温かく穏やかな晴天となった29日、今年最後の探訪にどこへ出かけようかなと思案し、最初は近江八幡を考えたのですが、夕方には走り納めをしたかったこともあってもうちょっと近い三田の街を歩くことにしました。三田市は昨年の12月に洋風建築めぐり講座で「九鬼邸」ほかを探訪しています。ただ、このときは曇りがちであったこと、三田はもうちょっと巡ってみると新たな発見がありそうな感じがしたこと、ぷにょさんから近くに素晴らしい医院建築があるとお聞きし、その後にブログ”まちかど逍遙”で写真を拝見したことなどから、いずれ再訪しようと考えていたものです。
JR三田駅から南下して駅前通りの商店街を抜けると、小島医院(閉院との張り紙が・・・)と辻井医院が並んでいます。下の写真では、右が小島医院で左が辻井医院です。
辻井医院は樹木に遮られて外からでは細部がちょっと分かりにくいのですが、最も特徴的な玄関回り(木桟のデザインやタイルなどが見事)に加えて2階にはコーナー部に大開口があったり、三角形の出窓があったりとなかなか凝った造りです。また、横の和風の門扉も味わい深く、門にかけられた屋根の本瓦葺き(? スパニッシュ?)瓦は青緑色が美しいです。
そして、ぷにょさんが”泰山タイルに違いない”と書かれていたタイルです。確かにとても美しく、自然にできた(?)紋様やぽってりとした質感が見事ですね。
お隣の小島医院の玄関も似たようなデザインです。辻井医院よりややシンプルで、建物全体としてもおとなし目でした。
神戸電鉄・三田本町駅の方に向かうと、旧I医院があります。ここも素晴らしいですね。建物に対して斜めに設けられた玄関部がやはり最大の見せ場で、樹木と合わせた佇まいが絶妙。よく見ると2階の窓枠の上部もアールがついていたりとデザインされています。3つの医院建築で玄関回りのデザインに共通性はありますが、細部は異なっているのがとても興味深いです。良い意味での調和と競争?があったのでしょうか。
その他、三田駅前通りにはレトロな建物が多数あり、とても面白かったです。
また、横手に入っても良さ気な建物が色々ありました。
本当は-2もアップするつもりだったのですが、年内はちょっと時間切れとなりそうです。
今年一年、当ブログに遊びにきて頂いた方々、コメントやトラックバックを下さった方々、本当にありがとうございました。なんでもありのごった煮ブログですが、来年も書き続けていきたいと思いますので、よろしくお願い致します。
では、皆さま良い新年をお迎えください。