くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「疑心」今野敏

2010-11-16 04:56:53 | ミステリ・サスペンス・ホラー
今回はなんと、竜崎さんが恋! ですよ。とはいえ、あの竜崎さんが不倫関係に陥ったり、冴子さんが辛い思いをしたりするはずはないので、ご安心ください。
今野敏「疑心」(新潮社)、「隠蔽捜査」の三冊めになります。
アメリカ大統領の警備本部がおかれ、部長になった竜崎につけられた秘書官畠山。女性キャリアである彼女の颯爽とした仕事ぶりから、だんだん気になって仕方なくなるのでした。
そのために夜は眠れず、かといって昼は重大任務。さらに、大統領を狙うテロリストに協力する日本人がいるとの情報が入ってきて……。
相変わらず竜崎さんがぐちぐち悩みながらも、最後は思ったより深刻にならずに落ち着くところに落ち着くのですが。
今回は結構文学的でした(笑)。高校時代に読んだ「こころ」を思い出したり禅に救いを求めたり。
いつもの彼らしくなく、娘の恋愛問題に一喝したり。
あー、でもまだあの彼と付き合っていたんですね。「隠蔽捜査」で、お父さんには都合がいいのかもしれないけどまだまだ結婚する気はない、といっていたので、彼はただのお友達なのかと……。
それにしても、テロリストの名前がある芸人と同じだったので、どうもわたしの頭の中は「そんなの関係ねぇ!」でいっぱいになってしまいました。(犯人当てではないので、ここが分かっても全く問題なしです、念のため)
「疑心」と聞くと、わたしはすぐ「暗鬼」とつなげたくなるのですが、これは竜崎さんにとって自分が信じられなくなるということなんでしょうか。
なんかこの前立ち読みした雑誌に、「隠蔽捜査3・5」が出ていると書いてあったのですが、わたしの行きつけの図書館にはありませんでした……。引き続き「隠蔽捜査4」も連載中とのこと。ああ、今野さんのほかのシリーズに手を出すべきなんでしょうか。

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