Food "Mercurial Balm" ECM, 2013
北欧系ジャズ。Thomas Strønen (percussion, electronics)とIain Ballamy (sax, electronics)によるデュオ、FoodのECM二作目。シンセパッドに打楽器とサックスが自由に絡むという基本パターンは前作(参考)を踏襲している。今作は、前作以上にゲストにスペースを与えて自己主張させているのが特徴だろう。と言っても、少しだけの変化なのだが。
Track 1-6, 10では、前作から引き続きエレクトロニカ系のギタリストFenneszがゲスト参加している。レイヤー仕事中心で目立つものではないが、注意して聴くと繊細な電子音を巧みに操っているのがわかる。ただしtrack4,5ではノイジーなギターを聴かせて曲を盛り上げる。Track 6ではさらにNils Petter Molvaer(tp)がソロを吹いている。ストローネンが反復リズムを刻むtrack 2も面白い。かわってtrack 7-9では、Eivind Aarsetとインド人ボーカリスト兼スライドギタリストのPrakash Sontakkeの二人が参加する。このうちtrack 7は曲者で、Sontakkeの民族音楽的な節回しが強烈すぎてFoodがバックバンドになってしまい、主従が逆転してしまう。Ballamyがもうちょっと絡むようにプレイしてくれればいいのだが、そういうタイプでは無いようだ。Aarsetのギターは地味すぎてもったいない。
静かすぎた前作に比べれば、アグレッシブな演奏である。マンネリ気味の基本パターンにエレクトリックギターを加えて新しい展開を試みた作品だといえる。が、清廉でクセの少ない演奏をする人たちなので、アクの強いゲストが絡むと音をもっていかれてしまうということもわかった。このあたりが限界なのだろうか。
北欧系ジャズ。Thomas Strønen (percussion, electronics)とIain Ballamy (sax, electronics)によるデュオ、FoodのECM二作目。シンセパッドに打楽器とサックスが自由に絡むという基本パターンは前作(参考)を踏襲している。今作は、前作以上にゲストにスペースを与えて自己主張させているのが特徴だろう。と言っても、少しだけの変化なのだが。
Track 1-6, 10では、前作から引き続きエレクトロニカ系のギタリストFenneszがゲスト参加している。レイヤー仕事中心で目立つものではないが、注意して聴くと繊細な電子音を巧みに操っているのがわかる。ただしtrack4,5ではノイジーなギターを聴かせて曲を盛り上げる。Track 6ではさらにNils Petter Molvaer(tp)がソロを吹いている。ストローネンが反復リズムを刻むtrack 2も面白い。かわってtrack 7-9では、Eivind Aarsetとインド人ボーカリスト兼スライドギタリストのPrakash Sontakkeの二人が参加する。このうちtrack 7は曲者で、Sontakkeの民族音楽的な節回しが強烈すぎてFoodがバックバンドになってしまい、主従が逆転してしまう。Ballamyがもうちょっと絡むようにプレイしてくれればいいのだが、そういうタイプでは無いようだ。Aarsetのギターは地味すぎてもったいない。
静かすぎた前作に比べれば、アグレッシブな演奏である。マンネリ気味の基本パターンにエレクトリックギターを加えて新しい展開を試みた作品だといえる。が、清廉でクセの少ない演奏をする人たちなので、アクの強いゲストが絡むと音をもっていかれてしまうということもわかった。このあたりが限界なのだろうか。