Model 107

1985年の107
じっくり時間をかけてお気に入りの一台に仕上げます。

C58 106 号機 幸町公園 8月31日 2020年

2021-06-18 | Weblog
釧路駅と釧路プリンスホテルの中間の辺りに「幸町公園」というコンパクトな公園があります。

まだレールファン超初心者の頃、北海道静態保存蒸機を観賞して廻っていた頃に立ち寄ったことがあります。

その後も立ち寄る機会があり今回は3度目の訪問となります。

初めて訪れた頃は、「C58 106号機」の展示場所を探すのに四苦八苦するような状態でした。

小さな公園で駐車スペースがなく、仕方なく「オデ君」を路駐し駆け足で慌ただしく観賞した記憶が残っています。

本日はお散歩気分での観賞ですから気楽なものです。



C58 蒸気機関車はローカル線運用の万能機関車そして近代化標準機として設計され 427両が製造されました。

その性能要件は8620型機のスピード性能と9600型機のけん引力をもつ万能機として設計されました。

軸配置は1C1 動輪径は1520mm テンダー機で 1C1 の軸配置は国産唯一の蒸機です。

設計主任技師は 細川泉一郎氏

C57型蒸気機関車の設計にも関与された技術者です。



当初スピード性能と牽引性能の両立を目指し設計された C58 でしたが、ディーゼル機関車の時代になると
貨物輸送が主な用途となり、その中途半端?(スピードと牽引力の妥協)な性能がかえって仇となり活躍の場を次第に失っていきました。



寒冷地の居住性向上のため密閉式のキャブが採用されました。



ちなみにディーゼル機関ではシリンダー/ピストン のクリアランスが0.2 mm ほどらしいのですが蒸気機関のそれは標準クリアランスが10倍の2mm だったそうです。

それは蒸気機関が全盛だったころの機械精度とディーゼル機関の時代の機械精度の違いを表しています。



蒸気機関の全盛期はその時代の工作機械の精度に合った製品であったことが偲ばれます。



現代の機械技術で蒸気機関を修復する際にその緩い機械精度のギャップがかえって障壁となっているようです。



蒸気機関車は当時の人類の英知を結集して生み出されたマスターピースと言えます。

ボイラーで発生した蒸気で推進力の動力はもちろん、電力や暖房など必要なものをすべて生み出す素晴らしい発明です。



展示の傍らには「C58 106 号機」の経歴を記したパネルが設置されています。

北海道の発展に寄与した蒸機の功績を称える展示はとても喜ばしいことです。

同じC型でも C57型は蒸気機関車愛好家からは「貴婦人」の愛称で高い人気があります。

こちらは高速旅客輸送機として設計され高速運行を主体として動輪径は 1750mm と巨大です。

アメリカ式分類での愛称は「パシフィック (Pacific)」と呼ばれる2軸先輪・3軸動輪・1軸従輪で構成されるもので日本流に表記すると 2C1 となります。

201両が製造されました。



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