知人のパパシャ・ヨコカワ氏が写真集「東京マッチボックス」を刊行。
昭和50年代初頭の東京。おもに池袋・新宿界わいのモノクロ写真を
集めた化粧箱入り512ページの大作である。
撮影年も場所もいっさいのデータなし、という確信犯的不親切さは、
当時の東京をちらとでも知る者にとっては格好の場所当てクイズ。
今はない建物、今もある建物。今昔の東京を比較するうえでも
貴重な写真資料といえよう。だが、それ以上に目を見張るのは、
かねてから内輪で評判の高かった通称「おばさんシリーズ」だっ!
肖像権無視のぶしつけなカメラに切り取られたおばちゃんたちは、
皆一様にアクが強く個性あふれるアジアのおばちゃんそのもの。
その剥き出しの表情といい、問答無用のおばさん服といい、
これが日本とはとても思えない粗暴なたくましさ。
30年前、まだバブルを知らない東京は、
確かにアジアだったのだ。
出版記念パーティからの帰り道、地下鉄のなかでパラパラと
写真集を見ながら、めくれどもめくれども現れるおばさんたちの
あられもない表情に、笑いを押し殺すのがやっと。
改めてじっくり見てみると、一瞬の隙をついての人物活写で
あるにもかかわらず、背後の看板の文字がきっちり頭から入ってたり、
遠くに見える人物の姿かたちがえらくキマッてたり、
狙って撮ったのか、狙わないからこうなったのか、よくは知らぬが、
相当に出来がいいのでご本人にかわって勝手に宣伝しておこう。
●写真集(3000円+税)購入問合わせ先:kids@crux.ocn.ne.jp
昭和50年代初頭の東京。おもに池袋・新宿界わいのモノクロ写真を
集めた化粧箱入り512ページの大作である。
撮影年も場所もいっさいのデータなし、という確信犯的不親切さは、
当時の東京をちらとでも知る者にとっては格好の場所当てクイズ。
今はない建物、今もある建物。今昔の東京を比較するうえでも
貴重な写真資料といえよう。だが、それ以上に目を見張るのは、
かねてから内輪で評判の高かった通称「おばさんシリーズ」だっ!
肖像権無視のぶしつけなカメラに切り取られたおばちゃんたちは、
皆一様にアクが強く個性あふれるアジアのおばちゃんそのもの。
その剥き出しの表情といい、問答無用のおばさん服といい、
これが日本とはとても思えない粗暴なたくましさ。
30年前、まだバブルを知らない東京は、
確かにアジアだったのだ。
出版記念パーティからの帰り道、地下鉄のなかでパラパラと
写真集を見ながら、めくれどもめくれども現れるおばさんたちの
あられもない表情に、笑いを押し殺すのがやっと。
改めてじっくり見てみると、一瞬の隙をついての人物活写で
あるにもかかわらず、背後の看板の文字がきっちり頭から入ってたり、
遠くに見える人物の姿かたちがえらくキマッてたり、
狙って撮ったのか、狙わないからこうなったのか、よくは知らぬが、
相当に出来がいいのでご本人にかわって勝手に宣伝しておこう。
●写真集(3000円+税)購入問合わせ先:kids@crux.ocn.ne.jp