サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

畑じまい

2014-10-24 | ダーチャごっこ
10月23日、初の氷点下。一夜にして花が枯れ、畑もおしまい。
それを見越して実ものは全部収穫しておいたので、
あとは食べるだけとなりました。

青いまま収穫したミニトマトが大量に。


これをトマトジャムにしてみる。

テレビで農家のお母さんたちが青トマトをジャムにしているのを見て挑戦。
1個ずつ包丁で皮をむいていったので、それだけで1時間。
同量のビート糖と一緒に煮詰めることさらに1時間。
テレビで見たような、きれいな緑色にはならなかったけれど
トマトの酸味と種のツブツブの食感がよい感じ。

もてあまし気味の巨大ズッキーニはグラタンに。


≪本年の収穫・おさらいと反省≫

・トマト3種…大豊作。
 ソース、ペースト、オイル漬け、塩こうじ漬け、ジャムなどに。

・キュウリ…豊作。しかも巨大!なのに味はしっかり!
 食べきれなかった分は酢漬けにしてベランダの日陰で保存中。

・ナス…あまり食べた覚えがナイ…。

・モロッコいんげん…手間いらずで大豊作!

・枝豆2種…豊作だが味はいまいちだったなー。

・エンドウ…関東と違って時期が遅いのにびっくり。
 文字通りほかの豆の陰に隠れて、あまりぱっとせず。

・カブ2種…まあまあ。実より葉が存外おいしい。

・スイカ…5個。初挑戦にしてはまあまあの出来。

・ズッキーニ…反省点は受粉が遅れたこと。
 巨大化を見越して、もっとスペースをとるべきだったこと。

・ルッコラ…大満足!大地の香り高く仕上がる。
 時間差でもっとまけばよかった!

・シソ…移植が遅れたせいか、場所が悪かったのか、生育悪し。
 後半になって巻き返し、何度か収穫。

 
・バジル…畑のほうが育ちはいいが、ベランダのプランターに
 植えたもののほうが、使い勝手よし。

・フェンネル…種から苗にして移植したものより
 直植えしたもののほうが力強く育った。以後、直植えにすべし。

・イタリアンパセリ…同上。

・タマネギ…10本だけ試験的にトライ。途中で1本枯れる。
 その他は小玉にとどまるも、切っただけで涙が出る力強さ。

・落花生…敗北!これが一番無念!
 ベランダのプランターでこれまで失敗なしだったので
 油断してましたが、やはり北海道は寒過ぎるのか。
 移植後、生育が止まってしまい、花がつくのも大層遅れる。
 収穫できた豆はわずか十数粒。しかも中身はひょろひょろだったり
 空っぽだったり…。ハウスでないとだめなんだろうか。

とにかく短いこちらの夏。収穫の終わった畑に
別の作物を植える二度植え、三度植えができないので
来年は最初の計画をしっかりたてておかねば!

松の実のとりだし方

2014-10-08 | ダーチャごっこ
エゾリスがかじり残したチョウセンゴヨウの松ぼっくり。

エゾリスから横取りしたわけではありません。
クリスマスの飾り用に松ぼっくりを集めていた方に
ひとつ譲っていただいたもの。

チョウセンゴヨウは本州には自生していないが、
以前ウラジオストクのダーチャで遭遇し、
これが中華食材の松の実のもとであることを
そのとき初めて知って大恥をかいた思い出がある。

その顛末は…こちら !

あのとき教わった松の実のとりだし方を思い出しつつ早速実践。
ところがうっかり素手で松笠を剥こうとしたら、松ヤニがべったり!

緑の松笠の表面、白っぽく見えるのが松ヤ二。
固形の松ヤ二は子供の頃バレエシューズの滑り止めとしてよく目にしたし、
当時見た映画『天地創造』の字幕で、ノアが方舟に塗る素材を
「松ヤ二」と訳していたのをなぜかよく覚えてる。
(聖書の日本語訳では「タール」)
が、ナマの松ヤ二をじっくり見るのはこれが初めて。
そしてそして、ひとつの松笠の下に2粒ずつ、
カプセルに収まるようにお行儀よく並ぶ松の実の可愛らしさ!


新聞紙を敷き、使い捨てビニール手袋をはめて
ばりばりと松笠を剥いて中身をとりだす。
ここまでは破壊的作業なので鼻歌まじりで軽快に進む。

殻を割るとついにあの松の実が!

が、この殻、歯で噛み割れるほど甘くない。
ラジオペンチの丸穴にはさんで割ってみるが
殻の幅と丸穴のサイズが合わないと、
バチンとはさんだとたん中身までぺちゃんこに。
生の松の実は柔らかくて弾力があり、つぶれやすいのだ。
つぶれたものは、その場でおやつがわりに生食。
(注・食べ慣れない人は生食はやめましょう)


殻の大きさに応じてラジオペンチ2種類を使い分け、
ようやく殻剥き完了~。なんと所要2時間!
エゾリスに完敗である。
こうしてひとつの松ぼっくりから採れた実は約100粒。

しかしまだ終わらない。このあと天日干しして乾燥させ、
ひとつひとつ薄皮を手作業で剥いていく。

これでまた1時間経過。は~っ。なんと気の長い作業だ。
ギンナン処理で培った忍耐力と集中力がなければ、
途中で投げ出していたことだろう。

乾燥松の実はポリっとした歯ごたえで、
やわらかな甘味と香ばしさが、あとから口中に広がる。
こんなものがゴロゴロ落ちているのに、こちらの人は見向きもしない。
どうやら北海道では松の実はエゾリスのエサであって
人間が食べるものとはみなされていないもようである。
なんともったいない!

ボルシチと黒パン

2014-10-08 | ロシア料理とその仲間たち
今シーズン初ボルシチ!しかも黒パンつき。


うちでつくるのは牛肉で出汁をとる本格的なボルシチではなく、
野菜だけでパパッとつくるダーチャ風ボルシチ。
朝食用なので肉っ気のないあっさり味が好ましいのもあるけれど、
肉が入ると色が濁って、黄色系のトマトっぽい赤になってしまうから。

ビーツの紫系の赤を鮮やかに保つ秘訣は、千切りにしたビーツをいため、
レモンをしぼって色止めしてから鍋に投入すること。
これもぺリメニ同様、うん十年前にソ連大使館職員の奥さまに習いました。
サワークリームと自家栽培のフェンネル&イタリアンパセリを添えて。

そして今ひとつの主役はロシアが誇る黒パンの王者、
その名もボロジンスキー!

黒々としながらもしっとりとしたパン肌、独特の酸味、
そしてコリアンダーシードのエスニックな香りがたまりません。
どうしたらこんなパンがつくれるんだろう!?
原材料の記載から察するに、2種類のライ麦粉のブレンドに
秘密が隠されているような…。

この黒パン、ロシアに一時帰国していたS先生が東京に戻られ、
お土産に送ってくださったもの。
恒例ロシアチョコも一緒にいただきました。

久々のロシアの味。ごちそうさまでした!

『勝手に帯広通信』第20号 エゾリスの冬支度

2014-10-03 | 『勝手に帯広通信』
ヒョ~、北海道は寒いところじゃの~。
短い夏の間、扇風機を回したのはわずか1週間。
熱帯夜恋しと駄々をこねているうちにゾワゾワと足元が冷えてきて、
8月中旬には早くも毛布を引っぱり出し、
9月に入ったらレッグウォーマーなしでは眠れぬ夜もあるほど。

だってもうこんなですよー。

音更神社に隣接する千畳敷公園。
これが、転居からちょうど1周年にあたる9月18日の光景。

「エゾリスたちが冬支度を始めました」と
テレビのローカルニュースが伝えるのを聞いて、音更神社を初訪問。
ここはエゾリスの撮影スポットとして知られ、
全国からエゾリスファンが訪れるのだとか。
 
参拝せずに撮影することなかれ、とあるのでまずは参拝。
「ことなかれ」の禁止事項が続くあとの「くだされ」にハマる。

エゾリスは冬眠しないので、木の実豊富なこの時期、
冬に備えて食料を貯蔵するのだそう。

エゾリスが大好きなオニグルミの実は
こんな外皮にくるまれている。

いた!エゾリスくん。



あっちにもこっちにもエゾリスの気配はあるのだが、
油断して薄着で来てしまったので、朝の境内は寒くてたまらん。
うっそうと木々が茂り、暗くてピントが合わないし。

1週間後、早朝の緑ヶ丘公園へ。



さっそくいました。まだまだ夏毛。


チョウセンゴヨウの松ぼっくりにタックル。
顔がアリクイっぽくなってますけど。


鋭い爪でがっちりとおさえこみ


同じく鋭い歯でわっしわっしと外皮をむく。
あっという間に皮がはがされ、中の実がむきだしになると
それを1個ずつ取り出し、固い殻を歯でバリバリ割って
中身(いわゆる松の実)をその場で食べる、もしくは貯蔵用に回す。
この一連の作業をエゾリスは瞬く間にこなしていくのだが、
同じことを人間がやろうと思ったらえらい騒ぎ!
(後日、実験予定)


ぐわっしと両手でかかえこみ


くわえて運び去る。失礼、カメラがお邪魔でしたか。

園内にある野鳥のえさ台は…

ほとんどリスのえさ台と化している。


リンゴまで食べてます。

足元の至近距離にもいた!

エゾリスは見る角度によってずいぶん印象が変わる。
真横から見るとまるっとして可愛いのに、
正面から見ると顔が細くて目玉が突き出して見え、
斜め下から見ると角ばっててカピバラっぽい。
この写真はちょっとコアラっぽい?

こちらは9月29日、朝の鈴蘭公園。貯食作業中。

両手で器用に穴を掘り


えさをしまって土を戻し、ぺしぺしとおさえて隠します。


むっちりした太もものふんばり具合!

ちょっと見えないかなー。

こちらは帯広市内某所のオニグルミの木。まさにオニグルミをくわえて移動中。

これらの作業は目にも止まらぬ速さで行われており、
とてもとても写真ではお伝えできないのが残念!
動くエゾリスの姿は、NHKのアーカイブでご堪能ください。
「エゾリスの冬越し」NHK for School

これからエゾリスたちはモコモコの冬毛に衣替え。
一段と可愛くなった姿を見るのが今から待ち遠しい限り。
十勝管内ではすでに氷点下を記録した町もあり、
長い冬に向けてカウントダウンが始まっております。