Marcin Wasilewski Trio "January" ECM, 2008.
ポーランドの若手ピアノトリオ。Wasilewskiは、Tomasz StankoやManu KatcheのECM録音にも参加しており、00年代にはポストJohn Taylerとでもいうべき位置にいた。このリーダー作はECMでの二作目。
ピアノはリリカルでもったいぶっており、リズム感は完全にクラシックである。弾きまくるということもない。また、リズム隊は、一定のパターンを反復することはなく、ピアノが始まったらあまり熱心さを見せずに後ろから追いかけてくるだけで、自己主張は控え目。ドラムはそれでも効果的にツボを突いてくるが、ベースがやや弱いのが残念なところ。
前作の"Trio"(ECM, 2006)もそうだったが、前半の曲はとても素晴らしい。一曲目は自作の"The First Touch"、次がGary Peakock作でKeith Jarrettの演奏で有名な"Vignette"と、珠玉の名演が続く。ピアノは静かにメロディを弾いているだけなのだが、添えられた和音の美しさは完璧である。後半はトリオ演奏のバリエーションを見せようと実験的になる曲があるため、前半の快楽は続かない。それでも総合的に見てかなり高い評価を与えることができるだろう。
ポーランドの若手ピアノトリオ。Wasilewskiは、Tomasz StankoやManu KatcheのECM録音にも参加しており、00年代にはポストJohn Taylerとでもいうべき位置にいた。このリーダー作はECMでの二作目。
ピアノはリリカルでもったいぶっており、リズム感は完全にクラシックである。弾きまくるということもない。また、リズム隊は、一定のパターンを反復することはなく、ピアノが始まったらあまり熱心さを見せずに後ろから追いかけてくるだけで、自己主張は控え目。ドラムはそれでも効果的にツボを突いてくるが、ベースがやや弱いのが残念なところ。
前作の"Trio"(ECM, 2006)もそうだったが、前半の曲はとても素晴らしい。一曲目は自作の"The First Touch"、次がGary Peakock作でKeith Jarrettの演奏で有名な"Vignette"と、珠玉の名演が続く。ピアノは静かにメロディを弾いているだけなのだが、添えられた和音の美しさは完璧である。後半はトリオ演奏のバリエーションを見せようと実験的になる曲があるため、前半の快楽は続かない。それでも総合的に見てかなり高い評価を与えることができるだろう。