田中真紀子文科大臣が来春開校予定の三大学を認可しなかったという11月2日のニュースは、僕の勤める短大でも大きな話題になった。というのも、短大が属する学校法人もまた大臣に振り回されたクチだからである。学校法人常葉学園も、傘下の常葉学園大学、浜松大学、富士常葉大学の三大学の統合と、法学部と健康科学部の新設を申請中だった。
申請中の案件が予定通りの日程で認可が下されない可能性があると、文科省から学校法人に連絡が入ったのは、10月30日頃。認可にせよ不認可にせよ、いつごろ決定されるのかは不明だとも告げられたらしい。大臣の事情でスケジュールを止めたのだから、伝えてきた官僚が知らないのも当然だろう。理事らは日程上11月18日に予定されていた新設学部の入試を開催できないと判断し、当該入試の延期を決定した。翌10月31日は、学校法人中の事務職員が、まだ送付していない募集要項中の該当試験箇所を一冊一冊黒塗りするという作業に労力を費やさなければならなかった。その日は校内の事務関連の業務がみなストップしてしまった。
ところが、学校法人が試験の延期を発表した11月1日まさにその日に、大学設置・学校法人審議会が開かれて申請に対して認可が降りたのである。そして翌日11月2日に報道発表。少し待てば黒塗り作業は無かったわけだが、それは結果論だろう。法人側には、審議会の日付も、そこで認可が議題にあがるとも知らされていなかったのだから、入試延期の判断は妥当だったと思う。不認可になった三大学とは比べものにはならないけれども、大臣の責任で余計なコストを払わされた大学がここにもあったのだ。
申請中の案件が予定通りの日程で認可が下されない可能性があると、文科省から学校法人に連絡が入ったのは、10月30日頃。認可にせよ不認可にせよ、いつごろ決定されるのかは不明だとも告げられたらしい。大臣の事情でスケジュールを止めたのだから、伝えてきた官僚が知らないのも当然だろう。理事らは日程上11月18日に予定されていた新設学部の入試を開催できないと判断し、当該入試の延期を決定した。翌10月31日は、学校法人中の事務職員が、まだ送付していない募集要項中の該当試験箇所を一冊一冊黒塗りするという作業に労力を費やさなければならなかった。その日は校内の事務関連の業務がみなストップしてしまった。
ところが、学校法人が試験の延期を発表した11月1日まさにその日に、大学設置・学校法人審議会が開かれて申請に対して認可が降りたのである。そして翌日11月2日に報道発表。少し待てば黒塗り作業は無かったわけだが、それは結果論だろう。法人側には、審議会の日付も、そこで認可が議題にあがるとも知らされていなかったのだから、入試延期の判断は妥当だったと思う。不認可になった三大学とは比べものにはならないけれども、大臣の責任で余計なコストを払わされた大学がここにもあったのだ。