Model 107

1985年の107
じっくり時間をかけてお気に入りの一台に仕上げます。

mAAch ecute 神田万世橋 1912階段 1月21日 2014年-02

2014-02-17 | Weblog
 次は…いよいよお目当ての「1912階段」です。

この名称はもちろん…
万世橋駅開業時1912年に造られた階段に由来します。




階段踊り場には、スポット照明でタイルの壁面がライトアップされています。




階段のステップは「花崗岩」や「稲田石」の削りだしの石材が使われている…と、説明されています。
1912年開業からいくらほどの通勤客や観光客の足跡を刻んできたのでしょうか…

*「稲田石」とは、笠間地区で産出だれる“稲田白御影”というのが正式名称の石材で、硬質で耐久性に優れるため、東京駅をはじめ最高裁判所、国立博物館など明治の重要建築物に使われているそうです。

そして、最近復元工事が完成し大変な注目を浴びている「東京駅」ですが、その設計者「辰野金吾」さんが同じく設計したのがこちらの「初代万世橋駅舎」であります。
しかし、こちらは残念なことに関東大震災で被災し焼失してしまいました。

もし、その被災から免れていたら、東京駅と同様に注目されたことでしょうね。

踊り場からプラット・ホームを見上げます。

この階段は、明治45年という時を象徴するかのような光景です。
明治後期から大正にかけては、石材→煉瓦→コンクリート…と、建設材料の変遷が動き出した時代でもあったようです。

高架橋には煉瓦が、そして新しいマテリアルの「タイル」の壁面、そのコーナーには「石材」が配され、階段のステップには稲田石の削り出し石材が、そして踊り場には当時の新素材である「コンクリート」が使われ、まさに鉄道建築材料の博物館の様です。





階段踊り場には、このような説明プレートが設置されています。

特に興味深いのは、タイルの目地の施工法の説明です。
「覆輪目地」という施工法です。

ご自宅のキッチンやお風呂のタイルの目地を観察していただくと、「平ら」か「凹んでいる」ような目地になっていると思うのですが、こちらのタイルの目地を見ていただくと、蒲鉾のようにぷっくりと盛り上がっているのがお分かりになりますか?

これが覆輪目地なんですね。




先ほどの「1935階段」に比べると、重厚な雰囲気が漂っています。
所々、色が変わって見えるのは欠け落ちたりして破損したところを補修した痕でしょう。




展望デッキから1912階段を見下ろします。

階段を下り踊り場を右に折れると、そこには明治の時代の光景が広がるような、そんな気がしてきました。




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