北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

巣鴨の庚申塚

2007-09-17 23:47:00 | Weblog
 暑い中を上京中のうちの奥さんと一緒に巣鴨へ行ってきました。

 JR大塚駅からはレトロ感覚をいまだに持ち続ける都電荒川線で庚申塚駅まで向かいます。庚申塚駅からは地蔵通り商店街を南へと下ってとげぬき地蔵の高厳寺まで行こうというのです。

  

 さて電車から降り立ったところにあるこの庚申塚、庚申の「申」が干支の「さる」であることからか、明治時代に千葉県銚子から猿田彦神社を分祀して、今では猿田彦神社として地域の人たちに祀られています。

 狛犬にあたる霊獣もここではお猿さんに赤いよだれかけがかけられています。変わってますね。

  

  


 お参りの際に拝殿の前に塩が置かれているのに気がつきました。しかも塩を供える人が数多くいるためか、「塩は袋を開けずにこちらへ入れてください」という塩を専用に受け取る台まで設置されていました。

 こういうことはあまり見かけない光景だったので、ちょうど御神輿を運んできた地域の方々に訊ねてみました。

「あのう、ここの神社にはお塩が多く供えられているようですが、これはどういう謂われなのでしょうか」

 すると地域の皆さんは、「あれ、本当だ。もうずっとここの神社を見てきたけれど、昔はそんなことはなかったなあ。これはごく最近のことだと思いますねえ…」とのことでした。

 (なあるほど…)不思議に思ったことも、地域の方に訊いてみなければ私などはそのまま昔からの風習だと思ったことでしょう。

 誰かが何気なく始めたことでも、こうしてなんとなく続くと、そのお社の曰く因縁になってしまうということがあるのかもしれませんし、庶民の信仰って案外そういう風にできあがって行くものなのかも知れません。
 そんなことを考えると興味深いものですね。

 巣鴨へ行ったら、とげぬき地蔵だけではなく庚申塚もお訪ねすることをお勧めします。

コメント
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