ひろの東本西走!?

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日本、男子4×100mリレーで決勝へ!

2007-08-31 23:17:19 | スポーツ

4100japan1 今日は帰宅が遅く男子4×100mリレーをリアルタイムで見ることができませんでしたが・・・日本、やりました!やってくれました!

結果速報は次男が教えてくれたのですが、決勝進出を知っていてもやっぱり4×100mリレーは見ていて緊張しますね。バトンを落とさないか、リレーゾーンをオーバーしないかドキドキものです。アンカーの朝原、最後にガーッと前をいくランナーを抜き去って頼もしくてカッコ良かったです。

これで明日の夜が楽しみになりました。アメリカは決勝では100m&200mの2冠王者タイソン・ゲイが走ると思いますが、バトン・パスでは日本の方が上回っていると思うので、まかり間違えば・・・いやー、楽しみです。結果がどうであれ、意気消沈気味だった観客をわかせるハラハラ・ドキドキのレースを期待したいと思います。

女子5000mの福士もエチオピア勢にケンカをふっかけるくらい積極的で元気なレースを見せてほしいなあ。


四角な船(井上靖)

2007-08-31 00:05:00 | 10:あ行の作家

四角な船(新潮文庫)
★★★☆:70点

新聞記者の丸子が同窓会でふと耳にした面白い話とは、人類絶滅の大洪水を信じ、それを救済すべくハコ船を造っている人物が琵琶湖畔にいるという奇想天外なものだった。

井上靖の小説を読んだのは何十年ぶりでしょうか。私にとって井上靖は新田次郎、北杜夫と共に(旧)御三家の一人でしたが、好んで読んだのは中国を題材にした歴史小説(「敦煌」「天平の甍」)や「しろばんば」などの少年を主人公とした作品で、現代小説は殆ど読んだ記憶がありません。

この作品はラストがちょっとピンとこなかったものの、不思議な味わいがありました。人類を救う船。それを考えるのが多少風変わりな人(精神に変調をきたしているかもしれない人)といった点で森絵都の「つきのふね」とちょっと似ているかとも思ったのですが、全編を通じての味わいは全く異なっていました。

メソポタミア、ティグリス、ユーフラテス・・・洪水伝説と関係のある地域をさまよい歩いたという謎の人物・甍(いらか)。牛、鶏、鳥も集めていた彼は最後はアフガニスタンの山中で吹雪にまかれて・・・。

実は船を造ろうとしている甍が出てくるのは僅か2シーン、10数ページだけというのもユニーク。甍を追って琵琶湖、佐渡、東京と飛び歩く丸子によって、甍がなそうとしていることがおぼろげに分かってくるが、遂に甍の本当の心のうちは分からずじまいだった。

甍に出会った人間の多くはその不思議な魅力に引き込まれ、あんないい人はいないと口をそろえる。甍が変なのか、彼を理解できない人が変なのか、次第にそれが分からなくなってくる面白さ。甍からカメオを渡された人々。佐渡の海辺で1日中ひなたぼっこをしながら網をつくろっている盲目のお婆ちゃん。動物園で長年虎の飼育係をしている寺さん。捨て子を拾って(貰って)育てている若い母・七条みやこ。既にカメオは7人に渡されたらしいが、甍の人を見る目はしっかりとしている。そのことに確信を深める丸子。残りの4人がどんな人物か興味深かったのですが・・・。

カメオに入っていた紙に書かれていた謎の文字。それは古代アッカド文字で書かれた「汝、船に乗れ」という言葉だった!彼は本気だ。これが分かった瞬間のゾクゾク感は最高でした。

「夏の庭」でも素敵なお婆ちゃんが登場したのですが、佐渡のお婆ちゃんが実に素晴らしい。何が素晴らしいのかうまく表現できないのですが、丸子の言葉を借りると、

   生まれつきの盲目であるにも拘わらず、何と美しく生きてきたことか。
   誰を恨むでもなく、誰を羨むでもなく、己が運命を素直に受け取って、
   長い人生を生きてきたのである。もしそうでなかったら、こんな美しい
   笑顔はできあがらなかったに違いない。こんな美しい笑いを笑うことは
   できなかったはずだ。えらいものである。甍でなくても、えらいと言う以外
   仕方ないだろう。

そして、甍家と古い頃からつき合いのある船大工の堪左。甍からハコ船の建造を依頼さ
れ、最初は半信半疑だったが、次第にハコ船造りにのめり込んでいく。

   わしはな、丸子さん、いいものは、みんないい形しとると思っとる。
   鉋(かんな)でも、よくきれる使いいいものは、どれもいい形しとる。
   家でも同じや。船でもそや。沈まん頑丈堅固な船は、みんないい姿
   しとる。わしの造る船もいい姿しとるぞ。

ものづくりをする人間、職人・技術者としての言葉が良い。

*********************** 文庫本裏カバーより ***********************

人類絶滅の大洪水が襲来する日、ハコ船によって、救い出されるのは誰か?大洪水を信じ、琵琶湖の畔で、密かにハコ船の建造を開始したひとりの男がいる。深い学識の持ち主で、山中の旧い館に住む彼は、心を許す船大工に設計建造をまかせ、自分はその船に乗るべき人を捜す旅に出る・・・。
奇妙な人物をめぐるユーモラスな物語のなかに、現代社会への鋭い諷刺をこめた長
編。


沢野も惨敗・・・

2007-08-30 22:03:22 | スポーツ

帰宅して世界陸上のTVをつけたら、何と男子棒高跳び予選で沢野が2回連続で失敗して(? まともに跳べず?)あえて高さを上げて最後の試技に挑むシーンでした。しかし、脚が痛いのか全身が痙攣しているのか、全く跳躍にならず、記録ゼロで(?)惨敗となったようです。

9/1(土)の第二部のチケットを急きょ購入し(それも大枚はたいてS席)、”決勝に進出してくれよー”と願っていたのですが、それどころではなくなっちゃいました。為末、池田、醍醐、金丸、末続、沢野・・・。これは一体全体、日本選手に何が起こっているのか?記録的猛暑となった大阪の暑さに対する日本選手団全体としての調整方法、体調管理の考え方が裏目に出たのは間違いないでしょうが、いいところなく散っていくのはあまりにも寂しいですね。

オリンピック、世界選手権、ワールドカップと色んな世界大会がありますが、これほど地の利を生かせていない世界大会は珍しいですね。それにしても日本選手が決勝に残ってくれないと盛り上がりに欠けるなあ。女子マラソンは5人とも失敗てなことはないと思いますけれど。

こうなったら、トリノオリンピックの荒川静香のように、唯一のメダルが”金”とかを期待するか!


男子ハンマー投げ、室伏6位も潔し

2007-08-27 22:43:00 | スポーツ

Murofushi1 熱戦が続く世界陸上ですが、日本勢はなかなか厳しいですね。

男子ハンマー投げの室伏選手は第6位に終わりましたが、80m46はシーズンベスト記録であり、他の選手がそれを上回る出来だったということですね。試合後、優勝した長年のライバル・チホンたちの勝利を讃え、一緒にスタジアムを回って、大声援をおくってくれた観客に応える姿は、さすが五輪チャンピオン。ホスト国のエースとして自然で見事な態度でした。しかし、悔しさがあるのは間違いないでしょうし、北京五輪では2連覇を狙ってもらいましょう。

※写真はasahi.comスポーツより

かなり期待も込めた私のエイヤー予想

   金:1(室伏)、銀:1(女子マラソンで土佐or原)、
   銅:3(為末、池田、男子4×100mリレー:波乱が起こって、
             一発決まればね) 。

うーん、期待し過ぎたかな?

その期待の男子400mハードルでは、為末が何と1次予選で、成迫も2次予選で共に0.01秒差で次ステージの進出を逃しましたが、これは悔しいでしょうね。陸上界を盛り上げるのに凄い貢献をしている為末選手ですが、もともと調子が良くなかったみたいで残念でした。男子100mの朝原。レース後のインタビューで感極まっての絶句には、長年ご苦労様と声をかけてあげたいです。でも、朝原自身も語ったようにまだ4×100mリレーがあります。最後の激走に期待しましょう。リレーは何があるかわからない競技ですから。

昨日の女子砲丸投げ&今日の男子ハンマー投げでの大逆転金メダルは素晴らしく、感動的でした。一発大逆転もあり得るとは思っていましたが、最後の6投目でそれが起こるとは!また、凄いと感じたのは、優勝目前で逆転された選手(結果は銀メダル)が自身の最終6投目で更に記録を伸ばしたことです。惜しくも再逆転はなりませんでしたが、多少気落ちしかねない&追い込まれて苦しいところを、再逆転を狙っての闘志が見事でした。

先ほど終わった男子10000m。ラストスパートのスピードは驚異的でした。
トップ・アスリートの世界はやはり凄いですね。

※9/1(土)の第二部のチケットを急きょ購入してしまった・・・。


尾方、健闘するも惜しい5位入賞

2007-08-25 21:45:00 | スポーツ

Ogata1 Ogata2

※写真はasahi.comスポーツより

世界陸上の男子マラソンで尾方選手が健闘するも惜しい5位入賞でした。
応援していた大崎選手が6位、諏訪選手も7位に入って団体戦では日本が見事優勝ですが、これは世界選手権の正式種目じゃないんですよね。マラソンの団体種目って、ノルディックスキーのジャンプ以上にピンとこないのですけれど。

レース後のインタビューで尾方選手は、”3位が取れるのではと思ってしまったのが失敗。1位をとらえるつもりじゃないとダメですね”と冷静に分析していました。終盤、結局3、4位に入った選手にいったんは追いついたものの、再度かわされてしまったのですが、この2人の選手は世界的には無名に近いようで、それだけに抜き返されたのは悔しいでしょうね。ただ、後ろから追い上げたため抜いた時点ではいっぱいいっぱいになっていたのでしょう。解説者も尾方選手が抜いたときに、この2人が元気そうなのが気になると言ってました。レースで勝つためには、途中もうちょっと無理というか冒険をしないといけなかったということでしょうか。

でも、この蒸し暑い大阪を最後まであきらめることなく激走してくれた選手たちには大きな拍手をおくりたいと思います。地元・大崎選手にはもの凄い声援が後押しになったようで、すがすがしい笑顔が良かった!

男子400mハードルで為末選手、無念の1次予選敗退!あちゃーっ!
しゃーない、見事準決勝に進んだ成迫選手に期待しましょう。若いんだから思い切って行けー!