北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

脳ドック

2011-09-21 23:43:12 | Weblog
 台風15号の接近により、釧路でも夕刻から雨が降り出して夜半には強くなってきました。

 日付が変わるころから朝方までが風雨共に強くなるという予報が出されており、市役所では午後に防災対策班長会議を実施して情報を共有しそれぞれの準備を確認しましたが、午後4時16分には災害警戒本部が設置されました。

 夜間の災害の恐れがありますので、暴風雨や土砂崩れなどに注意をしていただきたいと思います。

 首都圏では交通機関が軒並み不通となり、帰宅困難者が駅に溢れた映像が流され続けていました。

 災害に脆弱な都市構造だと痛感しますが、これだけの嵐なので致し方ないところでしょうか。



    ※     ※     ※     ※     ※




 そんな中、予定していた脳ドックを受診してきました。

 磁力の影響を受けそうな金属類は全部はずして狭い筒の中に入ると、周りからゴンゴンゴン、ガンガンガンというすごい音が聞こえ始めました。

 まるで土管の中に閉じ込められて周りからハンマーでたたかれているような感じです。

 全部で20分以上もそうやって騒音の中にいましたが、これも健康チェックのためには仕方のないところ。

 結果は一か月後に送られてくるそうですが、何もないことを祈ります。

 皆さんも健康にはお気をつけて。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【おまけ】売れ筋のお土産

2011-09-20 23:48:29 | Weblog
 札幌から友達が来て、地方都市での雇用を生み出すには付加価値をつける工夫と努力が必要だ、ということで意見が一致しました。

 彼はしばらく空港関係の仕事をしていて、お土産の売れ筋については一家言ある論客。釧路だったらポテンシャルは十分にあるだろうけれど、あとは商品開発力が問題だなあ、とエール半分、苦言半分。

 彼によると、お土産の売れ筋のキーワードは『個食化』故の『小型化』なのだそう。

「海外の空港でもそうだけど、大きくてかさばるようなものはお土産には不向きなんですよ。僕が面白いと思ったのは、アンチョビの缶詰のこんなやつ。→ http://bit.ly/pMXpih


   【コンパクトで使いきり、安いのも良いのだ】


「一個百円くらいで、パスタだったら二人分くらいで使い切れる大きさ。これがお得だというので大きくなったらお土産としてはもう売れない。重たくなるもんね」

「新千歳空港だって売れ筋は数百円くらいの価格で、コンパクトで、北海道らしい、ということ。これがうまくはまれば、原価なんてどうでもよくて皆喜んで買ってくれるんです。『白い恋人』や『じゃがポックル』なんてそのあたりの戦略が実に上手ですよね」


 さて、そうなると釧路では何ができるでしょう?

 素材提供では定評のある北海道の食材です。工夫ひとつで他に先んじることができそうですが、そこへの人材や投資などの投入が鍵になりそうです。

 様々な支援制度を駆使して、早く良いものを!

 気持ちは焦るのですが、とりあえずはわが友人の知恵を借りましょう。

 ただし昨夜は飲みすぎました。知恵を借りるのもつらい(笑)

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雇用を生むビジネス

2011-09-20 23:45:22 | Weblog
 地元の林業経営者の知人から雇用の現状を聞かせていただきました。

 経営者から見ると、業界全体の経済が拡大しない中で入札の自由化が当たり前になると価格を下げてゆかないと仕事が取れなくなっていると言います。

「その結果、働いている人たちの給料を上げてやれないんです。今は職場の七割が季節労働者として雇用していますが、可哀想なんですが、働き盛りの人でさえ、失業保険を入れても年間300万円も行かない位の収入にしかなりません。結局、来年の仕事が増えてそのためには労働者を安定的に雇用して事業を拡大させよう、というマインドにはなれないので雇用が安定しないんです」

「それでは消費だとか結婚だとか、社会的な活動にも影響してきますね」

「そのとおりです。自分たちが若かったときは、まずステレオが欲しいとか、車が欲しい、などという欲があって、働けばそれを手に入れるだけの収入が期待できましたよね。今働いている人たちを見ると、そうした良い意味の物欲や消費欲をもちがたくて、もう諦めてしまっている風にも見えてしまいます。下手をすると女性とセックスしたいという欲望さえ衰えているようで、悲しくなりますよ」

「頑張って働いて事業の付加価値を高めるという上昇志向のようなものもありませんか?」

「それがまた難しい。働いている人たちは実に真面目に労働をこなしてくれています。限られた時間の中で、A、B、Cという工程があるとして、できそうな『AとBをやってくれ』と言えば確実にできます。ちょっと時間的に無理かな、と思っても『AとBとできたらCもやってくれ』と伝えておくと、それも無理してやり遂げてくれることがあります。しかし、その先に伝えていない『Dの行程もありますよね』と言ってくることはありませんし、『こうしたらもっと良くなりませんか』というような提案が出てくることもありません。やはり言われたことの範囲なんですね」

「それは教育の問題ということになりましょうか」

「広い意味ではそうかもしれないですが、そのレベルの労働者は残念ながらうちのような中小の企業には来てくれないのだと思います。そのくらいになればもっと大手や地元を離れて都会へ行ってなんとかしてしまうのだと思います」

「地元に残って働きたいという人は多いのでしょうね」

「もちろんです。しかし、事業が拡大するという見通しがなければ企業は今の雇用を守るのが精一杯で、雇用を拡大しようとしてもできません。結局安定的に雇用されているものと不安定な雇用におかれているものの二極化が進んでゆくのではないでしょうか」


   【働くのは苦か楽か】



    ※     ※     ※     ※     ※

 
 企業は社会環境の変化に対して自らも変化しながら雇用を守り成長させていかなくてはなりません。

 今の日本では、人口減少、少子高齢化という変化が大きく取り上げられていますが、一方でこれまでの国民の頑張りの中で社会的なインフラの大物はかなり整備されてきたとも言えそうで、社会が投資をして新しい価値を生み出そうというエネルギーも減少しているような印象があります。

 投資や消費の形も物質的な旧来の公共事業にあっては、新しい価値を生み出すというよりはこれまで築き上げたものを維持するだけで手いっぱい。

 情報化や高付加価値を感じ取るようなこれからの価値観を実現するようなものへの期待が高まっていても、そちらへの移行の動きはまだ鈍い。

 つまり企業としても、新しい消費を生み出し、それが拡大するような投資の種がなかなか見つからず、それゆえに消費されないお金が企業においては内部留保として、国民にとっても国民資産として貯まってしまっているのです。

 浪費ではなく、適切なお金を使うことはうしろめたく思わずに、よりよい生活に向けた欲を適正に発揮させる。そんな仕掛けがあれば、そこにこそビジネスの種がありそうなのですが、それを地方都市でどう果たせるのでしょうか。  


    ※     ※     ※     ※     ※


 そんなことをつらつら考えると、地方都市で雇用を改善させようと思うと、流入してくる経済、あるいは域内循環という経済を拡大させるという社会環境改善の方向が一つあって、一方でそれを支える個人の教育の改善というミクロな視点もあると言えるでしょう。

 どちらが先でどちらが後になるのか、というのは鶏と卵のような関係ですが、どちらに注目するかで、解決方法は異なりそう。しかし、自分も企業も新しい付加価値をつけないと生きてゆけない、という点では同じように思われます。


 釧路でできることは全部やってみましょうよ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あなたの知らない北海道の姿

2011-09-19 23:45:10 | Weblog
 昨日に続いて内地からのお客さんの案内に同行してのフライ行。

 今日のロコ・ガイドは地元のMさん。フライ歴ウン十年のベテランは、今日のために昨日周辺の「ここは」と思う川筋を全部見て状況を確認したのだそう。

 白糠駅前で集合して今日の行程を確認しましたが、「実は白糠漁港の中で、アメマスがかなり釣れますがどうしましょうか」と言います。

 そう言われると皆、「まずは見てみたい」ということになり、白糠漁港へ。


   【漁港も良いポイントになるとは!】


   【Yさんがあっという間に30センチ超のアメマスをヒット】


 Mさんのお手本に続いて川野先生とお友達のYさんも竿を振ってみましたが、2~3回放っただけであっさりと30センチ超のアメマスがヒットしてご満悦。

 Mさん曰く、「ポイントは秘密のフライ」なんだそうで、ストリーマーと言う小魚に似せたフライをつけてこれを引っ張って動かすことでアメマスにフライを食わせる手法なのです。

 「フライのデザインとスタイルがここまで来るのにかなり試行錯誤しましたが、今はこれがベストだと思っています」とのこと。

 ちょっとしたことでも、何かを知っているのと知らないのとでは、天と地ほどの差があるのだ、と思いました。

 一つの知識の陰に先人のたゆまぬ苦労があると分かれば、敬意を抱かずにはいられません。

 さて、自分は何に気が付いて人に伝えられるでしょう。


    ※     ※     ※     ※     ※ 


 続いて一行は旧音別町の音別川上流へと向かいました。

 音別川は砂利が広がる川ですが、河口部はそれほど広くなくてあまり大きな川だとは思っていませんでした。

 それが上流の橋から見てみると、広大な川幅が広がる部分があってその風景に驚きます。


   【広い河原を自由に流れる音別川の姿に驚き】


 広い川幅の中を洪水のたびに川筋を変えながら流れている川の様子が分かり、自然の力を感じます。

 しかもこの広い地形の中でたった数人だけが遊んでいるという姿も、なんと大らかで北海道らしい風景であることか!

 これもまた北海道の懐の深いところです。見たことのない風景ってまだまだあるのです。


   【この広いフィールドを独り占めです】


    ※     ※     ※     ※     ※


 さてこちらの音別川では、私もMさんの指導を受けて、大きな川筋に入って小魚フライによるストリーマーでアメマス狙いに挑戦です。


   【いよいよアメマスとの戦闘開始】


 言われたレーン(川筋)に落として引っ張り上げる動作を何度も続けてみると、ドンと強い手応え。

 「うおっ」と引くと、大きなアメマスが確かにかかりました。しかし引いている途中で針が外れて逃げられてしまい、残念至極。

 少しずつ川筋を下ってポイントを変えながら再度挑戦すること十数度、あの強い感触が再び竿に伝わってきました。

 「でかい!」と今度は慎重にかつ素早く手繰り寄せようとすると、途端に強いテンションが開放されたかと思うと銀色の魚体がザバッと浮かび上がって水中に消えました。

「あ~、糸が切られましたね」

 なんと今度は針が外れたのではなくて糸が切られています。

「50センチ超ですね、大きかったですよ、残念」

 逃がした魚は大きいと言いますが、本当に大きかった。まだまだ自分の力量には程遠いと思い知らされた一瞬でした。


    ※     ※     ※     ※     ※


 今日も改めて、北海道の本当の姿ってまだまだ知られていないし、自分も知らないのだと思い知らされました。

 それにこういう川を楽しむための細かな道路や駐車場、トイレなどのインフラが少ないのだとも実感。ほんの少しの設備さえあればもっと楽しめる人が増えそうなポテンシャルはあるのに、です。

 現場を自分で見ることの大切さを改めて知るとともに、「良き先達はあらま欲しきものなり」を実感する一日となりました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドクター川野、釧路でフライをする

2011-09-18 22:54:40 | Weblog
 昨日神奈川県からドクター川野こと、川野信之さんが釧路へやってきた。

 河野さんは脳外科医として医療に腕を振るう第一線の医師でありながら無類のフライフィッシング大好き人間。

 どれくらい大好きかと言うと、イギリスで書かれたフライフィッシングの古典とも言うべき本をご自身で日本語訳して出版してしまうくらいで、大好きを超えた狂信的な趣さえ漂います。

 私と河野先生との出会いは掛川でのスローライフの集いでのことでしたが、当時私はフライにまったく興味がなかったので型どおりの挨拶をしただけで、お互いに面識があるという程度の関係でしかありませんでした。

 その川野先生が「9月の連休に富山か北海道へフライフィッシングに行こうと思うんだ」と考えていると言うことをしった掛川の仲間たちが、「それならこままささんのいる道東になさい」と進言。

 「なるほど、そういえば北海道もしばらく行っていないな」ということで、御来釧の運びとなったのでした。

 昨夜は市内の炉端のお店で歓迎会。久しぶりの再開ながらにわかフライフィッシャーの私の問いかけにも実に真面目に答えてくださる川野先生でした。

 すばらしい出会いがまた一段階進化しました。


《フライフィッシング用語辞典紹介の中の川野先生の自己紹介》  
  http://bit.ly/nUXX0G



   【見よ、この阿寒川の清流を】



    *    *    *    *    *
 

 「久しぶりの北海道」と言いながら、実は川野先生と釧路は因縁浅からぬものがあります。

 川野先生が最近上梓されたフライ本の第二弾が「フライフィッシングの昆虫学」という本なのですが、この本を印刷したのがなんと釧路の私の家の目の前にある藤プリントさんで、担当はこれまた無類のフライフィッシャーであるMさんなのでした。

 昨夜の歓迎会にはもちろんこのMさんも駆けつけてきて、賑やかなフライ談議に花が咲きました。

 そしていよいよ今日は現場のご案内。川野先生がくるとなると、こちらも釧路で指折りのフライフィッシャーであるHさんにガイドとして登場願わなくてはなりますまい。

 そんなわけで今日と明日は歓迎のフライツアーに私も自ら同行しているのです。


    *    *    *    *    *


 残念ながら朝から雨模様の阿寒川ですが、先週来の水の濁りは消えて、透明な清流が戻っていました。

 しかし雨模様ということで魚のほうはどうも食いが悪く、なかなかかかってくれません。

 一度だけ30センチ級のニジマスがいたずらにきてくれましたが会わせ切れるわけもなく、「逃がした魚は大きい」ということわざの意味を痛感するだけとなりました。


    *    *    *    *    *


 川筋の中に、土手にハンノキが生えていて、その5mほど下流に白樺の倒木があるというところがありました。

 二本の木の間隔は約5mしかなくて、おまけに下を流れる川の流れも早い状態。私の腕ではそこへピンポイントにフライを投げ入れることができずに断念したのですが、「必ずいる」と睨んだHさんは、私の後にそこを徹底して狙って、見事に40センチ級のニジマスをヒットさせました。

 うーん、やっぱり年季と腕が違います。格の違いを見せ付けられました。


   【最後は引っ張り出しました、40センチ級のニジマスです】



 川野先生は明日はまた川を変えて挑戦をするそうです。どこまでベテランの皆さんの邪魔をせずについてゆけるか試してみます。


【川野先生最新刊】
《フライフィッシャーの昆虫学》http://bit.ly/mQal6w
 藤プリント発行



   【最後はみんなで記念写真】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オープンソースソフトウェアで、地元の活性化を

2011-09-17 23:24:24 | Weblog



 釧路でオープンソースソフトウェアを中心とする勉強会が開催されました。

 オープンソースソフトウェアとは、ソフトのプログラムの中身が公開されていて、皆で作り上げるソフトウェアのこと。

 大手の会社が自分のところで作り上げるソフトだとどうしても高くなってしまうところを、基本的な部分は公開されたソフトで作り上げれば適正な競争も働いて価格を安く仕上げられる可能性があるのです。

 いわゆる公共工事であれば、価格を安くするためには市外の大手の会社を参入させれば効率的で安く請け負ってくれることが予想されますが、あまりそれをやりすぎるとお金が市の外に流れてしまって地元の経済が疲弊してしまいます。

 つまり地元を大事にしすぎると価格が高くなりがちで、価格を下げようとして外の業者さんを入れると地元経済が疲弊するという矛盾のなかのバランスが求められることになります。

 しかしソフトを作ることがオープンソフトウェアを使って地元の企業が受注できるようであれば、価格は安く、しかも地元にお金が落ちて若手の仕事が生まれるという、一挙三得ということになる可能性が広がります。

 こう言うと、オープンソフトウェアだとメリットが多そうに聞こえますが、本当に地元でそれができるのか、とかトラブルがあった時に適切に対処してくれるのか、など、やはり課題もあるのです。

 発注者としての市役所も、値段は下げたいものの出来上がったソフトは安定した良いものが欲しいというあたりで、すぐにとびつけるかどうかはいろいろと考えなくてはならない部分が多いように思われます。

 まずは他に影響のないところから試験的に始めるということが考えられますが、既に先進的な自治体などではオープンソースソフトウェアへの積極的な取り組みを始めているところもあって、まずは現状を調査してみる必要がありそうです。

 いずれにしても、スマートフォンならばアンドロイドなどという基本ソフトもオープンソースであるなど、価格を下げるための工夫は民間会社では死活問題であるわけで、行政においても様々な工夫と挑戦が必要な時代が近づいているようです。


    ※     ※     ※     ※     ※





 講演の二人目は、地元の釧路高専出身で今は東京でプログラマーとして活躍している大和田さん。

 彼は東京から眺める釧路像について40分間の講演をしてくれたのですが、そのプレゼンスタイルは目を見張るものでした。

 私の常識では、普通プレゼンに当たってはパワーポイントのスライド一枚で2~3分話すようにすると思っていたのですが、大和田さんのプレゼンでは次から次へと写真を中心にスライドがどんどん変わります。

 一瞬の絵を元にして言いたいことをどんどん重ねてゆくので息をもつかせぬ話術が必要で、スライドとのシンクロが見事でした。

 後からスライド枚数を訊いてみると、40分の講演で120枚ほどのスライドを用意したとのこと。平均20秒で一枚のスライドを使うようなプレゼンは初めて見たのでとても印象的でした。

 さらに話を伺うと、「絵をどんどん変えることで論理的な左脳ではなく、直感的な右脳に訴えかける手法なのです」とのこと。

 これまた初めての考え方で目からうろこが落ちました。私もプレゼンのスタイルをちょっと考えてみたくなりました。


    ※     ※     ※     ※     ※




 後半は私もパネルディスカッションに参加して、OSSの可能性や情報発信の重要性について持論を語りました。まあいずれにしても、いろいろと勉強になった会合でした。

 聞いていると聞きなれない単語が飛び交うので、頭が焼けるような思いもしましたが、こういう世界があるという印象だけは持てました。

 釧路で主催するにあたっての地元の関係者からは、「IT技術者が自分たちの能力で地元で仕事を得ることができれば地元に残りたいと考えている人は多いはず。それが安くできるのだとすればさらに良いのではないか、と思います」とのことでしたが、まさにそれが実現できると良いと思います。

 地元の能力を見定めながらできることからやってみたいと思います。

 声をかけてくださった関係者の皆さんに感謝します。ありがとうございました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

観光地のブラッシュアップ

2011-09-16 23:45:08 | Weblog
 周辺市町村を巡って説明する仕事があって弟子屈町へ行ってきました。

 「今日お会いしたいのですが」と副町長に連絡すると、「それなら昼においでよ、一緒に蕎麦でも食べましょう」と誘われました。
 
 弟子屈と言えば摩周蕎麦で有名なところ。これは良いと思ってお昼に併せて役場に到着。

 町長さんに挨拶をして用事はそそくさと済ませて、すぐに蕎麦屋さんへと向かうことにしました。

 行く先は以外にも900草原だと言います。

「900草原に蕎麦屋なんてありましたっけ?」
「へへ、最近指定管理者が変わって、地元の居酒屋さんもやっている人が料理を出してくれているんです。そこで蕎麦も打っているってわけ」

 900草原とは弟子屈町にある広大な牧場の名前。牧場面積は1440haで、放牧草地が約900haあるために「900草原と名付けたのだそう」

 見渡す限りに広がった緑の絨毯に、今は約2000頭の乳牛が育成されています。

 以前来たときはただその広大さに驚き、ソフトクリームを食べて観光地に来た気分になっていました。しかし半分は地元の人間として仲の良い町の施設を訪ねるとなると見方が変わります。

 展望台へ上ると、遠くには雄阿寒岳と雌阿寒岳と阿寒富士も見えます。一度登山をすればどの山がどれだったかなんて、名前を間違えることもありません。地理勘があるってやっぱり基本です。


   【右が雄阿寒岳、奥のうっすらしたのが雌阿寒岳】

    ※     ※     ※     ※     ※


「これ見て、パークゴルフ場もあるんですよ。職員が牧草地を自分たちで刈り込んで作ったものだけどね(笑)」

 なるほど、駐車場のすぐわきに広いパークゴルフ場が広がっています。聞けば18ホールが二面の全部で36ホールあって、しかも使用料はタダなのだそう。(貸し道具は有料)

 広大な牧場の中で牛を見ながら、しかも遠くにニシベツ岳や摩周岳に硫黄山などの国立公園の山並みを眺めながパークゴルフができるなんてここだけ。

 パークゴルフが終われば焼肉も楽しめて、山を下りれば温泉が待っている。

 いや、道東の町の資源に恐れ入りました。


   【手前にパークゴルフ場で奥には摩周岳】


    ※     ※     ※     ※     ※



 お昼に食べたのは「とろろ蕎麦」。つゆは少し甘めでしたが風味豊かな摩周蕎麦粉による手打ち蕎麦を美味しくいただきました。

 うむ、なんだかまた自分で打った美味しい蕎麦を食べたくなりました。




 最後に新しく位置を変えた道の駅「摩周温泉」を見学。

 ここは道の駅制度が始まってた最初の募集時に手を挙げてくれた11カ所のうちの一つなのですが、その実態は観光案内所だけという道内一小さな道の駅でした。

 それが道路を挟んでヨーロッパ民芸館の建物を町が引き取って新しく道の駅にしたのです。



  
 建物もリニューアルされてきれいですし、足湯もできたうえに休憩・情報コーナーも充実。物販もそれなりに用意されて楽しみが増えました。




 建物の中はギャラリーとしても使われていて、地元に移住してきた芸術家や写真家の方の作品などの展覧会も実施中。

 道の駅に長くかかわってきた者として、町の発展に寄与貢献してほしいと願うばかりです。


 少し見ない間にブラッシュアップして様変わりする道東の観光資源の数々。もう一度しっかりと観てみたくなりました。

 男子三日会わざれば括目して見よ、といいますからね。



   【暑い夏にアスファルトが融けることを防止するゴムマット、これはいい!】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

学力向上への決意

2011-09-15 23:45:02 | Weblog
 今日は議会中に開催された各委員会における質問の市長総括が行われました。

 各委員会での議案審議に当たっては基本的に市長以下三役は出席しないので、各委員会として改めて絞り込まれた項目について市長の考えを聞きたいということで、時間を限って市長に対して質疑を行うというものです。

 今日の中で鋭かったのは、総務文教委員会でのトップバッターで登場した月田議員の質問。

 月田議員はこれまでも教育に関して関心を持ち鋭い質問で定評があるのです。

 教育に関して最初に来た質問は、「道庁が今年の六月に教育行政執行方針で、『平成26年度の全国調査までに学力を「全国平均以上」にすること』を大きな目標とすることを明らかにしたが、釧路は目標を定めるのか?」というもの。


 【ちなみに】
 道庁の教育行政執行方針はこちら→http://bit.ly/nXCxuY

 たまにはこういうわが郷土の方針を読んでみるのも興味深いものがあります


    ※     ※     ※     ※     ※





 教育に関しての答弁は教育長が立ちますが、「釧路の学力は道内でも下位にあり、まずは全道平均を上回るようなことを目標に取り組んでまいりたい」と答弁。

 すかさず月田議員からは「道は全国平均を上回ると言っているのだから全国平均を上回るということか」と畳みかけられて、「全国では大きすぎるので全道としたが全国と同じ」という趣旨の答弁。

 道が全国平均に達しなければ、全道平均は全国平均より下がるわけで、【全国平均には達しないが全道平均に達する】ということはあり得るので、まあ言葉のアヤのようなものですが、まずは釧路市としては全道平均を目指したいところです。

 しかしこれとて並大抵の努力ではありません。大いに関係者の奮起を促したいところです。


    ※     ※     ※     ※     ※


 月田議員からの教育関係の質問の二番目は、「全国学力・学習状況調査の結果の公表について」です。

 議員の質問趣旨は「公表してはどうか」というものでしたが、こちらからの答弁は、「文科省の方針として公表してはならないことになっている」というもので、私自身公表してはいけないものと思っていました。

 ところが月田議員からは、「確かに文科省通達では、個々の市町村名・学校名を明らかにした公表は行わないこと、とされているが、同通知の別項目で『保護者や地域住民に対して説明責任を果たすため、当該市町村における公立学校全体の結果を公表することについては、それぞれの判断にゆだねる』と一定の裁量権を認めているではないか」という問い。

 実際全国の自治体の中ではこの部分を根拠として、学校を特定せずにA小学校の成績などとして公表しているところがあるのだそう。

 しかもそれどころか、「学校が,保護者や地域住民に対して説明責任を果たすため,自校の結果を公表することについては,それぞれの判断にゆだねること」ともされていて、進んだ学校では自分たちの成績をホームページで公表しているのだとか。


 その典型的な土地が秋田県。ここは県知事が確固たる確信によって成績を公表したことで、心配された『序列化や過度な競争につなが』るどころか、日本一の教育県に躍り出ています。

 その原因は、事実を公表することで学校だけの問題ではなく親や地域に対して関心を持たせることに成功したからにほかならないと私も思いました。


 つまり、当初の答弁のように文科省は一律に公表を禁止しているのではなく、各自治体の教育委員会や学校の
自主性をかなり尊重しているわけで、まさにこれは自治体が問われているということになります。

 月田議員によると、もともと市長は道議だった時代に『学校は基礎・基本が子ども達一人一人に確実に身についているかどうかを的確に把握する義務がある。あわせて、その結果について保護者にも責任を持って伝えることが必要だ』という質問をしているのだそう。
 
 その質問に対して市長からは「各学校名を明らかにすることはできないが、教育委員会や学校現場とも相談して実態を踏まえながら公表の仕方を工夫してゆきたい」という比較的前向きな答弁が出されました。

 
 まずは来年に向けた教育行政執行方針の中でそのあたりの方向性が述べられることになると思われますが、フォローすることが必要になってくるでしょう。


 私としては、結果を公表して教育成果が上がった自治体もあるのでしょうが、その逆に心配される序列化は過度な過度な競争などはなかったのか、またそれがあったとしてさらにそれを乗り越えているところがあるのか、などの検証も必要な様に思いますが、それにしても良い方向に向けて行ってほしいものです。


    ※     ※     ※     ※     ※


 さて、東北大震災の影響で今年の学習状況調査は行われないこととなったのは残念な限り。

 しかし問題冊子などは出来上がっているので、希望する教育委員会にはそれを配布してくれるのだそうです。

 道教委はどうするのか、わが市はどのように利活用するのか。

 できることは何でもやって、学力の向上につなげていきたいものです。

 
  


(月田議員は「平成20年度の通知」と言いましたが、21年度もあまり変わってはいません)
【文科省の通達】平成21年度全国学力・学習状況調査の結果の取扱いについて(通知)
  
 http://bit.ly/nSRL1s
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

故郷の眺め方、味わい方

2011-09-14 23:45:26 | Weblog
 
   【釧路湿原を眺める】


 快晴の釧路の朝、7時39分釧路駅発の汽車で台湾からの訪問団一行は帰ってゆきました。

 市役所の有志が最後の見送りのために駅に集まりました。

 朝4時に動物園からビッグとキカを輸送するシーンに立ち会った職員は、「これからの二羽のことを考えると、ちょっとジーンと来て涙が出ました」と言っていました。

 まずは台湾への長旅に耐えて、それから改めての検疫に絶え、その後は環境の激変に耐えて暮らすことになる二羽のタンチョウ。大きなドラマがありました。


    ※     ※     ※     ※     ※


 さて、台湾の皆さんが駅に到着しましたが、実質たった一日だけの釧路の旅ですからさぞ皆さん疲れたことでしょう。

 趙局長さんには今日これから新千歳空港でエバー航空に乗り換えて、ビッグとキカの旅に付き添うという大役が控えています。

「たった一日でしたが釧路の印象はいかがですか?」と訊いてみると、「緑が多くて静かでとっても良い街ですね」という返事。

 それなりにリップサービスもあるだろうけれど、静かさが褒められるとアジア人の特徴は喧騒に生きることと思っている私としてはやるせない気持ちになります。

「私は台北の喧騒と賑やかさが活気があってうらやましかったです」と言うと、「まあ、台北はとっても人が多すぎて」と苦笑い。

「こんな天気に帰るなんて残念としか言いようがありませんね」
「はい、でもこれ以上は次の機会です、きっとまた次回北海道を訪ねるときのために取っておくことにします」

 記者が動き出すと、台北動物園の職員の皆さんから台北市役所、そしてたくさんのマスコミの人たちまで皆、ちぎれんばかりに手を振って別れを惜しんでくれました。

 今日も朝早くから夜遅くまでの長旅とのこと、道中お気をつけて。

 今度は台北でお会いいたしましょう。


    ※     ※     ※     ※     ※


 今週の初めに周辺の町村を回る用事がありました。白糠町から厚岸、そして浜中町、最後に鶴居村を回る、総距離数は200kmほどの行程でした。

 霧多布湿原はもう秋の装いですし、鶴居村を走っていると野生のタンチョウの親子連れ4羽が仲良さそうにくつろいでいました。

 こんな景色が当たり前で感動を呼ばなくなったのはもう私もこの景色に見慣れたためなのかもしれません。

 初めて野生のタンチョウを見た時の感動と興奮は一体どこへ行ったのでしょう?

 しかしこれは「限界効用逓減の法則」に外なりません。

 Wikipediaを引用すると、

 一般的に、財の消費量が増えるにつれて、財の追加消費分(限界消費分)から得られる効用は次第に小さくなる、とする考え方。これを限界効用逓減の法則(げんかいこうよう ていげんのほうそく)(law of diminishing marginal utility)、又はゴッセンの第1法則という。

 分りやすい具体例をひとつ挙げれば、普通、最初の1杯のビールはうまいが、2杯目は1杯目ほどうまくない、3杯目は2杯目ほどうまくない。このように1杯目、2杯目、3杯目となるほど、ビール(財)から得られるメリット(効用)は小さくなる。そのようなことを指している。

 ビールに限らず、多くの財・サービスについてあてはまるとされる。したがって効用関数(消費量と効用の大きさの関係を表す関数)のグラフでは、効用曲線は上に凸の右上がりとなる(上昇が次第に鈍化する)。

 このような不可避な停滞・沈滞を乗り越え、絶えず需要を喚起していくために、絶えざる「テコ入れ」「イノベーション」が必要とされる。

 ---------------≪ 引用ここまで ≫--------------

 …ということになります。

 もちろんこれは経済学の用語ですが、このモチーフは景色や楽しみにも適用されるように思われます。

 絶えざる「テコ入れ」「イノベーション」が必要、とありますが、風景や景色を楽しむときの「テコ入れ」は、自分自身に対して行われなくてはなりません。

 湿原の景色を何度も見て飽きてきても、カヌーをしたり釣りをしたり植物生態観察をするような多様な視点で湿原を見てみると、我々が知らないことは多いことに気づかされるものです。

 自分自身に常に新しいことを知ろうとするイノベーションを繰り返していると、同じ景色が同じに見えることはありません。

 何かを知ることで新たな興味が生まれれば、関心と興味はさらに深まります。

 こちらが成長しただけより深い真実を見せてくれるものです。

 風景に飽きてしまうのは自分が成長していないことを表しているにすぎません。

 そんな自分を恥じて、新たな高みに上ろうとすればきっと新しい世界が広がってくることでしょう。

 ふるさとの謎をつきつめてみませんか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

台湾からのタンチョウお迎え団来釧

2011-09-13 23:45:54 | Weblog
 昨夜の電車で到着した台北からのタンチョウ出迎え部隊御一向様。

 今日は午前中に動物園で二度目のタンチョウ壮行会が台湾から美人の趙観光局長さんを始めとした市役所関係者と多数のメディアが取材する中で賑やかに行われました。

 タンチョウを台湾へ送るこの事業は、「サルルンカムイ」プロジェクトと名付けられ、総合家具販売のニトリさんの全面バックアップで行われますが、今日はニトリから特別顧問の長内さんも参加してくださって、関係者が一堂に会した式典となりました。




 日曜日にも同じようなプログラムで壮行会を行いましたが、今回は途中で互いに通訳を交わすということの大変さが加わって、予定の時間を大幅に超える想定外の事態になりました。

 しかも歌や踊りなどのアトラクションが終了した後に、日本側メディアは趙局長のインタビューを行い、台湾側のメディアは動物園関係者のツル育成の苦労談を欲しがって何人もの動物園職員にインタビューを重ねていました。


   【美人の趙局長さんは人気】


   【日本のマスコミのインタビュー】


 昼食の時間にくいこんでしまったために、「後で別のところで説明しますからまず移動しましょう」と声をかけましたが、とにかく動物園の園内で行われるインタビューの映像が欲しいということでなかなか動こうとはしませんでした。

 まあ予定通りにはいかないハプニングはあるものです。


    ※     ※     ※     ※     ※



 夜は歓迎の夕食会として釧路市からも関係者を招いての交流会を開きました。

 ところが18時半開始予定の会合が、マスコミ各社の皆さんの作業が遅れているという理由でなかなか始まらない事態に。

 「どうしたの?」という問いに、「マスコミ関係者の中でも映像を扱う部隊は編集した映像をネットで台湾に送ろうとしているのですが、ネットでのデータ送信がなかなかうまく行かないのです」とのこと。

 どうやら一度に大量のデータを送ろうとして回線に無理がかかっていたらしいのです。

 ちょっとしたことなのですが、こうしたところに通信インフラの弱さが足を引っ張ることになるという悲しい事態を目の当たりにしました。

 目に見えないところでも、インフラの大切さを思い知るところとなりました。





    ※     ※     ※     ※     ※


 それでもレセプションは和気あいあいとしたなかで行われ、阿寒弟子屈観光圏のマスコットである「鶴丸」は人気で格好の写真モデルになっていました。

 会場で動物園の山口園長からこれまでの二羽のタンチョウ育成の苦労談を聞かされましたが、非常に多くの感動的なドラマがあることを改めて認識しました。

 野生の生き物を人間が扱うためには、様々な哲学的な決断をしなくてはなりません。どこまで人間は野生動物にかかわってよいのだろうか、という根源的な問いです。

 そうしたドラマを経て、今日の午後にやっと二羽のタンチョウに対する検疫合格の認定が降りたとのこと。

 これで晴れて明日の朝に新千歳空港へ向けてタンチョウが出発することができます。

 台湾の皆さんは二羽のツルが来ることを心待ちにしています。

 台湾でも元気な姿で人気者になってほしいものです。

 それではビッグとキカ、行ってらっしゃい!

 来月は釧路から大挙して応援に行きますよ! 



   【鶴丸は意外な人気になりました】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする