北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

恩義には十分に報いましょう

2022-03-28 20:25:37 | Weblog

 

 息子に少年野球をやらせている年下の知人がいます。

 彼は他の子たちの親とともに息子の野球に熱心に付き合っていて、送り迎えはもちろん、より良い野球環境づくりにも一生懸命取り組んでいます。

「この時期だったらさしずめ早くグランドの雪を融かすような除雪作業にも駆り出されているんじゃないですか?」

 そう何気なく行ったところ彼の顔が曇って、「いやあ先日はひどい目に会いました」と言い出します。

「どうしたの?」
「それが、親たちで、『いつも野球で使わせてもらっている公園のグランドの除雪をしよう』という事になったんです。そうしたら『俺のところにトラクターショベルがあるから持ってこようか』と言う仲間がいたんです」

「おお、建設業はこういうときに力強いね」
「それで公園の管理者に、重機を入れた作業の許可をもらえるように交渉をしてようやく認められてこの週末に作業をしたんです」

「いいね」
「それがですよ、当の本人は重機の運転はできるものの操作に慣れているわけではなくて、最後のところで雪の踏み固めが甘くて機械を横倒しにしちゃったんです」

「うわ」
「幸い本人にけがはなくて良かったのですが、倒れた重機をどうにかしないといけません。それで公園管理所に走ったところちょうど公園の除雪をしているという除雪の業者さんがいました。事情をお話して『手伝っていただけませんか』と言うと、ちょっと渋々でしたけれど来てくれることになって、なんとか機械を立て直してくれました。いやあほんとに助かりました」

「いやはや、大変でしたねえ。ちゃんとオペレーターの方にお礼をしましたか?」
「あ、はい、ちょっと失礼かと思いましたが現金で一万円を渡して後でみんなでカンパしあいました」


 そこまで聞いて、ようやく私も「いいですね!」と膝を打ちました。

 そんな大変な事態に急な助けの要請に応じてくれたなら、お礼として一万円と言うのは私的にもちょうど良い相場感に思えました。

 自分たち自身は無償のボランティアなので急な出費は痛いかもしれませんが、それでも外部の急なヘルプに対してしっかりとお礼をするとは立派です。

    ◆

 それでいて彼が「でも渡しちゃったからもう何ですが、一万円って差し上げすぎですかね」と言うので、私は「いやいや、そういうときは危機管理ですから相手がおっと思うくらいに差し上げた方が印象が良いんです。もうこんなことは二度とないかもしれませんが、仮に何かあった時でも次はそれほど嫌がらずに助けてくれることでしょう」と言いました。

 外部からの援助者には十分に報いてあげるのが、世渡りの常なのだと思います。

 まあ一時のひどい道路でのスタックの救助はドライバーお互い様ということもあるかもしれませんがね。

 お金は世間を渡るときの潤滑油としても使えます。

コメント
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