Model 107

1985年の107
じっくり時間をかけてお気に入りの一台に仕上げます。

萱野駅跡 幌内線 9月2日 2014年

2015-01-20 | Weblog
幌内線 萱野駅跡にやってきました。

幌内鉄道は石炭運搬の鉄道としてスタートした北海道で最古の炭鉱鉄道でありました。

明治に「幌内鉄道」は、幌内停車場から札幌停車場をへて手宮停車場までが開通し、石炭などの炭鉱資源や森林資源を積出港の小樽港への運搬に活躍しました。

この明治時代の幌内鉄道で活躍したのがアメリカ製の蒸機「弁慶号」「義経号」だそうです。

こうした栄光の歴史に輝く幌内鉄道は炭鉱閉鎖やそれに伴う人口減少などによって役目を終え、1987年(昭和62年)にその歴史に幕を下ろしました。



復元改装された萱野駅は「ライダーハウス」として利用されています。

さすがに「復元された」だけあって「危うい感」などの無い安定感のある仕上がりの建物であります。



道道から少し入った地点に「ライダーハウス 旧萱野駅」の看板があります。

たしか道道の入り口にも看板があったようでした。



駅前ロータリーからは、住宅や商店、倉庫なども見えて、往時の「駅前」の雰囲気が偲ばれます。



その住宅の前には踏切警報機などが設置されています。

萱野駅の敷地内ではなくなぜ一般住宅の庭先にこれらが設置されているのでしょうか?

理由は分かりません。



駅舎横には、駅舎名とそのイラストが彫られている石碑が展示されています。

やはり「幌内線デザイン」で各駅の石碑も統一されていました。



もっと近くに寄って見てみますと、当時の萱野駅の姿が彫刻されているのが分かります。



駅舎の少し離れたところにこの様に展示されています。



駅舎の入り口には、筆書きの駅名標が掲げられています。

いかにも時代を感じさせる風の筆書きです。

あくまでも想像ですが、墨の雰囲気から改装時に書かれたものではないでしょうか…



下見板張りにハーフティンバーのコンビネーションの外壁。

復元された萱野駅はシックな雰囲気の駅舎です。



駅舎入り口からホームへと“付け庇”が回廊しています。

いかにも駅独特のデザインが秀逸です。



ホーム側から駅舎を見ます。

北海道新聞社刊「北海道の鉄道廃線跡」に掲載されている当時の萱野駅の写真を見ますと…

駅舎とレールの他には写ってなく「ホーム」のような一段高くなった部分はありませんでした。

本に掲載されている当時の写真の萱野駅舎のホーム側の庇は平板でしたが、“復刻版萱野駅”ではデザイン上のアクセントになっている庇上の三角屋根が乗せられています。

この辺りの事情ってどうなんでしょうね?

本に掲載されている当時の写真は、紛れも無い本物の姿なのでしょうが、もしかしたら、その写真が撮影されるもっと以前の「萱野駅」には
この様な三角屋根が存在したのかも知れません。



駅舎から少し離れた場所には「ホーム」が設置されそこには駅名標とヨ8000形車掌車、そして鉄道構内時計が展示されています。

この鉄道構内時計は、1944年にエンジニアでデザイナーのハンス・フィルフィカーがスイス連邦鉄道(SBB)のためにデザインした“マスターピース”なのだそうです。

アップルのiPad や iPhone の「時計」にSSBの構内時計のデザインを使用していて、アップルはSSBに対してライセンス使用料を払っているとかの記事を見たことがあります。



1944年にデザインされた鉄道構内時計が今日でもライセンス使用料を生むとは…まさに“マスター・ピース”ですね。

私もPCのデスク・トップにアナログ時計のガジェットを使っていますが、マイクロソフトはライセンス使用料はどうしているのでしょうね?

こちらの鉄道構内時計のブランドは「SEIKO」であります。

近くで観察すると外板が腐食によって欠損してしまっているのが残念ですね。

今のうちにリペアーした方が良さそうです。

それにしても、存在感がありますね。





路盤の辺りから見てみます。

車掌車とホーム、そして駅舎と…ローカル駅の雰囲気が上手に表現されていると思います。



気が付かれたかも知れませんが…時計の示す時間が表と裏とでは異なっています。

どちらも現在時を示している訳ではありません。



折れた勾配標がホームに倒れ掛かっています。

この損傷具合から想像すると、現役当時のものなのでしょうか。



車掌車をもう少し寄って観察しますと…



何と!

あの時計の支柱は連結器に溶接されていました。

これでは時刻を表示することは出来ないわけです。

せめて時計の両面の時刻を揃えておいたほうが良いのでは…

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