ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

【中学下宿記】(12) 二人の“弟たち”

2009年11月01日 | 中学生下宿放浪記
下宿を替わりました。
下小泉のS家に。こちらは教師だった夫を早くに亡くされ、男の子2人と
お暮らしの兼業農家の奥さんのお宅。二階の一室に住むことになりました。
隣りの部屋は、三洋電機に通勤の女子社員2名が下宿していました。

新しく弟たち(小学5年と2年生)ができたようで下宿は楽しくなった。
大泉町は春秋に、土地、農業の神様に感謝するという「社日まつり」と
いうのがあり、70年代入り、今ではサンバで有名になった「大泉まつり」
が始まり主役が移ってしまいましたが当時は、なんといっても社日様の全盛。

社日がやってくると家の中は「社日だ、社日だ」と大騒ぎ。小泉神社を中心に
周辺の露天は大賑わい。子供たちの目の輝きがちがいます。
これって前橋の「だるま市」と同じだなと思いました。主役が「だるま」か
「農機具」か、のちがいだけ。
輪投げゲームで、大きな観音様像を得たのは、今でも良い想い出です。

“弟”2人とも良く私の言うことを聞きました。たまにケンカもしましたが
すぐに仲直り。S家の食卓には、その頃まだ普及間もないテレビがあった。
弟たちと「ライフルマン」や「怪傑ゾロ」、時代劇を見た後は、皆興奮して
ちゃんばらごっこの時間となります。
小2の弟分Sちゃんは、テレビの影響の“映像第一世代っ子”らしく刀を
構えると必ず曲入り、伴奏付きの声で

ちゃ~ん♪♪♪ちゃんちゃ~ん♪♪♪

真剣なその表情は可愛かった。

S家から女子寮までは約3km。クラスの中で友達も次第にできてきましたが、
学校でのいじめは続いていた。
S家は、奥さんも優しく家族一員のように過ごせました。ただ時々「前橋」が
だんだん懐かしくなる。夜、夢では、いじめとは無縁だった小中学校の友人
たちとの生活ばかりが再現される。「ああ、いじめのない前橋に戻りたい」
そう思う感情が徐々に出てきたのでした。(つづく)

【写真】S家の部屋から。
  私の手元にある小さな人形は、ブームだった“だっこちゃん”


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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (おれおれ)
2010-01-20 12:36:23
小さい子はどの時代も変わらないですね。
かわいいですね。

いじめは、小中学生にしかないのかとおもっていたら、大人の世界にも、どの世代にも普遍にあるんですね。

困ったもんです。。。
返信する
いじめ (popolo)
2010-01-21 19:32:42
コメントありがとうございます。
大人の社会もいじめはありますね。
生きる糧、経済問題が背景にありますから
簡単に逃げ出せませんね。
返信する

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