ひろの東本西走!?

読書、音楽、映画、建築、まち歩き、ランニング、山歩き、サッカー、グルメ? など好きなことがいっぱい!

梅田北ヤード~旧ホテルプラザ

2010-08-30 22:46:23 | まち歩き

この夏、後半の土日のうち3日間は講習会で潰れてしまいました(涙)。
が、研修会場への行き来の途中や昼食時に超ミニ探訪です。

まずは西梅田からJR貨物の脇を進みます。そこにあったのが事務所とおぼしき建物で、玄関や窓部が良い感じです。特に異なったデザインの窓がなかなか見事。

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更にもう少し進んだところにあるビルです。昔から凄い佇まいだなあと感じていましたが、屋上のテニスクラブは今もあるのでしょうか?

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講習会の会場から徒歩約5分、ザ・シンフォニーホールの裏手にある旧ホテルプラザです。1969年に建てられたかつての名門ホテルも経営環境が悪化して1999年に閉鎖されました。現在は下層階にIDC大塚家具が入っています。

外観はなかなかの偉容ですが、小さめの客室が多かったらしく、窓も小さいです。しかし、デザイン的には昔のパンチカード的というか(古~っ)、半導体基板のパターン的というかとても面白いです。この建物も撤去予定とのこと。でも、壊すには惜しいです。

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珈琲館 蛮々

2010-08-27 23:50:00 | アート・文化

ザ・シンフォニーホールのすぐ横にある「珈琲館 蛮々」です。
コンサートのある日はいつも多くのお客さんで賑わっています。

コバケンさんの3大交響曲を聴きに行ったこの日もコンサートの40分くらい前に行ったら満席でした。うーん、やむなしとあきらめて店の外に出たら、お店の方が追いかけてこられ、奥におられたお客さんが席をあけて下さるとのことでラッキー!なかなか余裕を持ってコンサート会場に行くことがなく、「蛮々」でお茶するのは3回目でしょうか。以前入ったときはお客さんが一杯で、コンパクトデジカメであってもちょっと写真を撮れるような雰囲気ではなかったのですが、この日は少ししたら空席もできて、パパッと写真を撮らせて頂きました。

外からは内部の灯りが見え、なかなか良い感じです。

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ちょっと珍しいデザイン・使い方のステンドグラスですね。バラのつぼみでしょうか?

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荒い仕上げの天井、高い腰壁などがレトロな雰囲気で、柱の使い方が独特です。上の方のエッジ部のみ手斧(ちょうな)仕上げ風にも見えます。そして最大の特徴は赤いイスのカバーデザインでしょうか。色合い、質感、凹凸感のいずれも味わいがあります。

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できるだけお客さんの顔が大きく入らないように写真を撮ろうとしたら、上の方や下の方の写真ばかりになってしまいました(汗)。ランプ風の照明も良いです。

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厨房の前にあった店名のステンドグラスです。これは元々、外あるいは外に近いところに飾られていたのでしょうか。なかなか素晴らしいですね。

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こちらはレジ横のものです。なかなかお洒落で爽やかな作品で、デザインはひまわりと蝶々かな?だとすると、これもちょっと珍しいような気がします。隣のドナルドダックがご愛敬。

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本家もレトロだった?

2010-08-24 23:11:20 | 日記・エッセイ・コラム

この夏、実家と共に近所にある本家の方にも挨拶・お参りを兼ねて行き、その際に少し建築的な目で眺めてきました。こちらは基本的に和風テイストで、つくばい(手水鉢)、縁側のガラスや欄間、床の間の付書院などが良い味わいです。子供の頃は夏休みやお正月にここで従兄弟たちとよく遊んだのですが、広いなあとは感じていたものの、やはり良さには全然気付いていませんでした(汗)。

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欄間の透かし彫りのデザインは桐でしょうね。桐のデザイン自体はよく見かけると思いますが、形といい大きさといい、以前、当ブログにアップした「らるご」さんの店内に残されていた(元の建物に使われていた?)欄間の桐(6枚目の写真)とよく似ています。へえーっ!ただ、こちらの欄間では3つの桐のうち、真ん中だけはくり抜かれずに残されたようになっています。

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どこかに洋風テイストはないかなと家の中をウロウロしていたら、こんなステンドグラスのスタンドがありました。シェード(傘)のデザイン・色合いがなかなか素晴らしいです。描かれているのは植物でしょうか。

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そうそう、もう一つ、門柱が洋風テイストでした。子供の頃、遊びに来るときはいつも勝手口から入っていたこともあってか、これに気付いたのも3年くらい前ですかねえ。建築好きといっても、案外気付いていなかったなあと自分でもちょっと驚きました。でも、遅ればせながら今夏に実家と本家の建築を意識、認識できて良かったです。

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実家もレトロだった?

2010-08-22 00:43:30 | 日記・エッセイ・コラム

私の実家は堺にあり、盆と正月には家族で帰ります。最近になってうちの実家もよくよく見るとレトロなんやなあと気付き(?)、この夏に初めて意識して写真を撮ってみました。実家は築約50年の平屋で、レトロな味わいがあると感じるのは玄関とそれに続く廊下部分などです。

まずは玄関ドアです。木製で上部の明かりとりやドア本体の縦長窓が特徴です。縦長窓のちょっと高さをずらしたところや、磨りガラスも味わいありでしょうか。

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玄関に入ったところです。まあコンパクトです。

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そして見上げると、天井は網代になっています。但し、編んだものではなく、2種類の板を網代風に貼り合わせているようです。実は私がここの網代デザインに気付いたのはほんの2年前くらいでした(汗)。あれだけあちこちの建築物を見てきたのにね。灯台もと暗しです。

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作りつけの木製靴箱も、こうやって見ると色合いといいなかなか風情有り。

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玄関&廊下の照明です。これも昔のままです。傘の下部は竹細工のような模様になっており、アップで見ると結構細かくデザインされているようにも思います。取り付け金具のデザインは雲に三日月でしょうか?照明は以前からレトロとは思っていましたが、ここまでアップで見たのは初めてでした。実はトイレにも同様な照明がついていたのですが(デザインはよく覚えていません)、リフォームした際に取り替えてしまい、残念ながら残っていません。その当時、リフォーム会社の方がこれは良いから残されては?と語られたそうな。。。

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玄関脇の洋間(一応、応接間と呼んでいました)のドアも同じような雰囲気です。このような段?のついたガラスは何と呼ぶのでしょうね。

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玄関ドアや応接間のドアには真ちゅう(黄銅)製と思われる小さなノブがついています。かなりガタはきていますが、長年使ってきたので愛着が湧きます。

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夜、外から玄関部を撮ってみました。なかなかええ感じです。
自分では気付いていなかったのですが、私の建築好きはひょっとすると実家のレトロな雰囲気にもよるのかもしれませんね。

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ティー&グリル 「パイン」-2

2010-08-17 23:27:59 | まち歩き

ティー&グリル 「パイン」の続きです。以前は2階も店舗に使われていたのですが、そちらは今年3月に閉められたそうです。

色々とお話を伺っているうちに、今回、特別に2階も見せて頂けることになりました。果たしてどんな空間が広がっているのでしょう。

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階段の上り口足下にあった”TEA ROOM”の案内板も味わいがあります。以前は2階が喫茶専門だったのでしょうか。そしてドキドキしながら2階へ上がっていくと・・・ほぉーっ。。。こちらにも多数のステンドグラスがありました。現在はお店として使っておられないとはいえ、素晴らしい眺めです。1階は壁面に明るいタイルが用いられ、2階は落ち着いた雰囲気のようです。

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階段部の頭上にあるティファニー調の傘はトンボのデザインが見事です。手すりガラス部の花と鳥はデザイン・色合いともにシンプルで素朴な感じがします。独特の味わいですね。

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なにわ筋に面した窓際の席が素晴らしいですね。外のテント地の日よけもきちんとデザインされていますし、北面は1階のドア横に見られたものと同様で縁取り的なグリーンが色鮮やかです(縁取り部は色ガラスではなかったかも)。パーゴラ越しに見たブドウの木といった感じです。手前の傘の葡萄はグリーンがマスカットor白峰?赤紫は巨峰or甲州でしょうか?そんなことを考えるのも面白いです。

2階も営業中だった頃の写真がBMC喫茶室にアップされています。今回はお店のご厚意で見せて頂くことができましたが、やはり現役のときに来たかったなあ、この空間に身を置き、珈琲を飲みながら雰囲気を存分に味わいたかったなあというのが本音です。

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現在は居室として用いられているお部屋にもこのお店で最大級のステンドグラスがインテリアとして設置されていました。写真では大きさが分かりにくいかもしれませんが、かなりの大作です。鳥のデザインでも鶴(?)は珍しいのではないでしょうか。また、お父さんはとても器用な方のようで、現代風の天井照明(シャンデリア)も手作りと聞いて更にビックリです。

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2階には今は飾られていないものも含めて様々なステンドグラスがありました。初期の頃の作品はハンダ付けの線の太さも均一じゃないんですよと説明を聞き、その頃の作品も見せて頂いてなるほどなあと思いました。お父さんがステンドグラスを製作されているときは家中が材料だらけ、ガラス粉だらけ(?)になって大変だったそうです(^_^)。

かつては2階全体が店舗エリアだったそうで、ステンドグラス以外のインテリアも凝っています。壁面上部から天井につながる大きな曲面、天井部も段差をつけたり曲線を用いたりとレトロ&モダンな雰囲気が濃厚です。私の写真ではそのあたりが分からないので、ぜひBMC喫茶室さんの写真をご覧ください。

また、ステンドグラスではないのですが、壁の作り付けの照明も素晴らしいです。木部の柔らかな質感とカーブ、温かな色合いが抜群。

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結局、食事も含めて1時間半ほどお邪魔したでしょうか。
長時間、丁寧に案内して頂きまして本当にありがとうございました。私の拙い写真で素晴らしさが少しでも伝われば良いのですが。

パインは開業して約50年だそうです。ステンドグラスやインテリアの素晴らしさだけでなく、手間暇をかけるというか、手間を楽しみながらそのお店を作り上げていく楽しみなども感じました。パインはそこにかなり”手作り”があるのが尚、素晴らしいですね。最近のお店はプレハブ的というか、そのあたりの手順を省略したりして手早く小ぎれいな空間を作るものが多いような気がします。私が喫茶店を探すときに純喫茶やレトロな喫茶を好むのは、単に歴史を重ねたものが好きといった以外に、そういったことも関係しているのかもしれません。

パインのある一帯は都市開発/再開発が進んでおり、かつては阪大病院や大きな会社のオフィスが多数あったそうですが、これらが移転した後は空地や駐車場のままになっている所も多く、なかなか商売的には厳しいのかもしれません。

会社が京都にあるため土日が休みだとなかなか行けないのですが、皆さんもぜひパインへどうぞ!定食もオススメです。