サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

勝手にバザール下町編

2005-11-27 | ダーチャごっこ
東京は通りを越えると人種が変わる。
初参戦のフリマ会場は、甲州街道のほど近く。
いつもの会場から1kmほどしか離れてないのに、
さすがお江戸の街道筋は、下町的様相を呈した町人の町である。

おとなしく並んで待つ山の手な人々が、10時開場とともに
なだれこみ、最初の1時間で勝負が決まるのがいつものパターン。
なのに!ここでは10時前から掟破りのばあちゃんたちが、
制止を振り切ってスタスタと入ってくる。
時間をおいて、ぱらぱらとやってくるばあちゃんたちは、
会場を一巡するとあっさり別の会場へ――。かと思ったら、
また同じばあちゃんたちが、回遊魚のように何度も何度も戻ってくる。
なんなんだ、ここはご老人の散策路か!?

「なんか私、つかめないんだけど……」
人あしらいの達人であるT子でさえも場が読めず、
ただ鎮座して「待ち」の構えをとるのみである。

ばあちゃんたちは、経験に裏打ちされた実用性重視の質実剛健派。
「重い」服やバッグは疲れるからダメ。
丈が短い上着は腰が冷えるからダメ。
裾の広いパンツは自転車に乗れないからダメ。
スカートなんてそもそもはかない。
「この年になるといろいろダメなのよ~」
「あたしたちお金がないから100円200円のものしか
買えないわ~」

ふむふむ。客のニーズはだいたいつかんだ。
「よし、やっとエンジンかかってきました~!」
とやる気を復活させたT子、
「こちらなんかいかがですかァ?軽くて着やすいですよぉ。
丈も腰が隠れたほうがいいですよねぇ」
素早い学習と巧みな話術で、次々と商品を売りさばく。

……のはいいんだけど、
「100円ですけど、ええい!50円でいいですっ!」
と、ばあちゃんたちの懐具合にあわせた大放出。
結果、本日の売上げは史上最低でありました。
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