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琴ヶ浜の海岸を行く

(5キロ以上続く琴ヶ浜)

お遍路12日目 5月18日(月)歩数37895歩-距離24.8km

安芸の小松旅館、昔は材木で儲かって、小松旅館でも毎晩のように宴会でにぎやかだったと、小松旅館のお年寄りの話。今はお遍路さんや仕事の出張でくる人たちの宿である。

6時朝食、お天気は朝焼けが見えたが、見事に晴れた。6時45分、宿を出る。安芸の町から遍路道は海岸に出て、自転車道が遍路道と兼用にされている。朝の散歩の男性が話しかけてきた。東京の青果市場で勤め上げて故郷に帰ってきた。この辺りは静岡と同様に山の南斜面が広がって、ハウス園芸が盛んで、たくさんハウスが並んでいる。しかし高知県には産業が農業と観光しかなくて、どちらも余り振るわない、貧乏県だと話す。そういう故郷のために、経験を生かして何かやりたいという話の展開かと思ったが、話はそこで終わってしまった。


(砂利の琴ヶ浜)

5km近く続く琴ヶ浜の海岸を歩いた。といっても自転車道路である。映画などでお遍路さんが海岸を歩くシーンはこの海岸が使われることが多いらしい。浜を歩いてみようと思い、出てみた。このあたりの海岸は砂浜ではなくて平べったい砂利の浜である。歩きにくいことが尋常ではない。早々に切り上げて自転車道に戻った。

琴ヶ浜の休憩所で先に旅館を出た松山の男性に追いついた。昨夜、彼からザックの腰ベルトをしっかり締めると、荷の重量を腰で支えられ肩が楽ですよと教わった。考えてみれば理屈である。今朝早速試みてみると嘘のように肩が楽になった。買ったスポーツ店では使い方を教わらず、ただ軽く巻いて荷がぐらつくのを防ぐだけのものかと思い込んでいた。肩の痛みから解放されれば、歩くのに何も苦痛は無い。かかとの潰したマメもほとんど気にならなくなった。続けていく自信が付いたのに明日は半日歩いて高知駅から帰途に付かねばならない。

「道の駅やす」で、定番のざるうどんを食べた。ここのざるうどんはこしが強くて、讃岐うどんだと思った。その後、28番大日寺までは珍しく松山の男性と行動を共にした。考えてみると、ほとんど誰かと一緒に歩くことはなかった。ペースを合わせるのはお互いにつらいからだ。

まだ3時前に大日寺に着いた。宿は大日寺のすぐ下にある。今日はずいぶん早い時間に着いてしまった。木陰のベンチには涼しい風が通りいつまでも居たいほど気持ちがいい。大日寺で別の旅館に泊まるという松山の男性と別れて、旅館喫茶きらくに行った。この旅館のシステムは面白い。下の喫茶店は閉まっていて、裏から上がれる部屋が3つあり、それぞれがワンルームマンションのようなものである。お風呂とランドリーが一つあり、セルフサービスになっている。部屋の中に必要なものは全て準備されていた。食事は下の喫茶店で取ることになる。

兵庫・大阪で新型インフルエンザが患者数を増やしている。マスクした人の群れがテレビに映る。阪神地区を通って静岡に帰ることになる。初め高速バスで帰ろうかと思っていたが、電車の方が良さそうである。マスクを買った方がいいのだろうか。
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