ひろの東本西走!?

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三重県北部(富田・四日市・津)の近代建築-1

2011-05-30 23:00:46 | まち歩き

先日、三重県北部(富田・四日市・津)の近代建築-実業家たちの建築遺産-という近代建築をめぐるツアーに参加しました。講師は京都華頂大学教授・川島智生先生。

見学したのは下記の8個所です。

 ・アミカン株式会社本社事務所
 ・浜松茂(旧伊藤伝七別荘)----現在は料亭であり、ここで昼食
 ・四日市旧港港湾設備(潮吹き防波堤)
 ・末広橋梁可動橋(旧四日市港駅鉄道橋)
 ・国際資源活用協会ビル(旧熊澤製油ビル)
 ・千歳文庫(川喜多文庫)石水博物館収蔵庫
 ・三翠会館(旧制三重高等農林学校)
 ・レーモンドホール(旧三重県立大学付属図書館)

 ※当初予定されていた「すわ講演交流館(旧熊澤図書館)」のみカット

津は小学生の頃、叔父一家の所に夏休みを利用して1、2度遊びに行ったことがあるくらいで、四日市も含めて殆ど知らない町です。

当日は出発地の京都を出るときから雨が降り出し、屋外の見学はなかなか大変でしたが、見学先はいずれも私は全く知らない建物ばかりでしたし、和風建築あり、洋風建築あり、鉄道施設あり、港湾施設(土木構築物)ありと実に多彩な内容でとても有意義でした。

川島先生の詳細な解説文があるのですが、膨大な量ですし、以下に写真と共にとりあえず建築年などの最低限のデータのみ記しました。

アミカン株式会社本社事務所
 建築年:昭和一桁代

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浜松茂(旧伊藤伝七別荘)----現在は料亭であり、ここで昼食
 建築年:明治9年(1876)
      後に幾棟もの建物が増築されている

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四日市旧港港湾施設(潮吹き防波堤)
 建築年:明治17年(1873)
 設計  :服部長七 基本構想はデ・レーケ

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末広橋梁可動橋(旧四日市港駅鉄道橋)
 建築年:昭和6年(1931) 国重要文化財
 設計  :山本工務所

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平成23年春季堺文化財特別公開

2011-05-21 23:55:00 | まち歩き

5月20日(金)~24日(火)の予定で開催されている「平成23年春季堺文化財特別公開」に行ってきました。生まれも育ちも堺ですが(ただし現在の住まいは大阪市西区)、このイベントに参加したのは初めてです。

今回のテーマは「三好一族と堺幕府」で、パンフレットは南海本線・堺駅にある観光案内所などで貰えますが、同じもののPDFファイルがこのサイト(堺観光ガイド)でダウンロードできます。

今日はブログにアップする時間があまりないので、重要文化財関係の2件のみ簡単に紹介します。

まずは、南宗寺の仏殿(重要文化財)と天井画「八方睨龍(はっぽうにらみりゅう)」です。南宗寺には我が家のお墓もあり、いずれも重要文化財の山門や唐門は何度か見ているのですが(こちら参照)、仏殿の内部を見たのは初めてでした。圧巻の天井画です。また、禅宗建築の技法を用いた大阪府下ではただひとつの仏殿建築とのことで、建築的な見どころもいっぱいです。なるほど、大胆にして優美な屋根の反りはこうやって支えられているのか。。。
南宗寺には他にも多くの見どころがあります。

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そして、もうひとつ素晴らしかったのが大安寺の本堂障壁画です。こちらは写真撮影禁止だったのですが、狩野派による多くの美しく見事な障壁画(重要文化財)をすぐ間近に見ることができ、大感動。やはり本物を自分の目で見ないといけませんね。また、こちらの建築も見ごたえありです。

以上、この2つは必見ですので、ぜひお出かけください!


是枝医院(堺市百舌鳥梅北町)

2011-05-18 23:55:00 | まち歩き

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堺市百舌鳥梅北町にある奇想の近代建築、是枝医院です。
南海電鉄高野線の百舌鳥八幡駅下車、徒歩数分。これまでにも何度か写真を撮っているものの、デジカメでなかなかキレイな写真を撮れていなかったこともあって、良い天気となったこの日は5年ぶり?の再訪となりました。

  建築:昭和8年頃
  構造:木造4階建
  設計:是枝近有(施主)
  施工:村田元蔵

建築に興味を持った医師が西欧の城の写真を参考にしながら図面を描いたものを宮大工が建てたものだそうです。一見すると石造風ですが、実は木造4階建てで、擬石が貼られた外観は4面が同じ立面です。

まずは南側からアプローチ(上の写真)。
大胆で迫力があり、しかも美しい造形が見事。青空をバックにすっくと立つ姿は優美です。かつては近くに大きな池があったそうで、池のほとりに立つ往時の景色はそれはそれは素晴らしかったことでしょう。もちろん、現在の眺めも貴重で素晴らしいことに間違いはありませんけれど。

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南からの眺めを堪能した後は、周囲をグルリと回りました。

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4面が同じ立面なのですが、光と影の具合も合わせて見る方向によって異なった表情となり、50分くらいであっという間に100枚以上の写真を撮りました。私の実家が堺市(但し浜寺の方です)ということもあり、特にお気に入りの建物です。
手入れは大変と思いますが、素人が造り上げたまさに奇想の、いや奇跡の建物ですので、これからもこの地に立ち続けて欲しいものです。

◎参考ブログ:

    syoukouさんの”思いつくまま・近代建築探訪記”(2011-5-19追記)

          


2011年・中之島バラ園 今が見頃

2011-05-16 23:32:03 | まち歩き

毎年この時期に訪れている中之島公園のバラ園。洋風建築めぐり講座があった土曜日の午前中に、1時間30分ほどかけて観賞&写真撮影してきました。

まずはバラ園に向かう途中に中央公会堂の写真をパチリ。これまで何十回と写真に撮っているのですが、やはり絵になります。

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良い天気となったこの日、ちょうど見頃の時期を迎えたようで(もちろん、種類によってはまだ蕾であったり、かなり散っているものもありましたが)、まずは申し分なしでした。ここ数年、行くタイミングがちょっと早いことが多かったので(例えば、昨年はこちら、一昨年はこちら)、今年は久々に写真撮りまくりでした。

場所が同じなので、どうしても写真も毎年似たような感じになります。そこで、今年は背景に空を広く入れたり、意識的に建物をバックにしたりと少し工夫してみました。

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この日はバラ園の周囲を走っているランナー(特に女性ランナー)がたくさんおられたのも印象的でした。大阪マラソン出場が決まった方ですかね。抽選落選組としては「ええなあ」という羨ましい気持ちでいっぱいでした(笑)。


映画「阪急電車」

2011-05-11 23:15:00 | 10:あ行の作家

Hankyuudensyamovie1 映画「阪急電車」
★★★★:80点

ゴールデンウィークに少し早い母の日のプレゼントも兼ねて母と妻と3人で映画「阪急電車」を見に行きました(&ランチも)。

原作を読んだ際になかなか良いと評価し(そのときの記事はこちら)、今回映画を見ての感想は、3人とも「あー、良かったー&面白かったー」でした。私と妻は原作を読んでいて母は未読でしたが、どちらもが楽しめたようです。原作を知っている人にとっては、映画はかなり原作に忠実な作りとなっていて、安心してあのムードに浸ることができたのでは?

まずは物語の舞台が、原作が(特に京阪神の人にとっては)魅力的で、映画はそれにうまくリアリティを持たせたと思います。下記は原作を読んだ際の感想の一部です。

   阪急今津線(但し、宝塚~西宮北口間)を舞台に、その駅・車内を中心に
   繰り広げられる人間模様(特に恋模様----真面目で純朴で不器用な恋)。
   今津線は沿線に名門校のキャンパスなども多く、実際にはどこに行くにも
   便利な線なのですが、どことなくひなびた感じもあるのが、うまく使われて
   いました。

   宝塚から西宮北口へ。その途中に様々なちょっとした出来事があり、西宮
   北口からの折り返し(ただし数ヶ月後)で物語の後半が綴られる。そして、
   複数のカップルや人物が少しずつクロスし・・・うまい構成です。この構成が
   絶妙で、お洒落で上質なオムニバス映画や2時間ドラマを見ているといった
   趣でした。

原作を読んだときから”映画やドラマ”的と感じていたようで、元々が映像化向きの作品と言えます。

女優さんがみんな素晴らしかったですね。
出てくる言葉は割ときつめだが正義感と優しい心を持つ戸田恵梨香は熱演で、美脚には目をひかれました(笑)。中谷美紀は討ち入りを果たした後の着替えてスッキリした表情やクラスメートにいじめられている女の子(この子も良かったです)に言った「美人はいつも損をするのよ」的なセリフが良かったです。独特な雰囲気を持つ谷村美月は若手女優さんではイチ押しなのですが(「ボックス!」「海炭市叙景」でも素晴らしかったです)、勝地涼との田舎出身(?)同士の垢抜けない、不器用な恋が実に微笑ましかったです。宮本信子は上品でピシッとしたお婆ちゃんが見事で、女子高生(有村架純)は若い輝きといった感じでした。久々に見た南果歩はまずまずかな?漢字は知らないけれど人のいいサラリーマンを演じていた玉山鉄二も良い味を出していましたね。

今津線沿線はそう詳しくは知らないのですが、関西学院・神戸女学院・小林聖心女子学院などのキャンパスや周辺の町の佇まいはとても気に入っています。この映画を見たら、全ての駅で降りて界隈をじっくりと歩いてみたくなりました。

◎参考ブログ

   苗坊さんの”苗坊の徒然日記”