Eberhard Weber "Yellow Fields" ECM, 1976.
フュージョン。エレクトリック・ピアノが目立つ、アレンジ重視の室内楽風ジャズである。リーダーのウェーバーは、アップライトの五弦エレクトリックベースを操るドイツ人で、ベースにしては腹に響かない、かつぼんやりとして力の入らない、それでいて暖かみのあるトーンで知られている。他のメンバーは、Charlie Mariano (soprano sax, etc.), Rainer Brüninghaus (keyboards), Jon Christensen (drums)となっている。
冒頭の‘Touch’は5分ほどの演奏時間だが、あとは10分を超える長尺曲3曲を収録している。最初の曲はレイヤー系のシンセ音の上に、次の‘Sand-Glass’は反復パターンの上に、それぞれソロをのせるという方法で出来ている。ミニマル音楽的で悪くないが、肝心のソロは盛り上がらない。アルバムタイトル曲となる三曲目は組曲風で、引き締まったユニゾン部とサックスの時と鍵盤の時ではテンポの異なるアドリブ部分で構成されている。最後の‘Left Lane’は、最初のユニゾンの後にベースとアコースティック・ピアノがそれぞれバッキング無しでソロを弾き、続いてサックスソロのときはバンドが揃って盛り上げるというもの。後半二つの曲におけるソロ部分はスリリングで素晴らしい。
初期Weather Reportの影響下にあることがわかる音だが、あれよりは清廉かつ明朗である。オリジナリティ的にはまあまあといったところか。すごい傑作だとは思わないが、過少評価されている気もする。メンバーがその後あまり活躍しなかったということもあるかもしれない。
フュージョン。エレクトリック・ピアノが目立つ、アレンジ重視の室内楽風ジャズである。リーダーのウェーバーは、アップライトの五弦エレクトリックベースを操るドイツ人で、ベースにしては腹に響かない、かつぼんやりとして力の入らない、それでいて暖かみのあるトーンで知られている。他のメンバーは、Charlie Mariano (soprano sax, etc.), Rainer Brüninghaus (keyboards), Jon Christensen (drums)となっている。
冒頭の‘Touch’は5分ほどの演奏時間だが、あとは10分を超える長尺曲3曲を収録している。最初の曲はレイヤー系のシンセ音の上に、次の‘Sand-Glass’は反復パターンの上に、それぞれソロをのせるという方法で出来ている。ミニマル音楽的で悪くないが、肝心のソロは盛り上がらない。アルバムタイトル曲となる三曲目は組曲風で、引き締まったユニゾン部とサックスの時と鍵盤の時ではテンポの異なるアドリブ部分で構成されている。最後の‘Left Lane’は、最初のユニゾンの後にベースとアコースティック・ピアノがそれぞれバッキング無しでソロを弾き、続いてサックスソロのときはバンドが揃って盛り上げるというもの。後半二つの曲におけるソロ部分はスリリングで素晴らしい。
初期Weather Reportの影響下にあることがわかる音だが、あれよりは清廉かつ明朗である。オリジナリティ的にはまあまあといったところか。すごい傑作だとは思わないが、過少評価されている気もする。メンバーがその後あまり活躍しなかったということもあるかもしれない。