北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

阿寒湖畔のライバルはどこ?

2011-09-29 23:45:05 | Weblog
 観光にかかわる知人のAさんと話をしていて、観光地の現状の話になりました。

 私は、「この秋以降は北海道横断自動車道が開通することもあって、道東がブームになるだろうし、ブームにしなくてはいけない。タンチョウの話題も上手に使いたいと思うのです」と話したところ、「こままささん、阿寒湖畔のライバルはどこだと思いますか?」と返されました。

「ライバルですか?知床ですか?十勝川温泉と言うことはないでしょうねえ」と答えると、「こままささん、ライバルは九州ですよ。今九州は観光客が押し寄せてすごいんです」とのこと。

「それは東北大震災と放射能が影響して、北よりは西という選択なのでしょうか?」
「いえいえ、九州が人気になっている最大の要因は九州新幹線の開業なんですよ」

 九州新幹線の開業!確かに旅行関係者にとっては話題性のある出来事には違いありません。また震災の影響もないとは言えないでしょうけれど、それほどの差になっているのでしょうか。


 するとAさんは、「九州はもう2003年頃から、JR九州が中心となって、九州という島全体で観光客を誘致するために九州観光推進機構をつくって準備を始めていました。まずは九州に来てもらおう、そしてその後で7つの県が切磋琢磨しながら観光客に地域の魅力を訴えていこうという作戦なんです」

「新幹線が地域を変えたということですか」
「もちろんです。地域を訪れる手段と席数が増えるのですから、不安定な飛行機よりは有利ですし、新しいものが好きという心理もあるでしょう。しかしまずは、県ごとにバラバラに自分たちへと誘致合戦をするよりは、『まず九州へ』と言うところではスクラムを組んでいるんです。北海道全体の動きと比べると雲泥の差がありますよ」


 実際、釧路空港でも発着する便数は変わらないとしても、機材が小さくなる傾向にあってなかなか元には戻りません。

 一便で300席を運んでいたのが150席になると、同じ便数が着陸しても輸送客数は半分になるのです。

 しかしそのために搭乗率は上がるものの、飛行機の座席が取れないということも多くなっています。会社の利益と地方の活性化は相反していることだってあるわけ。

「ううむ、航空会社に対して機材を大きくしてくれるように陳情をしないといけませんね」

 するとAさん、「機材繰りが大事なのですが、航空会社によっては大きな機体をもうもっていないところもあると聞きます。お調べになった方がよいでしょう」というアドバイスをくれました。

 大きなエリア選択で北海道を優位にするという取り組みも必要なようです。

 九州は地道ながら長く誘致活動を継続してきたようです。北海道も負けてはいられないはず…なのに。

 地域の連携が大切です。



【九州観光推進機構とは】 http://bit.ly/pROtB7
コメント
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