2011/4/8放送
世の光の時間です。お元気ですか? 岩井基雄です。
今年の初めにドイツの画家アルブレヒト・デューラーの絵を上野に見に行きました。聖書の出来事を版画等で描いた見事な作品の数々でした。デューラーの絵で有名なのは「祈りの手」と呼ばれる作品でしょう。オーストリアのウィーン、アルベルティーナ美術館にあるその絵は節くれだった手がそっと合わされ、神様への祈りが捧げられている1580年の作品です。
この絵が描かれた背景には有名な物語があります。デューラーは子沢山の貧しい鍛冶屋の子として生まれました。幼い頃から画家になりたいという夢を持っていましたが、彼には絵の具やキャンバスを買うお金がありません。デューラーは同じような境遇の絵描きと友達になります。しかし二人とも働くことに精一杯。絵も描けず、日々の生活に困るようなありさま。その友達はデューラーに言いました。「このままでは二人とも画家になる夢を捨てなくてはならない。だから一人が働き、もう一人がそのお金で絵を学ぼう。そして四年経ったら交代しよう。まず僕が働くから君は絵を書いて欲しい。」と。その友達は炭鉱で働きデューラーを支えました。時は流れデューラーの才能が開かれ、初めて売れた絵のお金を持って友達の家を訪ねました。しかし喜んでくれた友達の手は炭鉱の重労働で指は曲がり、繊細な絵を描くことはもうできなくなっていたのです。デューラーは悲しみのうちに彼の家を出ます。友達の犠牲の上に成り立っていた自分の画家としての歩み。彼は深い罪悪感を覚えつつも、もう一度友達の家を訪ねます。すると小さな祈りの声が部屋の中から聞こえてきました。その友達が失意の中にいたデューラーのために祈っていたのです。ゆがんでしまった手を合わせ一心に祈っていました。その姿を書いたのが「祈りの手」という作品なのだそうです。自分のために犠牲を払って働き、祈り続けてくれた友の手を彼は題材としたのですね。
聖書にこのようなことばがあります。
「彼らによくしてやり、返してもらうことを考えずに貸しなさい。そうすれば、あなたがたの受ける報いはすばらしく、あなたがたは、いと高き方の子どもになれます。」
新約聖書 ルカの福音書6章35節
聖書は「受けるよりも与えるほうが幸いである。」(使徒 20章35節)と語ります。私たちも愛を届けるものとさしていただきたいですね。
(PBA制作「世の光」2011.4.8放送でのお話しより)
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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書
通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しく
はPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのはお勧め。
こっそり覗きたければ一人で。それとも友だちをけしかけてつるんでもいいし。
日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。
予約なしでもちょっとのぞかせてくださいと言えばいいでしょう。
PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。
問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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世の光の時間です。お元気ですか? 岩井基雄です。
今年の初めにドイツの画家アルブレヒト・デューラーの絵を上野に見に行きました。聖書の出来事を版画等で描いた見事な作品の数々でした。デューラーの絵で有名なのは「祈りの手」と呼ばれる作品でしょう。オーストリアのウィーン、アルベルティーナ美術館にあるその絵は節くれだった手がそっと合わされ、神様への祈りが捧げられている1580年の作品です。
この絵が描かれた背景には有名な物語があります。デューラーは子沢山の貧しい鍛冶屋の子として生まれました。幼い頃から画家になりたいという夢を持っていましたが、彼には絵の具やキャンバスを買うお金がありません。デューラーは同じような境遇の絵描きと友達になります。しかし二人とも働くことに精一杯。絵も描けず、日々の生活に困るようなありさま。その友達はデューラーに言いました。「このままでは二人とも画家になる夢を捨てなくてはならない。だから一人が働き、もう一人がそのお金で絵を学ぼう。そして四年経ったら交代しよう。まず僕が働くから君は絵を書いて欲しい。」と。その友達は炭鉱で働きデューラーを支えました。時は流れデューラーの才能が開かれ、初めて売れた絵のお金を持って友達の家を訪ねました。しかし喜んでくれた友達の手は炭鉱の重労働で指は曲がり、繊細な絵を描くことはもうできなくなっていたのです。デューラーは悲しみのうちに彼の家を出ます。友達の犠牲の上に成り立っていた自分の画家としての歩み。彼は深い罪悪感を覚えつつも、もう一度友達の家を訪ねます。すると小さな祈りの声が部屋の中から聞こえてきました。その友達が失意の中にいたデューラーのために祈っていたのです。ゆがんでしまった手を合わせ一心に祈っていました。その姿を書いたのが「祈りの手」という作品なのだそうです。自分のために犠牲を払って働き、祈り続けてくれた友の手を彼は題材としたのですね。
聖書にこのようなことばがあります。
「彼らによくしてやり、返してもらうことを考えずに貸しなさい。そうすれば、あなたがたの受ける報いはすばらしく、あなたがたは、いと高き方の子どもになれます。」
新約聖書 ルカの福音書6章35節
聖書は「受けるよりも与えるほうが幸いである。」(使徒 20章35節)と語ります。私たちも愛を届けるものとさしていただきたいですね。
(PBA制作「世の光」2011.4.8放送でのお話しより)
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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書
通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しく
はPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのはお勧め。
こっそり覗きたければ一人で。それとも友だちをけしかけてつるんでもいいし。
日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。
予約なしでもちょっとのぞかせてくださいと言えばいいでしょう。
PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。
問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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