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留学生試験の試験監督をやって

2020-02-24 07:52:40 | チラシの裏
  先日、教育学科の留学生試験の試験監督をしての感想。文理学部の中でも教育学科を志望する留学生はかなり多くて、定員数名のところに20~30人が受けに来る。競争倍率が10倍を超えることのある狭き門だ。ほとんどの受験者は中国本土からで、香港、台湾、韓国からが少々混じる。まずは日本国内の日本語学校で学んで、それから受験しにくる、という順序みたいだ。

  なぜ教育学科が人気なのだろうか。学科内では、故・渡部先生の面倒見の良さが留学生のネットワークでよく知られているからだろう、という見方で一致している。国際交流に熱心で、ゼミや大学院でも多くの留学生を指導していた。今回の面接試験でも、受験生から彼の名前が挙がった。ただもう、彼は亡くなってしまったわけで、唯一無二だった彼に代わる学科の先生は今のところいない。

  僕としては、異国の地で外国語を学んでその地の大学に入ろうとする受験生の心意気に大いに心動かされてしまう。「みんなうちの子になれ」と全員合格者にしたいところである。だが、やはり入学してからうまくやっていけるかどうかを考えると、本人のためにも慎重にならざるをえない。マンモス大学である我が校は、日本人学生のケアだってそれほど熱心ではない(基本ほったらかしだ)。無事入学できたとしても、困難があったら自分で動いて解決しなければならない。その際、事務セクションや教員に交渉したり大量の日本語書類を書いたりする必要がでてくる。何より教育学科が講義で書かせる日本語量は多い。

  というわけで、面接試験では教育学的な面での興味関心をいろいろ尋ねたものの、最終的には日本語能力で合否を決めた。質問の意味を理解して、きちんとコミュニケーションできるかどうかである。これができれば、日大でうまくやっていけるだろう。
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