北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

特別養護老人ホームの入居者もあつまらないほどの人口減少

2023-04-20 23:25:43 | Weblog

 

 稚内から帰ってくる途中である小さな自治体に立ち寄りました。

 知り合いの町長さんが不在だったのですが、私のことをご存じの副町長さんが応対してくださいました。

 町の最近の課題について伺うと、「病院と特別養護老人ホームの再編です」とのこと。

 こんなときに「最近私は社会保障に興味を持って、介護資格の勉強中なんです」と言うと「それはすごいですね」と一気に話がしやすくなります。

 何事も自分の関心とコミットする領域を広げておくことは役に立つものです。

 さて、この町の病院と特養のお話。

 まずは病院建物の老朽化問題と医師が少ないという問題があって、今後病院をどうするかと言うのが大きな課題。

 次にこの町の特養ですが、大体50人は受け入れられる施設なのですが、現在は43名ほどの入居だそうで空きがあるのだと。

 しかも、「今後うちの町では75以上人口がいよいよ減少するんです。なので特養の需要が増えず収入が減少することから、負担が増えるという事が懸念されています」とのこと。

「この町で入居者が不足するなら周辺の市町村からも受け入れてはどうですか?」
「いえいえ、この町の周辺自治体も後期高齢者の数は減ってくるんです」

 なんと驚きです。これからいよいよ団塊世代が後期高齢者になるために介護需要が爆発的に増えるのではないか、と予想していたのですが、地域によってはそうでもないらしい。

 人口減少局面が後期高齢者の数にも及び始めているとは知りませんでした。

「これからどのようにされようとしているのですか?」
「病院の入院ベッドを少なくするか廃止して、もっぱら在宅医療と在宅介護を推奨するようなことにしてはどうか、と言うアイディアがあります。在宅での看取りまでもやるしかないか、と思うところもあります」

 こういう議論は結果を住民に押し付けるとしばしば失敗するので、今後の医療・介護の行く末を皆で勉強して意識を共有してから、やれる対策を語り始めるのが良いでしょう。

 介護も施設に入居させる「施設介護」はとにかくお金がかかります。

 なのでできるだけ在宅で支援を受けながら、やれることはやりながら自宅で暮らすという流れが出来上がっています。

 ただその考え方を具体的に住民に下ろした時に納得や理解をしてくれるかどうかは別問題。

 町の住民が一体となって、未来の課題を解決してくださるよう祈ります。

 出張を終えて無事夕方に札幌に到着。

 今回も枢要な人たちには皆会えて、有意義な出張となりました。

 次は道南と道北方面ですね。

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