百聞百見

ふじもと百男の政治活動日記

自衛官誕生

2008年06月29日 15時23分34秒 | インポート

Cimg2829  6月27日(金)、陸上自衛隊青野原駐屯地で新隊員教育前期課程の修了式が行われた。今年の4月に入隊し、3ヶ月間のきびしい訓練にたえてきた34名が修了証を授与された。式場にはご父兄ご家族、駐屯地の先輩隊員、関係者らが出席し祝福した。

 私は式場に入ってから式が始まるまでの間、中央に着席したままで待つ新隊員の姿を見つめていた。両手を膝に置き、背筋を伸ばし、微動だにせず正面をじっと見て待つその凛々しい姿に感動さえ覚えた。そこには、きびしい訓練の成果について、言葉による説明は必要なかった。

 しかし、困惑したこともあった。開式となり、国歌「君が代」斉唱の際、私はいつものように大きな声で歌えなかった。その理由は新隊員らの「野蛮」(失礼!)ともいうべき歌声であった。初めて経験する蛮声による国歌斉唱で音程も整えられないままに終わってしまった。しかし、気持ちは嬉しかった。あとで聞いたところによれば、3ヶ月前は声は出ないし、歌詞さえきちんと知らない者もあったとか。よくぞここまで仕込んで下さったことか。

 式後の会食の席で新隊員の代表謝辞の中で印象に残ったことばがあった。10㎞行軍、25㎞行軍、戦闘訓練等生まれてはじめてのきびしい訓練。あまりのきつさに「死ぬんじゃないか」と本当に思ったこともあったと。銃を持つのも撃つのも勿論初めてのこと。この銃が戦闘では自分のいのちを守り、かつ国を守ることになるんだという実感をその重さに感じたという。若い新隊員のその決意、使命感から発せられる言葉こそ重く感じられた。そんなきつい訓練の中で国歌の練習もあったようだ。

 自衛隊員は日々祖国防衛、災害出動、国際貢献(PKO活動など)の最前線でその使命遂行のために黙々と任務を果たしている。自分の生命や財産を守ろうとするのは誰でも当然だが、自衛隊員は、自己をなげうってでも国民の生命と財産を守るという崇高な使命をもつ。生半可な訓練ではこの自覚はできるはずがない。新隊員の姿を見ていると、この若さでこの道に進むことを選択した彼らに心から敬意をおくりたい、そして、感謝と応援をしていきたいと思った。

 新隊員はこれから後期課程に進み各地でより専門的な訓練を受けることになっているようだ。元気で立派な自衛官になってくれることを祈っている。


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ゴボウの花

2008年06月26日 10時04分36秒 | インポート

     Cimg2823        県立嬉野台生涯教育センター(加東市下久米)の中庭に珍しい鉢植えがある。なんとゴボウだ。この春の卒業式、入学式シーズンに同センターを訪れた際、職員の方から「花が咲いたら連絡します」と言ってもらっていたが、先日「開花」メールが届いたので、昼休みに寄ってみた。

 大人の背を超すまでに成長した茎の先端に紫色の花らしきものが咲いている。生まれてこの歳になるまで、ゴボウの花を見たことがなかった(と思う)ので、初めての出会いに少しはしゃいでしまった。「このゴボウの花はこの後どうなるんでしょうね」「そら種ができるんやろ」「ほんまにゴボウやろな」云々、職員の皆さんとしばしゴボウ談義を楽しむことができた。ゴボウの花をまだ見たことがない人は生涯教育センターへどうぞ。

 


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地才地創シンポジウム

2008年06月23日 10時52分27秒 | インポート

Cimg2778  6月22日(日)、加東市滝野文化会館で「地才地創シンポジウムin北播磨」が開催された。神戸新聞社と兵庫県が共催し県下各地域の地域資源を見直し元気な地域づくりを発信していこうとするものだ。

 北播磨地域には豊かな自然と古い歴史・文化があり、伝統産業と新しい工業が地域の発展を支えている。斉藤副知事は「これからも住み続けたいと思っている人の割合が県下で最も高いのが北播磨」であると挨拶の中で述べ、北播磨の恵まれた環境を強調した。一方で、その豊かさの認識という点では住民自身も十分でないかもしれないという指摘もあった。まさにこの地才地創シンポ開催の意義がそこにあるわけだ。オープニングでの加東市管弦楽団の演奏も地方小都市でこうした市民オーケストラが高いレベルを保ちながら活躍していることを広く発信するよい機会だったと思う。

 さて、シンポでは北播磨の地域資源(伝統産業、景観、林業、地域づくりなど)を活かして活躍する4人のパネリストから意見の発表がなされた。地域資源の価値の発見、それらを活かした新たな価値の創造、発信という点で発想の転換、元気創出、明るい展望を拓くヒントとなる内容の話を聞くことができた。グローバル化、情報化社会の特質を活かして世界へ向けて発信をしていこうというメッセージが伝わってきた。同時に地域資源を発掘し、価値に磨きをかけるのはまさしく「人」であるということも再認識させられた。

 陰山英夫先生の講演は時間が短く感じるほど楽しく、内容が濃いものだった。教育に関するこれまでの一般的な常識には根拠のないものが多く、むしろ我が国の伝統的な教育技術や方法が脳力、能力の正常な発達には適したものだった、という点で興味深い内容だった。例えば、睡眠時間と知能の発達について、午後8時から9時に寝る子どもと12時を過ぎてから寝る子の知能指数、算数のテスト結果を示す相関関係をデータで示し、睡眠を十分にとる子どもの方がよい結果になっているという事実をつきつけられると会場の聴衆の納得度も大いに高まったようだった。私も小さい頃の「9時になりました。良い子は早く寝ましょう」という町の有線放送のアナウンスを思い出し、いいことを言っていたんだなあと懐かしくなってきた。朝食をしっかり食べる子どもの学力が高いこと、暗記や計算の反復学習が思考力を高めることにもつながるといったことも、最近、知識としてはだいぶ浸透してきているが、陰山先生の実践と科学的なデータに裏付けられ、さらに速射砲のような早口と楽しい話しぶりのせいで「ガッテンガッテン」状態だった。

 また、フィンランドや中国、韓国の教育現場の状況を映像で示しながら、情報化の点でも学習内容のレベルでも如何に日本の教育が遅れをとってしまっているかという現状をいやというほど見せつけられた。写真ばかりの薄っぺらな日本の教科書と中学社会科の少ない学習内容に会場もため息がもれるほどだった。小学校での英語教育も始まる。教育現場は新しい学習指導要領の実施に備えてこれから忙しくなる。学校オープンには可能な限り足を運び、状況を把握しながら、改善に向けて取り組んでいきたい。

 


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戮力協心-東条中の学校オープン

2008年06月14日 17時12分47秒 | インポート

Cimg2648「戮力協心」-再び帰らぬときなれば、この一刻に命燃やさん-

「戮力協心」?。何と読むんだろう。廊下にさりげなく張ってあったスローガンに目がとまった。「りくりょくきょうしん」。サブスローガンに-再び帰らぬときなれば、この一刻に命燃やさん-とある。えらく時代がかった言葉だ。下段に解説らしき文がある。

-「戮力」は力を合わせること、「協心」は心を乱さず調和をはかることです。つまり行事や学校生活において全員の力を結集し、全員が同じ気持ちで何事にも取り組んでいくということです。中学校生活は一度きりで二度と戻ってきません。だからこの一瞬一瞬、一時も無駄にすることなく、今しかできないことに全身全霊をかけて取り組んでいきましょう。-

 6月14日(土)、加東市立東条中学校のオープンスクールが開かれ、教室をまわりながら学習のようすや廊下の掲示物などを見せてもらっていたときに目にとまったものだ。校長先生のお話では、生徒会がつくったスローガンであるとのこと。今時の中学生はこんな難しい漢語を知っているのかと感心する。そういえば、武士語なるものが流行っていると聞いたことがある。漢語まじり文の簡潔さ、リズム感のある文にひかれるのかもしれない。

 どのクラスも落ち着いた雰囲気で学習が行われていた。一年生の社会科地理の学習では地図帳を使って世界の国名を「しりとりゲーム」をしながら楽しそうに学習していた。英語、数学の授業ではもう一人の先生が入って複数指導も行われていた。窓外には田植えの終わった田が広々と見渡せるし、教室や廊下には心地よい風が吹き抜ける。素晴らしい環境である。

 PTA役員さんがふれあい喫茶コーナーを開いておられたのでお話をきかせてもらった。「みんなおぼこいでしょう」「自分たちも高校に入ってからそのことに気付いたんです」と生徒の純朴さが今も変わらないことを話しておられた。たしかに東条中は農村部の小規模な中学校であり、生徒は純朴である。素晴らしい環境を活かした特色のある教育の展開を強く願う熱い気持ちが伝わってきた。学校のようすを参観しながらPTAの方々と意見を交換できるのもオープンスクールのよいところだ。

 今日は東条中で「戮力協心」という言葉を知った。これからの成長を楽しみにしたい。


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伏してぞ止まん

2008年06月09日 06時53分24秒 | インポート

 6月5日(木)、295定例県議会の本会議のあと、昼食の後に議会図書室で新刊本を見ていると、珍しく大判の本が置いてあるのに気付き、手に取って見ると絵本だった。

 『伏してぞ止まん』。変わった題名だ。「撃ちてし止まん」は戦時中の突撃精神のスローガンだったが、「伏してぞ止まん」?。読み始めると一気に読了した。絵本ながらその中味の濃さ重さに圧倒された。

 『伏してぞ止まん』は、19年2月に東武東上線の踏切に入った女性を守ろうとして急行電車に接触し、重体ののちに帰らぬ人となった宮本邦彦警部の物語だった。その題名になった「伏してぞ止まん」は宮本警部の父上の教えで、運動が苦手だった宮本警部に対して、この言葉を与えて、精一杯努力し、前のめりになって倒れるまで頑張ることが大切だと励まされたとのことであった。

 宮本警部は駐在所勤務を志願し、地域住民からの信頼も厚かった。その誠実地道な警察官としての勤務態度の根底に「伏してぞ止まん」の言葉があった。最後までその姿勢を貫いて女性を助けようとして倒れた宮本警部。警察官としての使命を遂行し、父上の教えを誠実に守って生きた宮本警部の生き方をこの絵本を通じて知った。

 現代社会は不安、不信、不透明などの言葉で象徴される混迷の時代だといえる。こんな時代であるからこそ、「基本にたちかえる」ことが大切なのではないか。宮本警部から私たちが学ばなければならないこと、まさに人としての生き方の基本であるように思う。

                               宮本警部のご冥福をお祈りしつつ。

 


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地域の教育力

2008年06月07日 06時12分56秒 | インポート

 学校オープン第2弾。今日は加東市立滝野東小学校と三草小学校の2校でオープンスクールが行われ、午前中に参観させてもらった。

Cimg2615  滝野東小は市内で最も児童数が多く、一年生が4クラス、あとは各学年3クラスの学校である。受付を済ませ、順番に学習のようすを見せてもらう。一年生は教室の後ろや廊下のお父さんお母さんが気になるようだが、元気のよい声で教科書を読んでいた。4年生では少人数教室(算数)の学習を参観した。少人数指導のメリットは教師が個々の生徒の学習状況を把握しやすく、従って状況に応じたきめ細かな指導ができる、という点にある。先生の問いにほとんどの児童が挙手し、前に出て説明するなど意欲的な学習態度に感心。Cimg2621

 三草小学校では、学校の茶畑で、保育園児と1年生、5年生が一緒に茶摘みをしていた(写真)。教頭先生の勧めで長靴に履き替え、一緒に茶摘みをさせていただいた。校舎の南面傾斜地に茶畑があり、5年生は慣れた手つきで新芽を袋一杯に摘んでいた。評議員さんも一緒に作業を楽しんでおられたが、お話では地域の老人会の皆さんとの交流を兼ねた茶摘みも盛大に行われたそうだ。同校伝統の行事となっている。都会では考えられない「贅沢」な環境だ。Cimg2624_2

 図工室では、3年生が「そろばん」づくりに取り組んでいた。小野の播州そろばんの製造業者の皆さんの指導で、子どもたちはお父さんやお母さん、地域の方々と一緒に軸に玉を差し込んだり、枠をはめたりして楽しそうに作業していた。組合の方によれば、小野市、尼崎(教育特区)の他、加東市では三草小、社小でこうした学習に協力しているとのことだった。ふるさとの伝統工芸品ということ、匠の技を直接体験できること、そろばんを使って計算力等をアップさせることなど効果は大きいと思った。

 参観しながら、「三草小学校の魅力は地域がみんな応援していることや」「地域の教育力がこの学校をよくしている」という地元の方の自信に満ちたお話を聞くことができた。「山の小さな学校だからこそ、みんなが地域の学校として応援し、それが子どもたちにも感応するはず」「地域の高齢者も学校へ来る機会があることで元気が出てくる」といった前向きなお話も聞けた。72歳になられるという方は、「私が中学校に上がるころ(昭和27年)、ここに中学校ができたんです(以前は三草中学校があった)」と懐かしそうに語っておられた。本当に地域こぞって大切に思っておられることがよくわかった。三草小で「地域の教育力」の実体を実感した。


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295定例会開会

2008年06月06日 06時43分28秒 | インポート

 6月5日(木)、第295回定例県議会が開会した。会期は6月5日から12日までの8日間。今日は①会議録署名議員の指名、②会期の決定、③諸般の報告、④知事提出議案の提案説明、⑤議席の一部変更の日程で順に進められた。

 報告では、閉会中の議会運営委員、少子化対策調査特別委員、行財政構造改革調査特別委員の辞職ならびに選任が報告されたほか、少子化対策調査特別委員会の中間報告、平成19年度予算繰越計算書の報告、監査報告がなされた。

 今定例会に提出された議案は、以下の通り。

第68号議案 ふるさとひょうご寄付基金条例制定の件

第69号議案 兵庫県税条例の一部を改正する条例制定の件

第70号議案 恩給条例の一部を改正する条例制定の件

第71号議案 国民健康保険調整交付金の交付に関する条例の一部を改正する条例制定の件

第72号議案 委員会の委員等の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例制定の件

第73号議案 使用料及び手数料徴収条例の一部を改正する条例制定の件

第74号議案 風致地区内における建築等の規制に関する条例の一部を改正する条例制定の件

第75号議案 兵庫県営住宅の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例制定の件

第76号議案 尼崎市の中核都市指定に係る申出について同意する件

第77号議案 兵庫県土地開発公社定款の一部を変更することについて同意する件

報第1号  専決処分をしたものにつき承認を求める件

 井戸知事の提案説明が行われたあと、議案熟読のために次回は6月10日と決め、今日は終わった。 今日は、3月25日以来の本会議だったが、去年の6月議会は当選後初めての定例会で、何もかもが初体験とあって正直緊張のしっぱなしだった。あれから1年。落ち着きと見通しをもって定例会に臨んでいる自分に気づいた今日だった。


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学校オープン

2008年06月04日 18時24分58秒 | インポート

Cimg2602_3  今年もオープンスクールが始まった。これは、「開かれた学校づくり」の推進を目的に、保護者はもちろん、地域の人々に学校の教育活動を公開するというものである(学校オープン)。この日は朝の会から、授業、給食、掃除など一日の学校生活が公開されている。学校を身近に感じることができる良い機会である。

 今日は加東市立東条東小学校の学校オープンだった。受付をすませ、さっそく教室へと向かう。1年生の教室をのぞいてみた。1学期のこの時期にしては、みんな落ち着いて担任の先生の指示を聞けている。2時間目の体育の授業のために整列して体育館へ行くときも自分たちでしっかりできでいた。保護者の方もびっくりするほど「おりこうさん」だった。きっと、家でのふだんの姿とは違った態度を見ることができたのではないかと思う。そこが学校オープンのよいところでもある。

 東条東小はすぐそばを流れる東条川をテーマにした環境学習の実践で知られている。廊下や階段の壁面にはそうした学習の成果が写真資料などで見やすく掲示されていた。他にも校区の航空写真や地図、掎鹿里ビオトープの活動、天神山城の模型、郷土出身の詩人、坂本遼の紹介などが各所に展示、掲示され学習環境がよく整えられている。これはとても大切なことだと思った。子どもたちがどのような環境で学習したり生活するかは大きな問題である。子どもの感性にうったえ、意欲を引き出すような環境づくりの工夫がよくされていると感心した。

 6年生の教室では、「私たちのふるさと」をテーマに子どもたちが「自然派」「都会派」に分かれて意見を発表し合っていた。「もし、市長になったら」という設定での意見発表では、緑豊かな自然のよさをのばしたいという意見と店や遊園地をつくって都会的にしたいという意見が出ていた。ふるさとの未来をつくるのは目の前のこの子どもたちである。この学習はこれから時間をかけて続けられるようだが、こどもたちが自分のふるさとのよさをできるだけ多く学べるように工夫してほしい。そこから未来への展望や課題がうき出てくるのではないだろうか。まずは知ることから始めたい。

 今日は、若いお父さんお母さんの姿が目立った。田植え最盛期ということもあって、地域のお年寄りをはじめ一般の方の参観は少なかったのかもしれない。


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