ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

続「火葬場に立つ少年の写真」

2020年08月10日 | 教育・文化
「火葬場(焼き場)に立つ少年」については、当ブログでは過去2回触れています。
2012年3月2日「戦災に耐える少年の唇」
2019年11月25日「核保有は倫理に反する」

長崎への原爆投下75年に当たる今年、NHK Eテレでは同長崎放送局が少年の写真を徹底調査し放映した。

撮影者のオダネル氏のカメラ、アニバーサルスピードグラフィックに合わせた再現方法を採り最新技術でその日の天候(曇り)や足元のケーブルから割り出して場所(長崎本線沿線)もほぼ確定できた。そして少年の右の眼の放射線障害も確認された。

また鼻からの被曝による出血を抑えていた跡もみられる。


少年は弟を荼毘に付したあとは、振り返ることもなく立ち去ったという。戦災孤児としてその後どのように生きたことだろうか、番組では同じ境遇で長崎の孤児院で暮らした人たちなどから聞き取りをしている。

広島と長崎への2つの原爆は、戦争の早期終結に貢献したという意見が米国では多い中、レンズから見た生き証人としてのオダネル氏は「原爆投下はまちがっていた」と話していたという。

ローマ教皇も着目された「焼き場に立つ少年」の写真。
今回のETV特集の追跡取材は、涙なしには見られなかった。




焼き場に立つ少年 (2019年)
コメント
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