David Torn, Tim Berne, Ches Smith "Sun of Goldfinger" ECM, 2019.
ジャズ。フリージャズ+ロック。エレクトリック・ギター(Torn)と、サックス(Berne)、打楽器とエレクトロニクス(Smith)の三者によるフリーインプロビゼーション。プロデュースはデヴィッド・トーン本人で、ECMレーベルの総帥アイヒャーは録音に関わっていない。
22分を超える曲を三曲収録している。一曲目は、フリー演奏から始まって、途中からドラムがリズムを刻んでハードロック的に盛り上げて終わる。二曲目は、ゲストにクレイグ・テイボーン(piano)と弦楽四重奏、ギター二台を迎えての演奏。ただし、ゲスト演奏は冒頭のみで、そこだけコンポーズされているようだが、途中から三人だけの阿鼻叫喚のフリー演奏になり、だんだん静かになって荒涼となったまま終了する。三曲目は、サックスの反復演奏をバックにゆったりとしたギターが奏でられ、重く暗い雰囲気がしばらく持続した後、ドラムがリズムを刻み始めて何か起りそうな予感をさせつつ、一通り荒くれて終わる。
うーむ。時折狂暴になるのはいいんだけれども、冗長なところも多い。"Prezens"のようにもっと編集してもよかったかもしれない。全体としては、熱気も暖かみもない、内に秘めた暴力性を感じる音楽である。ただまあ、その暴力性を解放する瞬間がなくて、カタルシスをもたらさずに自傷に向かうような感がある。その意味で邪悪な音楽である。
ジャズ。フリージャズ+ロック。エレクトリック・ギター(Torn)と、サックス(Berne)、打楽器とエレクトロニクス(Smith)の三者によるフリーインプロビゼーション。プロデュースはデヴィッド・トーン本人で、ECMレーベルの総帥アイヒャーは録音に関わっていない。
22分を超える曲を三曲収録している。一曲目は、フリー演奏から始まって、途中からドラムがリズムを刻んでハードロック的に盛り上げて終わる。二曲目は、ゲストにクレイグ・テイボーン(piano)と弦楽四重奏、ギター二台を迎えての演奏。ただし、ゲスト演奏は冒頭のみで、そこだけコンポーズされているようだが、途中から三人だけの阿鼻叫喚のフリー演奏になり、だんだん静かになって荒涼となったまま終了する。三曲目は、サックスの反復演奏をバックにゆったりとしたギターが奏でられ、重く暗い雰囲気がしばらく持続した後、ドラムがリズムを刻み始めて何か起りそうな予感をさせつつ、一通り荒くれて終わる。
うーむ。時折狂暴になるのはいいんだけれども、冗長なところも多い。"Prezens"のようにもっと編集してもよかったかもしれない。全体としては、熱気も暖かみもない、内に秘めた暴力性を感じる音楽である。ただまあ、その暴力性を解放する瞬間がなくて、カタルシスをもたらさずに自傷に向かうような感がある。その意味で邪悪な音楽である。