北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

最新メディアと災害

2007-09-11 23:51:42 | Weblog
 夜になって強い雨が降り、涼しくなりました。秋の訪れも近いようです。

 
 今日はある会合での勉強会。様々な分野で最先端の取り組みをされている方に会えるのでとても楽しみなのです。

 今日は「放送と通信」に関するお話で、東京工業大学の佐々木和郎教授からお話を伺いました。

  

 今やネット社会が進み、パソコンでも映像が見られる時代になりましたが、いまだに著作権の問題を始めとして、放送と通信の根本的な違いに由来する問題があって、ネットで自由にテレビ番組を配信するという社会にはなっていません。

 放送の特徴は、「一斉に同じ内容を伝えることができる」という点にあり、逆に通信は個別に双方向でやりとりをすることに特徴があると言えます。

 現在のアナログテレビは、使っている周波数帯を外の放送に使うことができず、非常に非効率。それは「まるで高速道路の一車線をリヤカーが独占して走っているようなもの」と形容されます。

 そこで、そうした放送の電波をデジタル化して幅広く独占して外に使いようがなかったテレビ電波帯の通信資源を集約して、他に使える資源としようというのが外ならぬ「地上波デジタル化」の動きというわけ。

 多チャンネル化を可能にして効率の良いBSやCS放送も、雨が降ると電波が遮断されてしまって、映像の質が保てないのが最大の欠点なのだとか。やはり地デジ化しかないのか。

    ※    ※    ※    ※

 最近はワンセグという技術で、画像の質が悪くても手軽にテレビ映像が見られる携帯も流行しています。

 実はこの技術の画像の質が高くない、ということは逆に省エネ放送になっているということで、一定地域限定の放送サービスを提供することも可能なのだそう。

 地震などの大規模災害を被災したところでは情報が混乱しますが、こうした地域限定で情報を提供するというサービスの可能性がある、と佐々木先生はおっしゃいます。

 これまでは被災した現地『から』の情報が流れることはあっても、苦しんでいる現地『への』情報を提供するツールはほとんどなく、結局地域コミュニティの口コミによる情報収集がほとんど。

 またそのために、そうした情報が欲しくて家から離れて避難所へ向かいたくない、という人も多いと言われます。

 情報ツールを上手に使って、災害に強い地域づくりをめざしたいものです。いやあ、情報ツールのシンポはすごいスピードですよ。
コメント
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