ポポロ通信舎

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買収後の三洋電機に活気

2012年06月08日 | 経済

「買収後の三洋電機に活気」の小見出しが気になって『週刊ダイヤモンド』6/9号を買って熟読する。特集は「家電敗戦 失敗の本質」。

法人の三洋電機は現存中

その前に「三洋電機」という会社はもうなくなってしまったと思われている人が周囲にも意外に多いのでびっくりします。ネットやチラシなどのマップ(地図)では大泉町の中央に位置している三洋電機の表示が「パナソニック(旧三洋電機)」となったりしている。消えたのは「SANYO」のブランドです。商品名やラグビー部などの名称が「Panasonic」に変わりましたが法人格の三洋電機は現在もれっきと存在しています。

さて「買収後の三洋電機に活気」とはハイアールに100億円で吸収された「AQUA」の健在ぶりを表現したものだった。「買収されたら“奴隷”のように扱われるかと思ったら開発費も豊富になり新しいチャレンジができる」と胸をなでおろす元三洋関係者の声だという。

同誌ではハイアールのビジネス特徴を(1)徹底した品質管理とサービス重視(2)海外市場に根ざした販売戦略、ニッチ市場から狙う(3)圧倒的な製造コスト力、OEM(相手先ブランド)も引き受ける・・これってこれまでの三洋電機の経営戦略と瓜二つ?。

ハイアール社副総裁、杜鏡国氏(元ハイアール三洋エレクトリック社長49歳)は「1000件以上の特許など膨大な三洋電機の知的財産は日本に残す。日本の技術を奪うのでなく根を張りたい・・HaierとAQUAの2つのブランドで今年500億円、2015年には800億円の売り上げ目指す・・」と勝者の余裕と旺盛な意欲を話す。

「家電敗戦」?悲観することはない

ハイアール躍進もその一例だが、今後ますます中国、韓国、台湾メーカーの仕掛ける最終争奪戦に日本企業は後退を余儀なくさせられる・・そして「家電敗戦」・・とセンセーショナルな論評が同誌の内容でした。

しかしそう悲観することはないと思います。世界の不均等な発展が時代とともに底上げされ徐々に均等化していく様は世の流れ、常。これまで先を歩き、走っていたものはさらなる次の目標を打ち立て新たに「菊」を育て再び邁進する、これもまた世の習いなのでは・・。


【写真】東京三洋電機開所式の大泉町内お披露目パレード1961年(昭和36)10月24日(本文とは関係ありません)

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CM AQUA byHaier 小泉今日子起用

週刊 ダイヤモンド 2012年 6/9号 [雑誌]
家電敗戦、失敗の本質

ダイヤモンド社

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