きダリアビア空港の機内食。

*サラミ、トマト、キュウリ、ピーマンの輪切り。
フォークが刺さらないのでいつしか皆手づかみで食べていた。
デザートはチョコのかかった分厚いビスケットとチョコ2個。
白ワイン(無料)を所望。

今回はあまり食え食え攻撃にあわず、総じてほどよい量であった。
とはいえ体重2kg増。それを見越して減量していったのでプラマイ0。
まあまあの読みである。
そういえば今回はシャシリクが出なかったなー。残念!