河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

546- オール・シベリウス ブロムシュテット N響 2008.1.19

2008-01-28 23:08:00 | 音楽

ヘルベルト・ブロムシュテットが来日している。

身のこなしはとても80才とは思えず。

前週のブル4に続いて、今週は以下のようなプログラム。

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2008119()3:00pm

NHKホール

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シベリウス/4つの伝説からトゥオネラの白鳥

シベリウス/タピオラ

シベリウス/交響曲第2

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ヘルベルト・ブロムシュテット指揮

NHK交響楽団

オール・シベリウス・プログラム。

交響曲2番はもうすでに食指が動かなくなってから何年も経つ。

しかし来日演奏でオール・シベリウス・プログラムとなればこのようなビルディングにならざるをえない面もある。

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曲が飛ぶが交響曲7番の作品番号105とタピオラの作品番号112の間には番号差以上のものを感じる。

7番のものすごさは、その完璧絶演で身にしみている。

その7番の流れを感じながらタピオラを聴いたとしてもそんなに簡単に同化していくことが河童にはなかなか出来ない。

タピオラの理解には時間がかかる。

もしかしてこの程度の理解から進まない可能性もあるなぁ。

いっそのこと交響曲と銘打ってくれたほうが7番との連関でうまく聴くことができたかもしれない。

ただ、リズムの平坦さ、ダイナミックレンジの狭小化、など聴くほうの自然的な嗜好とどうも逆方向を目指したのではないかと勘繰りたくなるような曲と言えなくもないなぁ。

その割には、CDを結構持っていて、10種類以上はあるが、これとて意識的に買ったのではなく、交響曲を買った余白にはいっていたという感じが強い。

あらためてこの珠玉らしき曲に耳を傾けなければいけない。

CDならカラヤン指揮ベルリン・フィルから聴き始めるか。。

2番はうんざり系になってしまったが、やるほう、河童以外の聴くほう、みんなマジだ。

こっちも少し気合を入れて、たまには、聴いてみるか。

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特有のブラスのロングトーンの響きがものの見事に決まっているピッチともども、微妙なニュアンスまで聴かせてくれる。

先週のブル4のときとは気の入れようが少し異なるようだ。

ブル4もこのくらいマジにやってほしかったなぁ。

特有の弦の刻みは深く、ザラザラした音色をうまく表現できている。

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これらあまり関連性のないフレーズがヒョコヒョコ、いれかわりたちかわり、一聴すると音楽の流れをせき止めるような雰囲気で進行。

終楽章に向けてこのいわゆるモザイク的なものが前後左右にぶれながら重なりながら、強烈なまとまりを形作る。

素晴らしく技術的、演出効果的、2番がシベリウス最後の交響曲だったとしても交響曲作曲家として名を残していたに違いない。

ただし、3番以降シベリウス好きにとっては、たまらない佳作の宝庫であるのも事実。

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ちょっとそれたが、音楽の流れの特色をうまくとらえ、最大限表現してみせたブロムシュテットの棒には称賛。

フィナーレも気張ることなく肩の力が抜けリラックスした音の流れが響きが心地よい。

トゥオネラの白鳥は、安定感のあるイングリッシュ・ホルンの歌声がきれいな美演。

オール・シベリウス・プログラムも別のプログラムでもう一晩聴けるとしたら、

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アンダンテ・フェスティーヴォ

交響曲第6

交響曲第3

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というのも悪くない。オール・シベリウスって結構組みやすいのかもしれない。曲ごとの楽器編成も似ているし。

次回、ブロムシュテットが来日するときはこのようなプログラムも聴いてみたい。

おわり

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