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【至急】米山隆一・新潟県知事への手紙

2018-04-18 00:52:55 | 原発問題/一般
現在、米山隆一・新潟県知事の「女性問題」がメディアで報道されている。泉田芳彦前知事の方針を受け継ぎ、福島原発事故の検証なくして柏崎刈羽原発の再稼働の議論はできないとして、事故の検証に意欲を見せてきた米山知事を失えば、日本の反原発運動にとって大きな痛手になることは間違いない。

さて、どうしたものかと思っていたら、米山知事に宛て、辞任しないよう求める手紙を送るという方法を思いついた。明日朝、FAX送信する予定にしている。米山知事が、この手紙を見て辞任を思いとどまってくれることを望んでいる。

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2018.4.18

 新潟県知事 米山 隆一 様

 報道を拝見し、大変驚いています。

 私は、福島第1原発事故当時、福島県西郷村に住んでおり、事故後も2013年3月まで2年を西郷村で過ごしました。その後、全国転勤の職場の転勤で北海道に転居し現在に至ります。

 事故後の福島県内のあの混乱状態は、今でもはっきり覚えています。「鼻血が出て止まらない」と避難先を探して走り回る人、「子どもに汚染食品を食べさせなくない」と食品を測定器にかける人、親族がくれた食べ物を食べさせるかどうかで家族内で揉めている人たちの話を毎日のように聞きました。多くの農家が先行きを悲観してみずから命を絶ちました。いまだに自宅に帰れない人も4万人近くいます。この苦しみを、私は二度と他の地域の人たちに味わってもらいたくありません。

 現在、私は東京電力の責任を問うため、勝俣恒久元会長ら東電役員の刑事裁判を支援しています。東電が、子会社がまとめた津波予測の数値を過小にするよう働きかけてまで、多額の資金がかかる安全対策を避けようとしていたことが、この間、裁判を通じて明らかになっています。最も明白な被害予測さえ改ざんし、葬り去ろうとする無責任な東電に原発を運転する資格などありません。このまま東電に柏崎刈羽原発の再稼働を許せば、日本国と日本の市民は世界の笑い者になるでしょう。

 米山知事にも、福島原発事故の検証を行うという重要な責任があります。知事に投じられた50万人の有権者の票は、この検証に希望を託してのものであり、この50万票を辞任によって裏切ることがあってはならないと考えます。女性問題が些細な問題だとは思いませんが、世界最大の惨事となった福島原発事故の検証よりも重大な問題など今の日本にはありません。もし米山知事が任期を全うしないまま、志半ばで辞任した後、柏崎刈羽原発が再稼働、再び事故を起こし、新潟県民が流浪の民となるような事態を避けなければなりません。

 チェルノブイリ原発を抱えるウクライナ共和国は、経済危機・エネルギー危機のため、1986年に事故を起こした4号炉以外の原子炉をその後も動かさざるを得ませんでした。最後まで稼働を続けた3号炉が止まったのは2000年のことです。事故原因の究明も十分に行われず、事故を起こした電力会社に事故後14年間も原発の運転を許してきたウクライナが、その後、経済危機や内戦を経験し、今なお苦難に見舞われ続けていることを、私は偶然とは思いません。

 先の大戦の歴史ともきちんと向き合ってこなかった日本が今度はきちんと向き合えるか、それとも再び歴史から目を背けるのか問われています。日本がもし福島原発事故の検証を行わないまま再び歴史から目を背けるなら、ウクライナと同じ苦難が未来の私たちを待ち受けるでしょう。

 今から35年前、小学校を卒業するときに恩師が卒業文集に書き残してくれた言葉を私は今も忘れません。「目覚めたら、もう死んでもいいという仕事をせよ」。核と原発を廃絶し、子どもたちに健康で豊かな未来を残すことは、私にとって命をかけるに値する仕事です。これまで様々な困難の中でこの問題に取り組んでこられた米山知事に敬意を表します。

 福島県民は、現在進行形の事故と、その後の苦難の中を生きています。私自身、事故後の福島を生きた者のひとりとして、米山知事には最後まで福島原発事故の検証を続けていただくことを望みます。知事が職にとどまり、今後も原発事故の検証に全身全霊をもって取り組まれるなら、私も全身全霊をもって支援する用意があります。

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