goo blog サービス終了のお知らせ 

北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

介護スクール 10/15回目は「整容と歩行介助」

2023-04-17 22:23:11 | 介護の世界

 

 先週の土曜日は10回目の介護スクーリングで、テーマは「整容と歩行介助」。

 整容とは顔を洗ったり服を着替えたりして身だしなみを整えることです。

 朝寝床から起きた瞬間の自分と出かける際の自分では全く身なりが異なるでしょう。

 それは、顔を洗って歯を磨き、髪を整えて服を着替えて、人から見られて恥ずかしくないように身なりを整えているからです。

 その行為全体が「整容」ということです。

 整容には、体を守り健康を維持したり、生活のリズムを作ったり暮らしに楽しみを見出してQOLを向上させるなどの意味があります。

 さらにそうすることで他社と良い関係を作ることに繋がり、おしゃれなどをすることで自分らしさを表現することは自尊心を保つことでもあります。

 普段当たり前にしているようなことですが、病気になったり体が思うように動かなくなったりするとそうしたことを自分一人ではできなくなることがあります。

 そのときには人の助けを借りることになりますが、その場合も自分でできることはできるだけ自分ですることが大切です。

 できるのに人にやってもらうのは自立の心が欠けていることです。

 どんなときでも自分でできることは自分でやるのです。


     ◆


 演習は、利き腕側が半身マヒと言う方を想定して上着やズボンの着替えを手伝うことから始まりました。

 マヒがあるときの着替えは、マヒしている側の袖などを先に通して置いてから使える腕を使って服を着ます。

 整容では「立てるかどうか」が結構重要です。

 利き足がマヒしているなど自力で立てない方でも、立つのを手伝って、杖を突いてでも移動するのを手伝うことで、洗面所へ移動するなど自力でできることをすることに繋がります。

 つまり歩行の介助が必要になるのです。

 歩行介助の演習は、生徒一人がまず道具を使って右足が曲がらないようなサポーターをして足首に錘を巻き付け、錘をつけたベストを着て動きを悪くして、さらに視野が狭くなるゴーグルをつけて高齢で半身マヒのある方に成りきります。

 そしてその人を椅子から立たせて杖を持たせ、段差を介助しながら超えて椅子に座らせる、というものでした。

 杖を使わないと歩けない人の介助の際の立ち位置、何に気をつけるか、どんな声をかけて誘導するかなどのごく初歩的なことを学びます。


    ◆

 
 本日の最後は、視覚障害があって白杖を使っている方への誘導の仕方。

 広くてほぼ二人分の幅で歩けるところは良いものの、地下鉄の改札機など一人分の幅しかないところでは、介助者が前を歩いて一列にならないといけません。

 そんなときには介助者は手を後ろに回して一列になるような約束事があるのだそう。

 我々がやったのは初歩中の初歩で、実際に視覚障碍者の外出をサポートするためには同行援護従業者という視覚障碍者のガイドヘルパーの資格があります。

 一定のカリキュラムと演習をこなして資格を取得する制度があるのだそうで、もっともっと勉強と経験を重ねなくてはなかなか身につかないと実感した次第です。

 今日で対面スクーリングは15回中の10回を終えました。

 そろそろ胸突き八丁の時期です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手打ちそばの会の3年ぶりに開催された総会

2023-04-16 21:52:26 | 蕎麦打ち

 

 参加している手打ちそば愛好会の総会が砂川市で開催されて出席してきました。

 コロナのせいで過去2年間の総会は書面による開催となり、また各種のイベントも過去3年間にわたり開催されませんでした。

 3年ぶりの総会という事で、会長や役員の皆さんなど懐かしい人たちに会えると思っての参加でしたが、3年ぶりに会う皆さんは予想以上に老け込んで見えました(笑)。

 昔は紙の黒かった人がすっかり白髪になっていたり、しわも増えて年寄りになった感じ。

 もちろん私も3年前に比べると格段に歳を取った感じになっているのですから当たり前なのですが。

 総会の冒頭では、この1年間に亡くなった物故者4名に対する黙とうから始まりました。

 会員は、番号で言うと400番台の人までいるのですが、中抜けの数字も多くて今では実質の会員数は84名だそうです。

 やはり寂しくなりました。


      ◆


 特にショックだったのは、蕎麦イベントの度に一緒に天ぷらを揚げてくれた先輩が退会されていたこと。

「いつもお世話になっていた◆◆さんはどうされたんですか?」
「ああ、あの人はもう年で車の運転ができないから参加できないって言ってきましたよ、寂しいね」

 イベントではエビ天を二日で400匹揚げるという大変な役回りを一緒に演じて、エビ天の準備から揚げ方までを丁寧に教えてくれた先輩でした。

 こうやって一人ずつ年上の先輩がいなくなってゆくのかと思うと寂しい限りです。

 大体が年上だろうな、とは思う先輩の皆さんの年齢を聞いてみると、いつも精力的に参加してくださる方でも大抵が70歳代半ばです。

「今年で75歳になります。後期高齢者ですよ(笑)」と笑っていますが、さてあと何年参加してくださるものか。

 
 そして案外この会がすごいなと思うのは女性が多いことです。

 それも大概は私と同世代か年上の皆さんなのですが、皆さん蕎麦は立派に打つ打ち手でもあります。

 それでいて主婦の方が多いので、イベントでは配膳や片付けなどにも大活躍。

 女性が多いのがまだ救いです。


      ◆


 会議では、今年の各種蕎麦イベントには積極的に参加してゆく方針が確認されましたが、各種イベント自体がまだ実行委員会をこれから開催するというところが多く、もしかしたら開催されないイベントもあるかもしれません。

 それも自治体に職員の高齢化や予算の問題など、イベントをやるだけの力がなくなってきているからです。

「幌加内の新そば祭りもだんだん大変になってきた感じだものね」

 以前の幌加内町は、町長自らが高名な蕎麦打ちだったときがあって、そういう時代は町を挙げて蕎麦イベントに力が入っていたものですが、代替わりすると共に過疎化や高齢化など、良くなる要素はありません。

 この手の会も少子化で若い人たちがなかなか入ってこないのが悩みの種。

 手打ちそばの文化はどのようなことになってゆくでしょうか。


      ◆


 さて、手打ちそばの会の総会と言えばつきものなのが総会後の蕎麦の試食会です。

 名人クラスが事前に2種類の蕎麦粉で打ち分けた蕎麦の味比べをします。

 今回は、ぼたん種という有名の蕎麦を石臼挽きしたものと、甘皮を少し入れてロール挽きで作った粉の二種類。

 石臼挽きはコシが強く、一方ロール挽きでも甘皮が入ると蕎麦らしい風味が際立ってどちらも美味い。


                      【石臼挽き】

 


                      【ロール挽き】

 冷かけの蕎麦を4杯もいただいて大満足。この味をイベントでもぜひ食べてもらいたいものです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

政府の花粉症対策に「北海道のシラカバ花粉症問題」は盛り込まれるのか

2023-04-15 07:47:04 | Weblog


【北海道新聞4月15日付記事より】

 

 政府が花粉症対策に本腰を入れてくださるそうです。

 一部報道によると、花粉症対策のために関係閣僚会議が開催されるのだそうですが、実はそれは首相が既存の事務レベル会議を『閣僚会議と言い間違えた』ことによって新たに立ち上げられたものなんだとか。

 とんだ「瓢箪から駒」ですが、花粉症悩む人たちには朗報です。

 関係閣僚会議は議長が松野博一官房長官で、農相や環境相、厚生労働相などら7閣僚で構成され、「さまざまな対策を効果的に組み合わせ」られるとのことです。

  医療、環境、暮らし方など様々な方面からの対策を立案して実行に移していただきたいものです。

 ところで、本日4月15日の北海道新聞にもその手の記事が出ていましたが、気になるのはその内容が「スギ花粉に特化している」としか読めないこと。

 北海道の地方紙である北海道新聞としては、本州の記者が書いた記事をそのまま掲載するのではなく、「北海道にはスギは少なく、シラカバ花粉症の方が問題で、ぜひそれも議論の対象にしてもらいたい」くらいのことを書いてほしいところです。

 しかしながら、スギは植樹によって増えた人為的な要素が大きいことと同時にスギは建材としての経済を生む要素であるのに対して、シラカバとなるとどこにでも勝手に生えてきてしかも木材の経済的な価値はスギに比べると大きくはありません。

 シラカバ(実はハンノキも)は北海道における「先駆的植物」の代表的な樹木で、一たび山火事などで裸地が発生すると草と競争しながら生えてくる成長の早い木です。

 北海道からシラカバを少なくする手立ては全く考えられないので、どうしても医療面や花粉から逃れる暮らし方のようなことが中心にならざるを得ないでしょう。

 そのあたりの北海道らしい記事を掲載して、北海道の立ち位置を明らかにしてほしかったものです。

 国会議員の皆さんや関係省庁の皆さんにはぜひ花粉症はスギだけではないぞ、シラカバなども影響は大きくて、北海道にも日本国民はいるぞ、ということを改めてご認識いただきたい限りです。

 そろそろシラカバ花粉症が舞い始めた北海道です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

効率化が進み過ぎても…

2023-04-13 23:15:48 | Weblog

 

 網走方面への一泊二日の挨拶廻り旅、無事に札幌へ帰ってきました。

 一番遠かったのは興部の道路事務所で、朝網走を出発してから430kmも走りました。

 高速道路や高規格道路がなければとても回れない距離です。

 まだ公務員になりたての40年以上前のことですが、現場に官用車の運転手さんがいて、宿泊がらみの出張では一日に走れる距離を250㎞で設定していた覚えがあります。

 当時から見ると一日に走れる行程が1.5倍になりました。

 それだけ世間が狭くなり、あるいは効率化された社会だと言えるのでしょう。

 今回の出張で、現地の商社の方に会って情報交換をしました。

 するとその方が現場で使う工事用資材について作っている工場で品物の確認をする工場検査に行ってきた、という話がありました。

「工場はどこにあったのですか?」
「それが富山でして、私も行ったことがなかったので楽しかったです」

「工場検査という単語は久しぶりに聞きました。何人で検査されたのですか?」
「工事の発注者の方と、受注者の方、それに資材を納めた私の3人で工場検査をしたんです。ところが…」

「ところが…、なんですか?」
「富山の現地へ行ったのは私と受注者の業者さんの2名で、発注者さんは現地へ行かずにリモートでの検査でした」

「へえ!現地で物を実際に見るのが工場検査だと思っていましたが、リモートで現地の様子をリアルタイム動画で送るという事ですか?」
「そうなんです、しかも現地の工場の方はそれに慣れていて、さっさと機材を使って発注者の方の指示に従って、写すところを打ち合わせながらスムースにこなしましたよ。もうそういう時代なんですね」

 官庁の場合は、出張旅費がないということがあるかもしれませんが、そうなるといよいよ出張して見聞を広めるという機会がかえって失われるかもしれません。

 効率を追求しすぎると、本来の仕事の目的に付随した周辺情報が得られるという副次的な要素があって、それも良かったものです。

 パソコンで英単語の意味をピンポイントで調べれば、その意味は分かるけれど、紙の辞書を開けばその単語の周辺の単語にも目が行き、新たな気づきがあるような、そんな感じです。

 日常の暮らしには、ちょっとしたハンドルの"遊び"のようなものがあって良いと思います。


     ◆


 札幌へ帰ってくる途中で、「道の駅もち米の里なよろ」へ立ち寄って名物のお餅のお菓子でイチゴ大福を買いました。

 イチゴ大福にも草餅や白いお餅の別の外に、粒あんとこしあんが選べました。

 はたと、(あれ妻と娘の好物は粒あんとこしあんとどっちだったかな?)と迷いました。

 携帯で電話をしてみましたがどちらも出てくれません。

 効率化の極みの電話もそんなものですね。

 えいままよ、と二人にはこしあんを買ってみましたが、家について聞いてみると「それでよかったよ」とのこと。

 ほっと一安心で、旅は完結です(笑)。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

少子化対策の財源問題

2023-04-12 22:50:59 | 社会保障を考える

 

 岸田政権は少子化対策の議論をいよいよ本格化させるようです。

 年度内国会は予算を通すのが最大の目標なので、まずはそれはこなしたところで、次のターゲットポイントは来年度予算作成の前提になる、6月にまとめられるいわゆる「骨太の方針」です。

 「骨太の方針」とは、政府の経済財政に関する基本方針のことで、正式名称は「経済財政運営と改革の基本方針」です。

 しかしこれだと長くて分かりにくいので、通称として「骨太の方針」と呼ばれています。

 その「骨太の方針」を議論して決定してゆくのは国会ではなく、背負の経済財政諮問会議で、ここで決議され改革の方向性が示されます。

 これがなかったときは、省庁が政策の方向性や予算を持ち寄って、それを財務省が調整するというようなやり方だったのですが、それを官邸が各省庁の利害を超えたところで日本のあるべき姿を議論しています。

 議論の中身は官邸のホームページで割とすぐに公開されるので決して密室の議論ではありません。

 観たければ誰でも観られます。


 そこで、この骨太の方針に少子化対策をどのように盛り込むかが大きな焦点になっています。

 マスコミはすぐにお金をどのようなことに使うかという歳出の政策面にばかり注目しますが、少子化対策・子育てを含めて社会保障のプロたちは、社会保障とは基本的には財源をどうするかの問題だ、と言うことが分かっています。

 しかしマスコミは、どんな政策が行われてどれくらい予算をつけようとしているかとか、それは効果があるのか、といったところにばかり注目をする一方、財源の話になると「国民の負担が増大する」と一蹴して反対の論調にしかなりません。

 昨今財源問題の観測気球として挙げられているのが、「社会保険による少子化対策」ということです。

 本来国民に負担をお願いして財源を確保するならばその王道は増税なのですが、日本と言う国はとにかく増税を蛇蝎のごとく嫌います。

 増税をすると政権が一つ吹っ飛ぶほどの拒否反応を示すので、本当にそれを行おうとするときはかなり慎重にアプローチします。

 それに対して社会保険では多くのサラリーマンが天引きで負担しているのでその重さが分かりにくいということがあって、拒否感がより低いという、現実的な側面があります。

 社会保険で、と言っていますが、正しくは社会保険の制度を使った形での国民負担、という方が良いように思います。

 それは今のような年金や健康保険のような形では企業に勤めるサラリーマンが負担するということのように見えますが、これからやろうとしている少子化対策のための社会保険システムとなると、まず受益者を誰だと想定して負担を求めるのか、という議論から始まることになります。

 そうなると子供が将来増えることの恩恵を受けるのはサラリーマンだけではないわけで、受益と負担の関係を整理しなくてはいけません。

 そういう意味でも、国民全体が負担して国民全体が少子化対策の恩恵を受けるという事から言うと、本来は消費税なりを上げるのも止む無し、とするのが王道です。

 しかしそういう正論を言って嫌われたい人は少ないわけで、財源論は反対の人の声しか聞こえてこないというわけです。

 今の経済が苦しいと言われれば、いつだってそれなりに苦しいことはあったわけで、そうやって問題を先送りしてきたツケが少子化と言う形で表れていることを思えば、そろそろ日本国民も本気で議論して行動に移さないといけない時が近づいているように思います。

 子孫の世代に付け回しするのはもう恥ずかしいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

営業トークは「簡潔に短時間で深く」

2023-04-11 23:20:33 | Weblog

 

 官庁は4月に春の人事異動があって、新しく移動になった人たちもそろそろ着任後の落ち着いた頃かと思い、春の挨拶回りを始めています。

 今日は日帰りで旭川方面へと向かい、知り合いはもちろん、新たにいどうであたらしい役職に就いた皆さんへ挨拶をして回りました。

 最近は「事前にアポ(約束)を取るようにしてください」という指導が入るので、できるだけ事前に電話などで予定を確認させてもらうことが増えました。

 アポは訪問の事前に確認できれば良いですが、ときどきは車で移動をしながらアポを取って訪問、をくりかえすこともあります。

 車を停められるところに停めて、今から車を走らせて現地に着ける時間をイメージしながら訪問時間を伝えます。

 もちろん先方にも都合があって、「午前はいないので午後にしてください」など、調整の着かないかたも多く、そういう時は訪問の順番を替えたりしてできるだけ会えるように調整をします。

 しかしどうしても会えない時は次回に繰り越し。また来ればよいのです。


     ◆

 
 挨拶廻りと言いながら、実際は様々な手持ちの情報を端的に伝えて、相手からは面白そうな情報を引っ張り出して、訪問を印象付ける営業トークが必要です。

 この営業トークに印象を左右するいろいろなコツがあります。

 まず会っている時間はできるだけ短時間にすること。

 面白い話題だからと長々と話し、いつまでも居座るのは迷惑です。

 親しく椅子を勧められてもせいぜい10分から15分くらいで切り上げて、相手から「もう少し話を聞きたかった」と思わせるくらいのところで離れるのがベストでしょう。

 相手が(早く帰ってくれないかな)と思うようになったなら、次に訪問したときには(わー、またきたよ)となるし、逆に(もう少し聞きたかった)と思うくらいなら、次回訪問の時は(またきてくれた)という評価になります。

 まず時間の使い方で印象は大きく変わります。

     ◆

 さらには、いくら短時間で切り上げたとしても、興味を持たれるような情報のネタがなければ会話の意味が薄れます。

 相手も忙しいのですから、興味深い情報を提供してこそ、会うことが意義深いものになるはずです。

 そのためにも日頃の情報収集と足で稼いだネタを数分で話せるように頭の中を整理しておかなくてはなりません。

 そういう意味で、地域のネタをブログにして書き留めておくというのは話をするときにも非常に有効な情報をまとめる練習になります。


 また別れてからも、トークの印象をお礼メールと共に伝えておくのも良いでしょう。

 伝えきれなかった情報をさらに深掘りしたりすることもできますしね。

 今日は旭川日帰りでしたが、明日からは網走方面一泊の旅です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

札幌市のふるさと納税返礼品の一番人気はもちろんビール … なんだが…

2023-04-09 22:49:51 | Weblog

 

 先日ある会合で、ふるさと納税が話題になりました。

 つい先日も、北海道の北の離島利尻島で利尻町のふるさと納税返礼品のウニに関連して、委託業者の偽装によってロシア産のものが使われていたという事件が報道されました。

 せっかくその町を応援してあげよう、ついでに地元自慢のウニを味わおう、と思ってふるさと納税に参加した方は多かったと思います。

 このような信用失墜行為は業者は犯罪ですし、町も評判を落としますね。

 次からはそのようなことがないような対策をしっかりと取ってほしいものです。


      ◆


 ふるさと納税は、「納税」と言ってはいますが実際は自分が住んでいる以外の自治体への寄付制度のこと。

 寄付できるのは収入に応じた一定の割合の額までで、そこまでであれば寄付した額から2千円を引いた残りの所得税と住民税が戻ってくる仕組みです。

 自治体への寄付に対しては寄付した額の3割ほどの返礼品がもらえるという恩恵もあり、事実上、2千円の負担で自治体からの返礼品が届くという仕組みになっています。

 ただし寄付した額の申告と還付金の手続きは確定申告などを自分で行わなくてはならないということで少しだけハードルがあるので注意が必要。

 そのやり方さえ理解して対応できれば、全国からお好みの特産品が届けられる節税対策とも言え、年々利用額は増加しています。

 利用する人はどうしても都市部の人が多いので、地方税が都市部から地方に流れることになり、選んでもらえる地方自治体にとっては税収増の恩恵がある一方で、都市にとっては税収が減るので財政には悪影響です。

 ただこれも自治体の持っている魅力、ポテンシャルを発揮できる知恵比べ的な要素が強く、水産加工品で地の利がある北海道の自治体ではカニやホタテ、イクラなどで全国有数の額のふるさと納税をもらっている自治体が多くあります。

 逆に言えば、人口がいることだけで成り立っている都市だとしても、逆に自分たちの魅力を外に発信してほしいと思わせるような商品やサービスを打ち出せばよいということでもあります。


      ◆

 
 先日の会合で話題になったのは、「札幌市は全国でも上位10位に入るほど、税収が市外に引っ張られてしまっている都市だ」ということでした。

 私が「札幌ってそれなりの歴史や街並み、オリンピック都市サッポロというネームバリューがあるのですから、地元のお土産品もそうだし、施設見学やサービスなどでも魅力的なものが打ち出せそうですけどね」と言うと、友人が「そうですよね。でもね、なんだかばかばかしい話もありますよ」とのこと。

私「札幌ならサッポロビール園やサッポロビールなど、札幌と言う名前の着いたビジネスが残っているじゃないですか」
友人「まさに、そのサッポロビールですよ、問題は(笑)。サッポロビールって札幌でビールを作り始めた会社ですが、いろいろ紆余曲折あった中で今は本社は東京の恵比寿にあるし、工場は恵庭市にあるんです。だから札幌市が返礼品でサッポロビールを購入しても、その利益は東京や恵庭市の税金になるんです」

私「あ、そうか。それじゃ地元の利益になりませんね」
友人「そう、なので札幌市のふるさと納税返礼品のビールの銘柄は市内白石区にあるアサヒビールの商品なんです。でもって、それがまた人気第一位なんだそうで(笑)」

私「そう!?結果的に札幌市からはサッポロビールじゃなくてアサヒビールが送られるんだ。なんだか…間が抜けた感じですねえ…」


 札幌ビール株式会社が本社も工場も札幌を離れ、それでも札幌と言う名前はうまく利用している。

 一方で他のビールメーカーであるアサヒビールは札幌市内に工場を作っている。

 "サッポロ"という都市の名前が札幌に恩恵をもたらせない仕組みになっているとは。

 難しいものですねえ。


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

食事についての介護 ~ 当たり前に食べられることのありがたみ

2023-04-08 23:40:08 | 介護の世界

 

 介護スクール、10/15回目。

 今回のテーマは「食事に関連した心体のしくみと自立支援」です。

 食事は、体に必要な栄養素を取り入れるだけでなく、それ自体が楽しみであり、コミュニケーションの場であり、食事で生活のリズムが作られるのだと学びます。

 普段何気なく食べている食事ですが、空腹を満たすだけでなく、日々の楽しみがそこにあることを改めて感じます。

 それも、人から食べさせられるのではなく、自分の手で口から摂取できることがどれほど無上の喜びであることか。

 食べるものを自分で選べるという事も、それができなくなったことを思えばとても豊かな暮らしであることが分かります。

 改めて当たり前の日常のありがたみが分かりました。


     ◆


「高齢になると水分の補給も大切」ということを学びました。

 歳を取ると感覚が鈍くなるので、のどが渇いているとか脱水症状になっていることの自覚がうすれがちになります。

 一日に必要な水分は標準成人で2,000~2,500mlとのことで、これだけをガブガブ水を飲んで取り入れることは現実的ではありません。

 そもそも食事から得られる水分で約1,000mlは取れるという事なので残りの1,000~1,500mlをどうやってとるか.

 高齢になって危険なのは誤嚥です。

 喉の機能として食べ物を飲み込んで食道に導くためには気管の方に入らないように蓋をするようになっているのですが、加齢とともにその反応が鈍くなると蓋をする前に水分が喉に落ちてきて気管に入ってしまうことがあり、それが誤嚥です。

 それを防ぐためにはお茶やジュースなどのさらさらした飲み物にとろみをつけることが有効です。

 また水分をゼリーを食べることで補うのも有効です。

 今日はゼリーを食べたりとろみのついたお茶を飲んだりして、どんな感覚かを味わいます。

 次いで、ベッドに寝ている人と右半身まひの方を想定した食事介助の演習を行いました。

 実際の現場では、お年寄りがご飯を食べなくなったりすることがあり、それは単に食欲不振と言うだけでなく、解除する人の手袋の匂いがきつかったり、介助者のエプロンの柔軟剤の匂いが強かったり、そんなちょっとしたことで食べられなくなることがあるそう。

 さらには、「お茶碗にまだ残っているご飯が、お茶碗の白に紛れて見えなくなって食べないということもあったりします」という先生の体験談も教えられました。

 ごくごく当たり前にモノが食べられるというのは健常であることの証です。

 それを改めてありがたく思い、自分がまだ食べられることの幸運を噛みしめたいものです。

 味気ない食事をするようにはなるまいぞ、なるまいぞ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

耳鳴りが嫌な感じ

2023-04-07 22:13:12 | 健康

 

 昨年の人間ドックでは左耳の高音域の聴力が落ちているという診断結果が出て、昨年秋に家の近くの耳鼻咽喉科で診察を受けました。

 実はそのころから左の耳にキーンという耳鳴りがするようになっていて、それもあってか高音域の聞こえが悪くなっているのです。

 昨年は強烈なめまいも発症して、どうやら耳に老化の兆しが訪れているようです。

 
 耳鳴りも最初に始まった時はショックがありましたがやがてそれも慣れました。

 常に音がするわけではなく、ならない時もあればなっているときもあるという感じなのですが、最近少しなっている時間が増えて音も強くなってきたようなので、気になっていつもの耳鼻咽喉科を訪ねました。

 聴力検査ではやはり左耳の高音域の聞こえが悪くて、これはもう今後良くなることはあまり期待できないとのこと。

「耳鳴りは自覚症状なので、どれくらいなのか、我慢できるかできないかは個人の感覚に負うところが大きいのです」

「症状を改善する劇的な薬があるわけではないけれど、希望があれば耳の器官の血流改善効果を期待するような処方ができます」とのことで、このまま我慢しているのもつまらなくて処方をお願いしました。

 ネットを見ていると『耳鳴りに効果がある』というサプリメントの宣伝がしょっちゅう出てきます。

 それだけ困ったり苦しんだりしている人が多いのだな、と思うのですが、あまりよくわからないサプリよりは病院で医師と対話をしたうえで、医学界で認められた薬の方がまだましだと思います。

「少し飲み続けてみてください」とのことなので続けてみます。


     ◆


 同時に、(どうせ耳鼻咽喉科に来たのだから)ともうすぐ始まるシラカバ花粉症のアレルギー性鼻炎の薬も処方してもらうことにしました。

 もう10年ほど病院にはかかっていなかったのですが、その理由は①以前通っていた病院で出された薬を飲むと以上に眠気が出て日常生活に支障が出ると感じたこと、②市販で鼻水がとまって眠気の出ない良い薬ができたのでそれを頼りにできること、の2点です。

 今の耳鼻咽喉科でアレルギー性鼻炎の診察は初めて受けますが、「市販の薬でしのいでいました」と言うと、「病院で出す薬の方が安いと思いますよ」とのこと。

「眠気の出ない薬でお願いします」というと、「そういう薬があるのでそれにしましょう。空腹時に飲む方が効果的とされているので、夜寝る前に飲むようにしてください」とのこと。

 一か月分処方してもらって千円ちょっとくらいなので市販の薬よりはやはり安いと思います。

 あとは効果のほどを見極めましょう。

 シラカバ花粉前線、今年は少し早そうです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ついにやってみた「おむつ体験」 ~ 理性があるうちは簡単に排尿なんてできないわ

2023-04-06 23:33:07 | 介護の世界

 

 昨日おむつ体験の宿題について書きましたが、その勢いで昨夜おむつ体験をやってみました。

 まずはおむつの装着です。

 寝る前にトイレを済ませてから寝室で下半身裸になって、説明図を参考にしながらおむつを装着します。

 ちょうど孫がまだおむつをつけているので、前後に挟んで前でマジックテープを止めるというのはわかりますが、大人用は抑える面積が大きくてテープも上下に二つあります。

 実際につけてみると、慣れていないので体にフィットさせるのが難い。

 (ちゃんとつけられた)というつもりでもすこし動いてみると、腹回りがゆるゆるになってしまい、また締め直すことの繰り返し。

 少しずつ締め直してようやくフィット感が出ました。

 これでこのまま寝て朝起きたときに排尿してみることに。

 ところが普段から夜中に尿意で目が覚めがちなことに加えて緊張もあったのか、4時前に目が覚めてしまいました。

 こうなると、(いまやるしかない!)と思い、排尿を決意。

 しかしそのままベッドで寝ながらの排尿では、おむつの隙間からもしも水分が漏れ出した時に大変なことになると思い、畳の部屋に移動してそこでしてみることに。

 畳の上で仰向けになって、いざやるぞ!と決意はしたものの、やはり理性が邪魔をしてしまいます。

 本当に排尿を始めるまでには決心を繰り返して数分を要しました。

 そしていざ少しずつ尿を出し始めてみると、暖かいものが下腹部にまず貯まって広がりそこから低い方にじんわりと流れてゆく感触が広がります。

 体の上を暖かいものが広がって流れるというのは相当な不快感です。

 そのうちに温水が体の後ろから背中に回りこみました。温水は背中の上の方にまで浸みてくるのが分かり、(あれ?ここにおむつのパッド部分があったか?)と不安になりました。

 後で知りましたがこのときに背中とおむつの隙間から尿が少し漏れてパジャマを濡らしてしまっていました。

 しかしこの段階ではまだたまった尿全体の1/5も出していないのです。


 ここから先に安定的に外に漏らさずに排尿するためには、おむつのパッド部分を背中よりも低いところに位置させないと流れていかないということを理解しました。

 次の排尿からは背中を反らせて尻よりも少し上げるようにしながら排尿してみました。
 これで背中に回り込むことはなくなりましたが、まだ体内に溜まっている量全部を一気に放出すると大量すぎて吸水ができないのではないかという不安があります。

 意識して少しずつ少しずつ出してゆきますが、それはつまり不快感が何度も訪れるという事になります。

 相当の決意と勇気を出して理性を抑え込むという頭の中の葛藤は大きなものがありました。

  
      ◆

 
 数分かかってようやく出せるだけの全量を出した感じになりました。

 しかし宿題は「その状態で少し歩いてみること」とあります。

 幸いパジャマの背中が少し濡れましたが畳まで濡れるほどではありませんでしたが、とんだ粗相です。

 そのままの状態で部屋の中を少し歩いてみました。

 ぼてっとした重たいものが腰からぶら下がった感触がありますが、結構な量を出したはずの尿は吸い取られていて不思議とおむつの中が濡れている感触はありません。

 今日のおむつの性能は大したものだと感心するしかありません。

 嫌な感触が続いたこととパジャマに粗相をしてしまったことで気持ちはブルーになりましたが、宿題を終えたところで浴室へ向かってお風呂に入り体をあらって終了です。


 改めて考えたことは、寝ながら排尿するのは心理的に抵抗があること、また寝ながらの大人の量の排尿をおむつで吸収するためには装着の仕方をよほどしっかりしなければ漏れてしまうということ。

 さらに、自ら自分自身にやってもこんな調子ならば、他人におむつを当てるのはもっと大変な事だろう、ということでした。

 トイレでの通常の排尿は、尿は直接便器に落ちてゆくので体にはなんの皮膚感覚は生じませんが、おむつでの排尿となると一度体にまとわりついた液体がやがて吸収されてゆくまでの間の不快な時間を過ごさなくてはなりません。

 この不快感を一日に何度も繰り返すのは相当なストレスでしょう。

 まともな精神と自尊心と理性のある人にとっては耐えがたい苦痛だということがわかりました。

 たとえ親が認知症になったとしても気楽に「おむつしてもらうのも仕方がないよね」と軽々しく言う気にはなれないと思います。


 これもこれからゆく道なのかと思うと落ち込みます。

 少しでもこんなことにならないように、日ごろの健康にさらに気を付けようと思わせてくれるおむつ体験でした。

 それにしても、一度で十分、二度とやりたくはないのが本音です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする