プラスティック(講談社文庫)
★★★☆:70点
~ Amazonより ~
謎と恐怖のスパイラル 「私」の存在が崩壊する
54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。冒頭の文書に記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。その日記こそが、アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線となる! 謎が謎を呼ぶ深遠な井上ワールドの傑作ミステリー。
アトマツさんのブログでご紹介頂いた井上夢人さんの「プラスティック」。
アトマツさん曰く、”実験的な要素が強い”、”作品としてはビミョ~っていうか・・・”とのことでしたが、私の感想もほぼ同じでした。根っからのミステリーファンではないのでオチというかトリックを途中で見破ったということはなく、何かおかしいなと思っていて「・・・を覗いてみろ」には「ほーっ、やっぱりそういうことだったのか」と驚きました。5人目の人物についても、そこまでは予想してませんでしたね。しかし、もっと違うトリックがあれば、それこそひっくり返っていたと思います。
フロッピーに書かれた文章を中心に話が展開していくというパターンは、佐藤正午の「Y」も同様でした。ミステリーとしての仕掛けは本作が上でしょうが、私は、「Y」の切なさが良かったです。ねっ、アトマツさん!
★★★☆:70点
~ Amazonより ~
謎と恐怖のスパイラル 「私」の存在が崩壊する
54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。冒頭の文書に記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。その日記こそが、アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線となる! 謎が謎を呼ぶ深遠な井上ワールドの傑作ミステリー。
アトマツさんのブログでご紹介頂いた井上夢人さんの「プラスティック」。
アトマツさん曰く、”実験的な要素が強い”、”作品としてはビミョ~っていうか・・・”とのことでしたが、私の感想もほぼ同じでした。根っからのミステリーファンではないのでオチというかトリックを途中で見破ったということはなく、何かおかしいなと思っていて「・・・を覗いてみろ」には「ほーっ、やっぱりそういうことだったのか」と驚きました。5人目の人物についても、そこまでは予想してませんでしたね。しかし、もっと違うトリックがあれば、それこそひっくり返っていたと思います。
フロッピーに書かれた文章を中心に話が展開していくというパターンは、佐藤正午の「Y」も同様でした。ミステリーとしての仕掛けは本作が上でしょうが、私は、「Y」の切なさが良かったです。ねっ、アトマツさん!