Wire "Pink Flag" EMI/Harvest, 1977.
パンクロック。前回・前々回と紹介してきたワイヤーのデビュー作。何の変哲もないパンクサウンドで、それなりのオリジナリティは感じられるものの、どのパンクバンドにもあるようなレベルのオリジナリティで特別なものではない。二作目以降あらわになる実験精神のかけらも見えず、この路線を続けていたらバンドは後世忘れ去られていただろう。'Fragile''Mannequin'といった、軟弱なコーラスが被さるパワーポップ的な楽曲だけは例外的に楽しめる。
このアルバム収録の'Strange'と'12XU'はそれぞれREMやMinor Threatといった米国のオルタナ系バンドによって、1980年代の段階でカバーされている。英国で大して売れたわけでもないのに、なぜか米国で高く評価されており奇異に感じられるところだ。どうもEMI系レーベルのHarvest(Pink Floydらを抱えていたプログレ系レーベル)の配給力のおかげのようで、ワイヤーは輸入盤店の無いような米国の地方都市でもリアルタイムで聴くことのできたパンクバンドだったということらしい。Virgin所属のSex Pistolsは当時から米国盤が発行されていたようだが、Clashの紹介は少し遅れたようだし、Damnedなんかは米国盤が発行されていたのか不明だ。米国の流通事情はよくわからないな。
本作もまたCDによって収録曲が変化するアルバムで、オリジナルは21曲収録、1995年発行の日本盤は38曲収録である(大半はデモである)。個人的にはボートラとしてシングル'Dot Dash''Options R'の二曲が付いていれば十分だと思う。
パンクロック。前回・前々回と紹介してきたワイヤーのデビュー作。何の変哲もないパンクサウンドで、それなりのオリジナリティは感じられるものの、どのパンクバンドにもあるようなレベルのオリジナリティで特別なものではない。二作目以降あらわになる実験精神のかけらも見えず、この路線を続けていたらバンドは後世忘れ去られていただろう。'Fragile''Mannequin'といった、軟弱なコーラスが被さるパワーポップ的な楽曲だけは例外的に楽しめる。
このアルバム収録の'Strange'と'12XU'はそれぞれREMやMinor Threatといった米国のオルタナ系バンドによって、1980年代の段階でカバーされている。英国で大して売れたわけでもないのに、なぜか米国で高く評価されており奇異に感じられるところだ。どうもEMI系レーベルのHarvest(Pink Floydらを抱えていたプログレ系レーベル)の配給力のおかげのようで、ワイヤーは輸入盤店の無いような米国の地方都市でもリアルタイムで聴くことのできたパンクバンドだったということらしい。Virgin所属のSex Pistolsは当時から米国盤が発行されていたようだが、Clashの紹介は少し遅れたようだし、Damnedなんかは米国盤が発行されていたのか不明だ。米国の流通事情はよくわからないな。
本作もまたCDによって収録曲が変化するアルバムで、オリジナルは21曲収録、1995年発行の日本盤は38曲収録である(大半はデモである)。個人的にはボートラとしてシングル'Dot Dash''Options R'の二曲が付いていれば十分だと思う。