北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

【番外編】六中観とは

2007-03-11 20:43:50 | 古典から
 五悪を検索してたどり着いた、という方からコメントをいただきました。
 
 「五悪」もそうですが、ある事柄を幾つかの言葉を集めて説明すると簡潔明瞭になるものです。今回は『六中観(「りくちゅうかん」と読む)』のご紹介です。

【六中観】
 安岡正篤先生の「一日一言」という本にも紹介されていたのが、六中観(りくちゅうかん)です。

 曰く、
  忙中閑有り (忙中につかんだものこそ本当の閑である)
  苦中楽有り (苦中に掴んだ楽こそ本当の楽である)
  死中活有り (身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ)

  壷(こ)中天有り (自分だけの内面世界はどこでもつくれる)
  意中人有り (心中に尊敬する人、相ゆるす人物をもつ)
  腹中書有り (心身を養い、経綸に役立つ学問をする)
 
 前半の三つは、いろいろな逆境の中にあって絶望しないあり方を示し、後半の三つは、精神的な空虚に陥らないための修養のあり方を示してくれています。

 「忙中閑あり」くらいはよく知られていますが、その他はいかがでしょうか。東洋哲学は知れば知るほどその知識が血になり肉体と同化してゆくものです。
 
 こういう一節は暗記と言うよりも心に染み入らせてしまって、常日頃からの自分自身の生き方を省みる指針にしたいものですね。
 

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