2019年11月5日(火) 7pm-9:30pm 文京シビックホール
ヴィトマン コン・ブリオ 11
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73 皇帝 21-8+9
ピアノ、辻井伸行
(encore)
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調Op.27-2月光、第1楽章 6
Int
ブラームス 交響曲第1番ハ短調Op.68 13-9-5-19
(encore)
ブラームス ハンガリー舞曲第5番 2
ケント・ナガノ 指揮 ハンブルク・フィルハーモニー交響楽団
●
ヴィトマンのコン・ブリオを聴くのは2回目。サントリーのサマフェス2018で聴いてなかなか気に入っていたもの。もう一度聴けるので楽しみにしてました。
2600- ウェーバーcl協1、クール、アゲイン、ヴィトマン、コン・ブリオ、幻想曲、VC2、カロリン、イェルク・ヴィトマン、都響、2018.8.31
ケント・ナガノの振るヴィトマンのコン・ブリオは全部の音がよく聴こえてくるもので、極めて現代音楽ジャストフィットなサウンド。硬質系響きのホールも曲によく馴染む。コン・ブリオと言いつつ最後はコリオラン的な終止が印象的。
ハンブルク・フィルは豹変というか柔軟というか、ナガノのもと素晴らしく引き締まった響きで現音の使徒のもとその演奏スタイルに徹しており表現の濃度が濃い。指揮者の意図がよく浸透した内容で呼吸の合い具合もマッチ、馴染みのるフシが多数出てくるとは言え、それ以上の親近感をもたらしてくれたお見事パフォーマンス。
エンペラー
辻井さんの弾くコンチェルトは割と聴いている。今は舞台で弾くことが成長そのものなのだろう。吸収して放射する、同時にしているような感じかな。
シックなエンペラーでした。隣の鍵盤と繋がっているように聴こえるところがありつつも、弱音重視のピアノで叩きつけせずに膨らませるメロディーライン。聴かせてくれる内容でした。落ち着きを感じるプレイで、昨今、こんな風になりつつあるのかなとふと思う。
ブラームス1番
コン・ブリオ的解決というか、現代音楽志向側からの演奏で、ひとつひとつの響きを確かめ、それらを積み重ねていく。いわゆる現代音楽好みからいうと大変にわかりやすいものでした。スキニーと言えるぐらいに絞り込んだオケサウンドはナガノのものだろう。スケール感よりもつぶし込みながら突き進む雰囲気が濃厚、瞬間瞬間の理解をかみしめて進む。みんな聴き合って指揮者意図を踏まえながらのプレイですね。浸透でしょうね。満足度が高い。
初楽章リピートあり。終楽章へのアタッカはせず。
ヴィトマンのコン・ブリオは現代という時代の音楽、ブラ1作品は随分と昔のもの。いわゆる現代音楽とトラディッショナルなものの、作品と演奏のハイブリッドは簡単ではない。そういう意味ではコン・ブリオは一段ハードルが低いのかもしれない、題材は題材としてもだ。
レベルハイなケント・ナガノ、ハンブルク・フィルではある。
筋肉質のハンブルク・フィル、堪能しました。
ありがとうございました。
おわり
ヴィトマン コン・ブリオ 11
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73 皇帝 21-8+9
ピアノ、辻井伸行
(encore)
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調Op.27-2月光、第1楽章 6
Int
ブラームス 交響曲第1番ハ短調Op.68 13-9-5-19
(encore)
ブラームス ハンガリー舞曲第5番 2
ケント・ナガノ 指揮 ハンブルク・フィルハーモニー交響楽団
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ヴィトマンのコン・ブリオを聴くのは2回目。サントリーのサマフェス2018で聴いてなかなか気に入っていたもの。もう一度聴けるので楽しみにしてました。
2600- ウェーバーcl協1、クール、アゲイン、ヴィトマン、コン・ブリオ、幻想曲、VC2、カロリン、イェルク・ヴィトマン、都響、2018.8.31
ケント・ナガノの振るヴィトマンのコン・ブリオは全部の音がよく聴こえてくるもので、極めて現代音楽ジャストフィットなサウンド。硬質系響きのホールも曲によく馴染む。コン・ブリオと言いつつ最後はコリオラン的な終止が印象的。
ハンブルク・フィルは豹変というか柔軟というか、ナガノのもと素晴らしく引き締まった響きで現音の使徒のもとその演奏スタイルに徹しており表現の濃度が濃い。指揮者の意図がよく浸透した内容で呼吸の合い具合もマッチ、馴染みのるフシが多数出てくるとは言え、それ以上の親近感をもたらしてくれたお見事パフォーマンス。
エンペラー
辻井さんの弾くコンチェルトは割と聴いている。今は舞台で弾くことが成長そのものなのだろう。吸収して放射する、同時にしているような感じかな。
シックなエンペラーでした。隣の鍵盤と繋がっているように聴こえるところがありつつも、弱音重視のピアノで叩きつけせずに膨らませるメロディーライン。聴かせてくれる内容でした。落ち着きを感じるプレイで、昨今、こんな風になりつつあるのかなとふと思う。
ブラームス1番
コン・ブリオ的解決というか、現代音楽志向側からの演奏で、ひとつひとつの響きを確かめ、それらを積み重ねていく。いわゆる現代音楽好みからいうと大変にわかりやすいものでした。スキニーと言えるぐらいに絞り込んだオケサウンドはナガノのものだろう。スケール感よりもつぶし込みながら突き進む雰囲気が濃厚、瞬間瞬間の理解をかみしめて進む。みんな聴き合って指揮者意図を踏まえながらのプレイですね。浸透でしょうね。満足度が高い。
初楽章リピートあり。終楽章へのアタッカはせず。
ヴィトマンのコン・ブリオは現代という時代の音楽、ブラ1作品は随分と昔のもの。いわゆる現代音楽とトラディッショナルなものの、作品と演奏のハイブリッドは簡単ではない。そういう意味ではコン・ブリオは一段ハードルが低いのかもしれない、題材は題材としてもだ。
レベルハイなケント・ナガノ、ハンブルク・フィルではある。
筋肉質のハンブルク・フィル、堪能しました。
ありがとうございました。
おわり