2017年3月8日(水) 7:00pm 東京芸術劇場
メンデルスゾーン フィンガルの洞窟、序曲 10′
ドヴォルザーク チェロ協奏曲ロ短調 16′12+13′
チェロ、上森祥平
(encore)
ブリテン 無伴奏チェロ組曲第1番Op.72より 無窮動 4′
Int
ムソルグスキー=ラヴェル 展覧会の絵 32′
(encore)
ラヴェル クープランの墓、リゴードン 3′
山下一史 指揮 東京交響楽団
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上森さんのチェロは昨年2016年の東京春祭りの室内楽公演を聴いて、その後もしばらく印象的だったなぁと色々思うところがありました。今日はそれ以来ですから1年近くなりました。
やりつくされた曲ながら改めて凄さを感じさせてくれた演奏。
チェロの音はまるですきまがなくびっしりと埋め尽くされていて、黒光りするなめし皮のようなおもむきで、しなるサウンド。一様で均質な音の流れ、この安定感と輝き。スバラシイ。
室内楽やソロリサイタルのほうがやりやすいように見えますけれども、伴奏オケをしっかりと聴きこんでいて、状況に軽く対応できる余裕のようなものを感じます。
ソリストには酷なホールで美しさを十分に堪能するには聴衆サイドにとっても厳しいところがあります。ものともしない弾きにはうなるしかない。
中間楽章の深い沈み込みの歌、両端楽章の速いパッセージでの切れ味の鋭さ。お見事で聴き応えありました。
指揮はこの伴奏も後半プロも終始なにか重いものを背負ったような指揮振りで疲れた。目をつむって聴けばいいのかもしれないが、同じ。
ところで会場で配られたチラシを見ていたら、上森さんのリサイタルのがあったので早速ゲット。
究極の9曲、だって 笑。
バッハ6曲、ブリテン3曲、究極の9曲。