ポポロ通信舎

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シャープ 創業百年目の苦悩

2012年09月18日 | 経済

本日のシャープの株価203円。私の経済ノートをみると2002年5月某日、シャープ1821円(三洋602円)。2006年3月某1985円(三洋315円)。ちなみに三洋が200円台に落ち込んだのは2006年末のこと。

マスコミの家電序列で攻防

1980年代までは「関西家電3社」というとマスコミの記事序列は、「松下・三洋・シャープ」それがいつ頃からか「松下・シャープ・三洋」に変わった。顕著になったのは90年代に入ってからだったと思う。シャープの躍進に大阪の営業マンが嘆いていた。旧東京三洋の群馬は比較するところが身近になく、マスコミ発序列には差ほど気には留めていなかった。ただ、三洋電機にとってシャープは第一のライバル企業だったことは確か。それも敵意のようなものは全くなく、よきライバル関係だったと思う。

シャープペンから家電に

シャープは創業者、早川徳次(1893-1980)が早川電機工業としてスタート。早川氏はシャープペンシル(早川式繰出鉛筆)の発明家。私が小学校高学年の頃から「シャーペン」の愛称で普及され学用品の仲間入りをしたのを思い出す。そのシャープペンに早川氏がクリップを取り付けたのは、時代が和服から洋服に変化することを読んでのこと。早川氏の言葉「事業家は常に明日に懸けていかなければなりません」

外国企業に負けるな

まさかシャープが台湾の鴻海精密工業(1974年創業、IBMパソコン生産から始業。ブランド名FOXCONN)に多額に出資されるとは予想できなかった。鴻海(ホンハイ)の目覚ましい成長ぶりと正反対にシャープは急降下してしまった。原因は「液晶テレビAQUOSブランドの信仰から自社への供給を優先させたことで顧客拡大は後回しになった」(週刊ダイヤモンド6/9)、「堺工場の大型パネル約4千億円投資」(朝日新聞9/15)などが挙げられているが、果たしてそれだけが主要因なのだろうか、真相はわからない。

国内リストラは再考の時

シャープには頑張ってほしいと思う。外資系の会社に買収されるようなことは何としてでも踏ん張って避けてもらいたい。日本企業が激しいリストラを断行することで、優秀な早期退職者が、これ以上に外資企業へヘッドハンティングされ流出しまうことは国益にも反する。理由はともあれ日系企業を襲い略奪をするふとどきな中国暴徒のふるまいを見ていると、現地法人のご苦労もさることながら、電機各社は自動車産業界のように国内生産に再び切り替えるべきではないだろうかと思う。仮にコスト高で採算がきびしくも、ものづくりの原点に立ち返って「日本製」で真っ向勝負するべき時ではないだろうか。

【写真】わが家にあるシャープ製品 亀山モデルの液晶TVとMDラジカセ。

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