サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

松ぼっくり拾い

2005-11-04 | ダーチャ便り
ギンナン拾いをしてみようと思ったのは、
ウラジオストクのダーチャ近隣のタイガで
「松ぼっくり拾い」なるものを経験したからだ。

出発前、ロシア旅行社のFさんとの会話。
「今の季節ではキノコ狩りはもう終わっているので、
松ぼっくり拾いをしていただきます」
はぁ?松ぼっくりなんか拾ってどうするんですかぁ?
「ええと、子どもとかが松ぼっくりを使って
工作したりするわけです」
あのぉ……。われわれオトナなんですけど、
それって楽しいのかなー。

そして現地で。タイガの森の中に目ざとく一本の松の木を
見つけたジェーニャさんが、案の定、松ぼっくりを拾おうという。
崖のような斜面を這いつくばってのぼると、
巨大な松ぼっくりがいくつも転がっていた。
見つけると、それなりに嬉しくはある。が、
いい年をしたオトナのわれわれは、楽しいふりをしつつも、
この行為の意味に一抹の疑問を抱いておったのだった。
はたしてこのあと、工作をさせられるのだろうか???

そして夜。工作の時間はついに訪れなかった。
思い余って、それをどうするのかと尋ねてみると、
ジェーニャさんはやにわにナイフを取り出し、
松ぼっくりの尖ったかさをそいでいく。
そして全長10cm以上もある大きな松ぼっくりを、
まるでぞうきんをしぼるかのように、
両手を逆方向にひねって力をこめた。

すると!なかからバラバラと茶色い実が
落ちてきた。わーい!なんだか面白ーい!
それをかじってみろと促され、歯をあててみる。
ガリッ。硬い。パリンと割れた殻のなかから現れたのは、
なんと中華素材で見慣れた白い松の実ではないか!

「ああっ!そ、そういうことだったの!?」
「松の実って松ぼっくりのなかに入ってたんだー!」
言われてみればそうなんだけど、この瞬間まで
松ぼっくりと松の実がまるで結びついていなかった。
過剰に興奮するわれわれの無知ぶりは、
ロシア人をえらく驚かせたらしい。
「この人たち、こんなことも知らなかったのよ!」と
ジェーニャさんの奥さんが近所の皆さんにいう声が
聞こえてしまった。

*ちなみに、日本の松は種類が違うので、
ひねっても「松の実」は出てきません。念のため。
Comments (5)
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