ひろの東本西走!?

読書、音楽、映画、建築、まち歩き、ランニング、山歩き、サッカー、グルメ? など好きなことがいっぱい!

聖天坂~晴明通

2010-01-27 21:54:00 | まち歩き

今年の初歩きでは京都・五条~清水界隈に行きましたが、2回目は大阪市内の天下茶屋~聖天坂~晴明通~東天下茶屋~阿倍野元町方面です。いつも郊外住宅地探訪などで”びんみんさん”にはお世話になっており、今回もブログ”日常旅行日記”を参考にさせて頂きました。ありがとうございました。

なお、この日も曇り空だったため写真はモノトーンのものが多く、冴えがないのがちょっと残念です。きれいな写真は”びんみんさん”のブログをご覧ください。

南海・天下茶屋駅からまずは梅谷歯科医院とお隣の壁が銅板張りの住宅を眺め、続いて聖天坂へ。これまで聖天坂という地名はあまり意識したことがなく、どこなのかなあと思っていたら、阪堺線・聖天坂駅の向こうになるほどその名の通り坂が見えてきました。その基点近くにあるのが天下茶屋教会です。

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そして坂を上って朝陽幼稚園へ。ここには「朝陽館」という立派な建物があるのですが、非公開であり、門扉のすき間からちょこっと奥の写真を撮らせて頂きました。向こうに見えているのがおそらく朝陽館の建物だと思います。

~朝陽幼稚園のHPより~ 

  「朝陽館」は、かつて創始者小西久兵衛翁が皇族方のお宿として
  提供していたところで、通称「御殿」と呼ばれる和・洋式二つの建物と
  回遊式の庭園とを持つ大阪でも数少ない緑豊かなところです。

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ちょっと脇道にそれた所のお宅です。和風の家で蔵が貫入したような不思議な佇まいで、縁側の?大きなガラス戸(窓)も良い感じです。この写真では分からないのですが、高台にあって見晴らしが良いです。 

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その後、晴明丘小学校の東側へ。2階がハーフチンバー調のT邸は窓下の矢羽根型?タイル装飾も印象的です。

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近くにある急勾配屋根のこれもT邸は、びんみんさんも書かれていたように古いのか新しいのかちょっとよく分からない不思議な佇まいでした。2階の窓上の丸みを帯びた庇なども面白いです。

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晴明丘小学校からはメインの晴明通を通らず、横手の通りを進みました。橋本町や晴明通のあたりは生け垣や石垣、門扉が立派なお宅も多いですね。なかなか味わい深い門柱の片側だけが残されたお宅は、玄関上・2F出窓の小屋根がレトロな形です。

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晴明通13番地あたりはなかなか面白い眺めです。外壁がドイツ壁のような荒い仕上げのお宅、木製の上下窓が目をひく洋館部を持つお宅が並んでいます。 

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さらにその奥には、門の配置から元は四軒長屋だったとも思われる建物が続いています。昔からこの形だったのか、改築されたのかちょっとよく分かりませんが、かつて玄関があったと思われるところが壁になったりしているので、やはり当初からは変わっているでしょうね。

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ここから東天下茶屋駅を越えて阿倍野元町を少し探訪しました。詳細は続きで報告したいと思いますが、安部晴明神社や阿倍王子神社に風情のある洋館付き住宅があったり、レトロな喫茶店や町屋を改装した食材・お弁当屋さんがあったりで、なかなか味わい深く楽しかったです。


ロート製薬・本社工場(生野区)

2010-01-25 23:22:23 | まち歩き

日曜日は久々にスカッと晴れた気持ちの良い一日で、絶好の街あるき・建築探訪日和となりました。・・・ですが、前日も出かけたこと&この日は3/7に参加予定の篠山マラソン(フル)に向けての練習日と決めていたこともあって、探訪はちょこっとだけ近場に行くことにしました。

で、今回選んだのは、メーリングリスト仲間であるkikuchiさんのブログ”収蔵庫・壱號館”でつい最近知ったロート製薬・本社工場(大阪市生野区巽西)です。ロート製薬には♪ ロート、ロート、ロート  ロート、ロート、ロート~  ロート製薬~ ♪  という音楽が印象的なTVCMがあり、そのバックに使われていた/使われているのが、この本社工場の建物だということです。上記のブログにはTVCMの動画もありますし建築面の考察もありますので、詳しくはそちらをご覧ください。1959年の建築(日建設計)で、私とほぼ同世代ですね。

私はCMについてはよく覚えているものの、その印象は主に音楽によるものでした。従ってこれまでこの建物についてあまり意識したことがなく、建築面に関して見聞きしたことも初めてでした。もちろん今回が初探訪です。当然、kikuchiさんのブログで事前に写真を拝見していたのですが、実際に敷地外から遠くにシルエットが見えると、思わずほおーっ!と感じ入ってしまいました。

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かつてのCMに写っていた手前の池などはすっかりなくなってしまったようですが、木立の上にすっくと立つ白いシルエットはシンプルで美しく、今でも十分にモダンですね。

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ロート製薬の本社工場には他にも印象的な建物が色々ありました。
やや扁平なアーチ型がとてもインパクトのある建物は、かつての「山田スイミングクラブ」の建物だそうです。この下にプールがあったのでしょうか?ちょっと狭いかな?この背後にプール棟があった可能性も。ただ、南面した大きな窓から陽光が差し込むと温室的な感じにもなったのかもしれませんね。

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上の2枚の写真の建物はネットの地図上では「清和館」となっていました。kikuchiさんはこの建物にドミノ・システムを重ねておられます。なるほど。

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その他にも印象的な建物があり、いずれもが構造美・機能美を表現しているとも言えます。まさに白亜のモダニズム建築の宝庫ですね。年代的にも近代建築の範疇からはちょっと外れるかもしれませんが、私は結構これらの建物も好きです。この日は良い天気だったので、青空に白い建物が映えてとても美しかったです。

まさか大阪市内にこのようなモダニズム建築があったとは!
kikuchiさん、素晴らしい情報をありがとうございました。


ブラバン(津原泰水)

2010-01-19 23:57:16 | 13:た行の作家

Buraban1_2ブラバン(新潮文庫)
★★★☆:70点

書名から吹奏楽部を舞台にした青春時代まっただ中を描いた作品と予想していたら、違いました。参考にさせて頂いたエビノートさんも同様なことを書いておられましたね。

楽しさや懐かしさと共に切なさとほろ苦さのある青春小説と言えるでしょうか。

******* 内容(「BOOK」データベースより) *******

<単行本>
大麻を隠し持って来日したポール・マッカートニーが一曲も演奏することなく母国に送還され、ビル・エヴァンスがジョン・ボーナムがジョン・レノンまでも死んでしまった、1980年(昭和55年)。醒めた熱狂の季節に、音楽にイカれバンドに入れあげるボーイズ&ガールズが織り成す、青春グラフィティ。クラシックの、ジャズの、ロックの名曲にのせ、総勢三十四名のメンバーたちが繰り広げる、大群像劇。四半世紀の時を経て僕らは再結成に向かう。吹奏楽部を舞台にしたほろ苦い「青春」小説。

<文庫本>
一九八〇年、吹奏楽部に入った僕は、管楽器の群れの中でコントラバスを弾きはじめた。ともに曲をつくり上げる喜びを味わった。忘れられない男女がそこにいた。高校を卒業し、それぞれの道を歩んでゆくうち、いつしか四半世紀が経過していた―。ある日、再結成の話が持ち上がる。かつての仲間たちから、何人が集まってくれるのだろうか。ほろ苦く温かく奏でられる、永遠の青春組曲。

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約30名の登場人物には高校時代に様々な出来事や思い出があり、その後の人生でも各人それぞれに浮き沈みのある波乱に満ちた物語がある。まさに人生いろいろ~♪ 男もいろいろ~♪ 女だっていろいろ~♪です。高校時代から25年経ったアラフォー世代の回想といったスタイルがなかなか効果的でした。

のだめの映画版をクラシック音楽ファンがより楽しめるように、吹奏楽をやっていた人や洋楽(クラシック、ポップス、ロック、ジャズなど)に興味のある人/あった人は蘊蓄なども含めて細部まで楽しめたのでしょうね。私はクラシック音楽については多少分かりましたが、それ以外の当時のポップス、ロック、ジャズなどについては曲名や人名を殆ど知らず、楽器も全く弾けないので、それがちょっと残念でした。また、高校時代にクラブ活動をしたかどうかで思い出の数やエピソードの多さは全然違うのでしょうね。私自身は高校生活は楽しかったものの、クラブ活動をしなかったので、この小説のような思い出はあまりないなあなどとも感じました。体育大会や文化祭は学校中でかなり盛り上がりましたけどね。ただ、大学時代は山歩きのサークルで合宿やキャンプに何度も参加しましたし、みんなで何かをやろうとする吹奏楽部の雰囲気なども理解できたと思います。それにしても音楽っていいなあ。

主たる登場人物は語り手である他片等(弦バス担当)を中心として10名くらいかと思いますが、約30名を描き分けるのさすがに難しく、登場人物一覧があったものの、読み手にとっては誰が誰やら分からなくなるのがちょっと惜しかったと思います。青春群像ではあっても、もう少し整理してというか、人物を絞り込んで描いて欲しかったという気もします。広島弁は印象的でした。ただ、上級生の男子がしゃべると、往年の東映任侠映画を思わせる雰囲気があって笑えました。

トラック運転手をしていて右腕を失った辻(テナーサックス)。金銭トラブル続きだった元・彼女の三浦加奈子(バリトンサックス)。25年後に互いに相手のことを気にかけながらも、現在の自分の状況と考え合わせて、間を取り持つような形になった他片も含めて言いたいことを言えない、聞きたいことを聞けないもどかしさが最も印象的。

飲んだくれになった元顧問の安野先生、老年の現顧問・岸岡先生も味わい深く、ギター購入のために借金を申し込んだ他片に両親が高価なギターを買ってくれる(もちろん買い与えるのではないが)シーンも良かったです。

◎参考ブログ

   エビノートさんの”まったり読書日記”


映画「のだめカンタービレ 最終楽章 前編」

2010-01-16 23:55:00 | 映画

映画「のだめカンタービレ 最終楽章 前編」
★★★★☆’:85点

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正月休みの最終日に映画「のだめ・・・」を観ました!

原作のコミックスは読んでいませんし、テレビドラマのときも物語の途中くらいから見ただけです。ですが、ドラマでも「上野樹里=まさに”のだめ”ちゃん!」の不思議な魅力にはまり、音楽シーンの多さを楽しんでいました。映画では大好きなヨーロッパの美しい街が多数出てくるとのことから、洋風建築ファン&クラシック音楽(プチ)ファンとして大いなる期待を抱いて出かけました。

そして・・・映画では、次から次へと現れるウィーンやパリの美しい街並みと建物の数々にうっとりし(いきなりウィーンのベルヴェデーレ宮殿が出てきてビックリ!ここは大のお気に入りなのです)、楽友協会・黄金のホールは2年前に現地を訪れてはいますが、あらためてその華やかさと美しさにため息をつきました。そこでベートーヴェン:交響曲第7番を指揮する千秋先輩も格好良かったですね。 千秋先輩の指揮ぶりも進歩したような?

音楽のシーンも中にはメロディを聞いても曲名が分からないものが幾つかありましたが、予想以上にクラシックの名曲の数々が出てきて&その扱いも本格的で、これにもビックリ。後から分かったのですが、演奏シーンでは秋にザ・シンフォニーホールでコンサートを聴いたチェコのブルノ・フィルが協力したそうで、これも嬉しかったですね。終盤の序曲「1812年」では映画館が破裂しそうなど迫力のサウンドで、素晴らしかったです。もちろん、静かに奏でるシーンも申し分なく、邦画では最高の音楽映画になっていたのではないでしょうか。これだけの音楽映画は、やはり映画館の大空間と最高の音響システムでないと魅力は1/5くらいになってしまいますね。音楽が好きな人やクラシック音楽ファンにとっては特にご機嫌になる映画だといえるでしょう。ましてやヨーロッパの街や建物が好きな人にとっては感涙ものなのです。

さて、建築や音楽のことばかり書いてきましたが、のだめちゃんの不思議な魅力も満開ですし、アニメチックな笑いのシーンもてんこ盛りで文句無しの面白さでした。千秋と「ボレロ」での共演が決まったのだめがパリの街を花吹雪をまき散らしながら歓喜のパレードをするシーンは、ベートーヴェンの「歓喜の歌」も効果的ですし、そのパリという舞台や極彩色の色合いなどからヒロ・ヤマガタの版画を思い出しました。カラフル&ビューティフルで楽しさもいっぱい!

上野樹里=のだめちゃんは、全身これ音楽&音楽の申し子で(女神か?)、可愛らしくてコケティッシュで、天真爛漫。しかし、繊細でもあり、超明るいかと思えばどよーんと落ち込んだりと、千秋以外には(?)理解不能な不思議な不思議な魅力が満ちあふれていました。

そして終盤、バッハのPf協1番を弾き振りし、ピアノについても卓越した腕前を披露した千秋。その華やかな成功とピアノの面でも自分よりずっと先に行ってしまった千秋を見て、感動しながらも「先輩ずるいです・・・」と涙にくれるのだめ。これは切なかったですね。。。 でも、後編では再び輝いてくれるはずです。また、 年末のスペシャル・ドラマでは、これも2年前に旅行したプラハの美しい街が現れましたし、後編でもプラハなどのシーンがいっぱい出てくるのかな?早くも後編への期待絶大!です。

マルレ・オーケストラのメンバーは、千秋のハードな練習にブツブツ言いながら&フラフラになりながらもプロとしての自覚と意地を少しずつ取り戻す。夜、タクシーの運転手をしながら、多くの子供達がギャーギャーと家の中を走り回る中、妻に早くやめろとののしられながら、あるいは橋の下でブラスセクションメンバーが集まって、彼らなりに必死に練習するシーンは良かったです。ただ、このシーンはもう少し長く、深く描いても良かったかなとも思いました。

と微少な注文はつけましたが、のだめ映画版は景色などの映像面&音楽シーンの迫力と美しさの面で映画の持つパワーを見事に生かし、原作の持つ魅力を存分に引き出していたのではないでしょうか。

◎参考ブログ
   そらさんの”日だまりで読書”

また、映画に登場する名曲の数々はナクソス公式ブログ第3番「調子の悪い鍛冶屋」の”映画「のだめカンタービレ 最終楽章前編」登場曲リスト♪”から曲名をコピーさせて頂きました。ありがとうございました。☆:私が良いと思った曲、★:特に良いと思った曲

  ☆ベートーヴェン: 交響曲第7番 - 第1楽章
  ★チャイコフスキー: バレエ音楽「くるみ割り人形」 - 小序曲
    チャイコフスキー: バレエ音楽「白鳥の湖」 - 情景(第2幕)
  ☆ベートーヴェン: 交響曲第9番「合唱」 - 第4楽章
  ☆ラヴェル: ボレロ
    デュカス: 交響詩「魔法使いの弟子」
    シューマン: 交響曲第1番「春」
  ★グリーグ: 「ペールギュント」組曲 - ソルヴェイグの歌
  ★モーツァルト: ピアノ・ソナタ第11番 - 第3楽章「トルコ行進曲」
 
     弾き終わったときに思わずのだめが発した「はあ~っ!」といった
     喜びの声(? ため息?)と表情が最高!
 
    ショパン: ワルツ第6番「小犬のワルツ」 変ニ長調 Op.64-1
    ショパン: 革命のエチュード ハ短調 Op.10-12
  ★ドヴォルザーク: チェロ協奏曲ロ短調 Op.104 - 第1楽章
  ★モーツァルト: オーボエ協奏曲 ハ長調 K314 - 第1楽章
  
     美しいメロディに美しいオーボエの音色。

    サラサーテ: ツィゴイネルワイゼン
    グリーグ: ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調 Op.45 - 第2楽章
  ★ベートーヴェン: 交響曲第9番「合唱」 - 第2楽章
  ★チャイコフスキー: 祝典序曲「1812年」

     ど迫力で、かつて聴いたフェドセーエフ/モスクワ放送響の
     コンサートでの感動が甦りました。
     マルレ・オケ再生のシーンとしても感動的でした。
 
  ★J.S.バッハ: ピアノ協奏曲第1番 - 第1楽章

     この曲がこんなに魅力的なことを初めて知りました(汗)。

  ☆チャイコフスキー: 交響曲第6番「悲愴」
    ベートーヴェン: 交響曲第5番「運命」 - 第4楽章
    ハイドン: 弦楽四重奏曲第77番「皇帝」 -
           第2楽章「神よ、皇帝フランツを守りたまえ」
  ★マーラー: 交響曲第5番 - 第4楽章

     終盤にこの曲を持ってきましたか!
     「ベニスに死す」でも素晴らしい使われ方でしたね。

    ガーシュウィン: ラプソディー・イン・ブルー
    ショパン: ピアノ協奏曲第1番 - 第1楽章

順正・五龍閣カフェ内部

2010-01-13 23:55:00 | 近代建築

順正・五龍閣カフェの内部です。

実は現地に来るまで、ここがカフェになっているとは露知らず。昼食がまだだったため、ここで喫茶・軽食がとれると知ってこれ幸いと休憩&昼食タイムとすることにしました。

注)以下の写真は色んなモードで撮ったものを色補正しているうちに、
  どれが本来の色か分からなくなってしまいました(汗)。やや赤み
  がかった色が好みなので、それらは強調しています。

まずは、店内に入ってすぐにある階段の吹き抜け部が素晴らしいですね。下から見上げた佇まいに”おおーっ!”と感激しました。

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昼食(京野菜カレー+コーヒー ¥1,400)を頂いた1階の部屋の眺めです。洋館1Fは五龍閣カフェとして再出発するにあたり、かなり手が入れられたのでしょうか?元の状態を知らないのですが、綺麗です。

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3連アーチの欄間を挟んで南面したガラス張りの部屋は喫煙席となっていました。元々の用途はサンルームかと思いますが、案外、オリジナルでも喫煙室だったのかもしれませんね。長楽館とも似通っているような気もしました。

鳥をデザインしたステンドグラスは周囲のオレンジを交えた彩りと合わせて美しいです。この日は曇りだったので、もうちょっと光が欲しかったところですね。

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大理石の暖炉もゴージャスです。店内に複数ある暖炉はそれぞれデザインや色合いが異なっており見事です。

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デジカメでの撮影はどうぞどうぞと言われました。ただ、最初少な目だったお客さんも次第に増えてきて、建築や内装が目的とはいえ、あまり露骨にお客さんが入る方向にレンズを向けるのがはばかられ、途中からはどちらかと言えば上の方ばかり撮っておりました。

食事の後は2階も見せて頂きました。階段も含んで2階部分は原則立入禁止ですが、スタッフの方に見学したい旨声をかけると快諾して下さいました。これはありがたいですね。洋館では階段部分がハイライトとなることが多く、ここでもそれが当てはまります。すきっとした直線と優美な曲線の組み合わせが絶妙です。2階から3階へ上がる階段の途中にある小さな踊り場の設定とその回りのデザインが秀逸。照明のデザインも素晴らしいですね。

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2階は畳敷きの広間になっており、団体客専用のようです。ここも和洋折衷の不思議な空間ですね。北面と南面にある各3つの窓と扉(桟?格子?のデザインがgood)、折り上げ格天井と2つある暖炉も良いです。

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それにしても、武田五一先生は不思議な建物を設計されたものです。これは特に外観(中でも屋根)から受ける印象によるものでしょうか。家具や照明などのデザイナーとしても優れていた武田五一は、多才故か私にはどうもつかみ所がないようにも思えるのですが、特に京都の町にとっては欠かすことができない人ですね。ただ、ここでは多数のお客さんがおられた割に建物に興味を持っておられる方は少な目だったようなのがちょっと寂しかったです。まあ、私のように何枚も写真をとる人が少なかっただけかもしれませんが(汗)。

この日は曇りで太陽の光に恵まれなかったため、後日再訪したいと考えています。湯豆腐ならぬカフェであれば、いつでも気軽に入れますしね。