忙しくて本を読む暇が制限されております。十時には眠くなってしまうわたしがいけないんですが。
とはいえ、読んでいるのがこれなので、なかなか先が見えない感じなんです。
宮部みゆき「ソロモンの偽証」(新潮社)。今、一巻です。続きを借りに行ったら、リクエストかかっているからなるべく早く返すように言われました。えー、まだ半分くらいですよー、と思ったけどやっと読みました。
中学校勤務としては身近すぎて胸が痛い。この年頃の子どもたちのことを宮部さんはよく観察しているなぁ、と思いました。
印象的なのは松子です。おいしいものが大好きで太っている。意地悪な大出たちからはかなり執拗にからかわれます。そこで母親がこう言うのです。
「あんたは、あんた自身のことに限っては、あんたがどうしたいのかをいちばんに考えなくちゃいけない。他人から間違ったことをされて、その間違ったことを基準にして何かを決めちゃいけない」
彼らの卑しさに気づいた松子は、そこを乗り越えることができる。
しかし、友人の樹理はそういう考えをすることができません。何もかもうまくいかないのはにきびのせい。体にいい食事を用意してくれない母が悪い。自称画家の父がこんな名前をつけるのがそもそもよくない。
樹理は間違った方向に突き進んでいきますが、松子はそのために命を落としてしまう。
この物語には、誰かの犠牲になる人が描かれているように思います。それは、わたしが柏木の兄宏之のことも気になるからでしょうね。腺病質で神経の細い弟が自殺したことで、その存在がさらに際立ってしまう。気の毒でなりません。
第一部は、まだ柏木の自殺をめぐって、そのあとに続くごたごたが描かれています。樹理が匿名で出した告発状、担任の森内を陥れようとする隣の女、引っ掻き回していくマスコミ。刑事の父をもつ藤野涼子は、自分のクラスメイトが事件に巻き込まれていくのが心配です。
ところで、学年主任の高木先生の紹介に「先生の国語の授業がちょっと独特で、難しいということもある。そのせいで、一部の父母からは嫌われるどころか、不倶戴天の敵扱いを受けている」とあるんです。
独特って、どんな授業? 難しいと一言でいっても、高度なのか難解なだけなのかわかんないよ。と、こういうことばかり気になります。成績重視のA組担任になるくらいだから、職員間では信頼されているのかしら。
ちなみに校長先生も国語教師だそうです。お話がうまいのはうらやましい。
とはいえ、読んでいるのがこれなので、なかなか先が見えない感じなんです。
宮部みゆき「ソロモンの偽証」(新潮社)。今、一巻です。続きを借りに行ったら、リクエストかかっているからなるべく早く返すように言われました。えー、まだ半分くらいですよー、と思ったけどやっと読みました。
中学校勤務としては身近すぎて胸が痛い。この年頃の子どもたちのことを宮部さんはよく観察しているなぁ、と思いました。
印象的なのは松子です。おいしいものが大好きで太っている。意地悪な大出たちからはかなり執拗にからかわれます。そこで母親がこう言うのです。
「あんたは、あんた自身のことに限っては、あんたがどうしたいのかをいちばんに考えなくちゃいけない。他人から間違ったことをされて、その間違ったことを基準にして何かを決めちゃいけない」
彼らの卑しさに気づいた松子は、そこを乗り越えることができる。
しかし、友人の樹理はそういう考えをすることができません。何もかもうまくいかないのはにきびのせい。体にいい食事を用意してくれない母が悪い。自称画家の父がこんな名前をつけるのがそもそもよくない。
樹理は間違った方向に突き進んでいきますが、松子はそのために命を落としてしまう。
この物語には、誰かの犠牲になる人が描かれているように思います。それは、わたしが柏木の兄宏之のことも気になるからでしょうね。腺病質で神経の細い弟が自殺したことで、その存在がさらに際立ってしまう。気の毒でなりません。
第一部は、まだ柏木の自殺をめぐって、そのあとに続くごたごたが描かれています。樹理が匿名で出した告発状、担任の森内を陥れようとする隣の女、引っ掻き回していくマスコミ。刑事の父をもつ藤野涼子は、自分のクラスメイトが事件に巻き込まれていくのが心配です。
ところで、学年主任の高木先生の紹介に「先生の国語の授業がちょっと独特で、難しいということもある。そのせいで、一部の父母からは嫌われるどころか、不倶戴天の敵扱いを受けている」とあるんです。
独特って、どんな授業? 難しいと一言でいっても、高度なのか難解なだけなのかわかんないよ。と、こういうことばかり気になります。成績重視のA組担任になるくらいだから、職員間では信頼されているのかしら。
ちなみに校長先生も国語教師だそうです。お話がうまいのはうらやましい。
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