ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

遺言書は第二の婚姻届

2009年07月30日 | 研究・書籍
『その死に方は、迷惑です』本田桂子著(集英社新書)を読みました。
この本は、発行された2年前に、すぐ購入したのですが、ぱらぱらと見た
だけで“積読”状態になっていました。
現役を離れたせいか、今度はじっくり読みました。

著者は30代、女性の行政書士ですが、夫へのバレンタインデーのプレゼント
として遺言書作って交換しているといいます。

親の葬儀が終わり、いざ子供が故人(親)の貯金をおろそうとしたら窓口で
「相続人全員の同意書か遺産分割協議書をつくってきてください」といわれ
すぐに払い戻すことはできなかった。さあ、これから遺族達は手間のかかる
相続手続きに取りかかる・・

遺言書は「死に間際につくればいい」といいう考えの人が多い。たしかに
私もその一人です。しかし判断力のある元気な時の方が客観的に良い遺言書
がつくれると著者はいう。
遺言書は、残された妻や子供が迷ったり困らないためにも必要なのですね。

できれば、自筆証書遺言書よりも公正証書遺言書の方が死後、書が発見され
ない心配や破棄されることもなくおすすめ。費用はおよそ数万円くらい。

遺言書と3点セット(①財産管理委任契約書②任意後見契約書③尊厳死の
宣言書)があれば晩年は安心して快適にすごせる。遺言書はお金持ちの
ためのものとは言えず、額が少なくても分配によって「争族」の醜態になる
こともある。日ごろから仲の良いわが家に限って心配はない、と安心する
のは禁物。子供たちにはそれぞれ配偶者(他人)も加わる。考え方や要望が
変化しないとは限りません。現実的な著者の指摘、よく理解できます。

まだお若いのに著者は、多くの相談を受けてきた経験からかリアルな提案
を発していて、とても参考になりました。
元気なうちに、せめて自筆遺言書の作成から始めてみようと思います


その死に方は、迷惑です―遺言書と生前三点契約書 (集英社新書)
本田 桂子
集英社

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コメント (2)
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