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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

日本の中世思想史をかいま見る

2007-07-04 23:19:13 | Weblog
 夜になって一時強い雨が降りました。神奈川県には洪水警報も出るほどで、雨ももう少し穏やかに降ってほしいものです。


 久間防衛大臣が「しょうがない」という発言で辞任に追い込まれました。「原爆投下もしょうがなかった」という一言が世論の反発に火をつけてしまったようですが、どうも言葉狩りの傾向がみられて、いささか不安な気もします。

 一度世間のこうした怒りに火がつくと、元の発言がどういう文脈でどのような前提で行われたかも問われることなく、問題のワンフレーズだけが飛び交って批判を強めているようにも思えます。

 もちろん唯一の被爆国として核の根絶を訴えるという運動の価値は前提なのですが、発言がやや不用意だったにしても、一国の重要な行政分野の代表を簡単に変えてしまうのだから恐ろしいものです。

 これが現代マスコミと密接不可分の現代民主主義だと言ってしまうとそれまでなのですが怖いですね。

    ※    ※    ※    ※

 ここのところ、つぎつぎに本を購入して「つん読」状態になっています。

 今読んでいるのは「日本人の信仰思想のすがた」(中島亮一著 文芸社)で、これがめちゃくちゃ面白い!日本の歴史に登場する思想家の姿とそこから派生した、主に神仏習合の有様が非常に面白く語られています。

 日本はもともと原始神道だったところに中国から仏教が伝来し、一悶着あったのですが、そこは日本人、その両者に折り合いをつけつつ、さらに道教や民間信仰を取り入れて、神仏の両方がつかず離れず進化してきたのです。
 それが神仏習合というきわめて日本的な状態でありました。

 日本人にとっては仏教の神様も、遠くから来て御利益のある神様のようなものだったわけで、それはどちらかというと仏教側からそうしたアプローチがあったのだとか。

 なかでも後の鎌倉仏教につながる、平安時代の最澄と空海の物語は目からウロコです。

 これはまた日を改めてじっくりと紹介したいので今日はここまで。こういうお話を聞くと日本の思想史も楽しくなるのですがね。
コメント
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