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改革は夏休み明けに?・日大問題のその後

2018-08-04 15:09:27 | チラシの裏
  今週は日大アメフト問題に関していろいろ動きがあった。月曜日の7/30に第三者委員会の最終報告書が提出され、記者会見が開かれた1)。同日に内田正人前監督と井上奨前コーチは懲戒解雇された。二日後の8/1には、関東学生アメリカンフットボール連盟が、今シーズンの日大アメフト部のリーグ戦復帰を拒否したことを発表した2)。それらを受けて、昨日8/3には田中理事長と大塚学長3)4)が声明を発表している。

  で、何か変わったのか。まず、常務理事だった内田前監督と、隠蔽工作を行った井ノ口理事が学園組織からいなくなったことが挙げられる。日大の組織を動かしていた(らしい)役職者が二人もいなくなったのだから、けっこう大きな話である。とはいえ、僕自身着任して日が浅いこともあって、今後どのような影響が出るのかは予想できない。組織上の改革についてはこれから、ということになるだろう。

  一方で、田中理事長はその役職を継続するようだ。これは今後の信頼回復の足枷となる。今回の問題の遠因として、理事長が問題のある人物を重用してきたということがある。マスメディアでこの人たちの名前が挙がるたびに日大のイメージが貶められてきた。また直接的には、第三者委員会が指摘するように、事態収拾のために積極的に指揮をとるべき立場だったのに、何もしなかった。これらの点で理事長には経営責任がある。

  個人的には、大学が民主的に経営されるべきとは思わないし、独裁者的な経営者がいてもいい。そんな経営者は世間にザラにいるし、実際に僕も他の大学でそのような人物を仰いだことがある。しかし、彼の強権を教職員が黙認するのは、経営が上手くいっているという条件があってこそである。しかし、日大への信頼を失墜させた今回の事態で、田中理事長を支えてきたはずのそのような条件が失われてしまった。経営の失敗。このことは強調しておきたい。


1) 日本大学アメリカンフットボール部における反則行為に係る第三者委員会 (略称日大アメフト部第三者委員会)の最終報告書について / 日本大学HP 2018/7/30
  http://www.nihon-u.ac.jp/announcement/2018/07/8596/

2) 日大アメフト部チーム改善報告書の検証結果についての答申 / 関東学生アメリカンフットボール連盟HP 2018/8/1
  http://www.kcfa.jp/information/detail/id=2314

3) 学生ファーストの理念に立ち返って(日本大学理事長 田中英寿) / 日本大学HP 2018/8/3
  http://www.nihon-u.ac.jp/announcement/2018/08/8661/

4) 今後の改革に向けて(日本大学学長 大塚𠮷兵衛) / 日本大学HP 2018/8/3
  http://www.nihon-u.ac.jp/announcement/2018/08/8666/
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