ひろの東本西走!?

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大フィル・星空コンサート(その2)白熱の本番!

2006-04-30 10:50:00 | アート・文化

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その1の続きです。

時刻は6時過ぎ。大阪城の天守閣にも西日が当たり、金箔がそれこそ金色に輝いて黄昏どきのええ感じです。メンバーも次第にステージ上に現れ、練習・音合わせに余念がありません。もうすぐコンサートが始まるというこの雰囲気がいいですね。若きコンマス・長原幸太さん、チェロトップの近藤浩志さんの顔がよく分かります。

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プログラムは以下のようなものでした。「スター・ウォーズ」も含まれていますが、クラシック音楽のオーソドックスな有名曲をずらりと並べ、ラストの2曲には壮大&絢爛豪華な作品を配してクラシックの素晴らしさ・凄さを体感してもらいたいとの大植さんの意気込みを感じます。

■バーンスタイン/ミュージカル「キャンディード」序曲
■ドヴォルザーク/交響曲第9番「新世界」~第2楽章より
■モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク~第1楽章
■チャイコフスキー/組曲「くるみ割り人形」~花のワルツ
■ホルスト/組曲「惑星」~木星
■J.ウィリアムズ/映画「スター・ウォーズ」~メインテーマ
■サラサーテ/ツィゴイネルワイゼン
■チャイコフスキー/序曲「1812年」
■レスピーギ/交響詩「ローマの松」~アッピア街道の松

そして正装の大植さん登場。1曲ごとに大植さんによる作品の解説トークも入って非常にわかりやすく親しみやすいのがgood!それにしても大植さんはエネルギッシュでサービス精神も凄いです。散ってしまった桜の花びらを模した紙吹雪をポケットから振りまくわ、「スター・ウォーズ」ではライトセーバーまで繰り出すわの聴衆サービスてんこ盛り。これには会場大ウケでした。

ツィゴイネルワイゼンでは地元(本町)・相愛高等学校音楽科2年の神崎悠実さんがソリストとして登場しました。17才と若いのですがコンクールでの受賞歴も豊富な実力者です。緊張はあったと思いますが、堂々とオケと渡り合い美しい音を聴かせてくれました。将来が楽しみですね。

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「1812年」で、途中PA(まあ音響システムと思ってください)のアクシデントがあったのが非常に残念でしたが、トータルでは大満足。「1812年」の終盤、大砲の音(大太鼓の音に特殊な効果をかぶせた?)の「ドカーン!」という大音響の連発には子供達もビックリ。鐘の乱打も見事でした。あと、子供達が喜んだのは、よく知っている「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」でした。私は”ど迫力”の曲も良かったのですが、「木星」でのチェロ、「1812年」冒頭のチェロとヴィオラの静かな低音弦の響きにも惹かれました。

アンコールは2曲。

■オッフェンバック/喜歌劇「天国と地獄」序曲~カンカン

私は「ラデツキー行進曲」を予想していたのですが、見事に裏切られました。でもこれは嬉しい誤算。大植さんのリードで全員が楽しく賑やかに手拍子。ときには密やかに、そして大きくと変幻自在。会場、超盛り上がりでした。

オーラスは、■日本民謡/八木節

すかさずコンマスの長原さんが背中に「祭」と染め抜かれたハッピを取り出して大植さんへ。ヴァイオリンやヴィオラセクションもノリノリで激しく身体を動かし迫力も十分。特に第一プルトの熱演ぶりは見せて&魅せてくれました。そして指揮者は踊る、踊る?私は実物を見たことがないのですが、岸和田の「だんじり」のノリを感じました。身振りで・身体全体で音を要求して大植さんも気持ち良かったやろなあ。場内は割れんばかりの拍手喝采に包まれました。もちろん、ブラボー!の掛け声も。

当初3000人規模を予定していたというこのコンサート。何と主催者側発表の人数は9300人でした!これは凄い!通常のコンサートの3~6倍の人数ですから。

今回のコンサート、指揮者もオケも手抜き一切無し。楽しく、しかし真剣に音楽を聴かせて&魅せてくれました。規模・内容といい、お客さんの反応といい、実に画期的なイベントでした。ぜひサマーコンサートもやってほしいです。必ず行くでえー。

※一部の写真は、大フィルのファン交流サイトに掲載されていたものを使わせて頂きました。

◎参考ブログ:

にゃお10さんのエヴリィデイ クラシック 5/1追加
koukiayuさん(FLOPSYさん?)のRUNCHERRYLANDの仲間たち 5/2追加

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大フィル・星空コンサート(その1)

2006-04-30 00:10:00 | アート・文化

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GW初日の今日、大阪城西の丸庭園で催された大植英次氏指揮・大阪フィルハーモニー交響楽団の野外コンサート~大阪芸術フェスティバル2006 星空コンサート~に家族4人で行きました。料金は大人の庭園への入園料500円/人のみ。これで一流オケのコンサートを楽しめるんですから、めっちゃリーズナブル。

コンサートの開演はPM6時30分だったのですが、どの位の混み具合になるかが予想できず(3000人規模と聞いていましたが)、外出先から私が3時20頃に先行して到着。現在「花彩祭」中の大阪城公園は全体が花で飾られているのですが、西の丸庭園もすっかり様変わりしていました。これにはビックリ!よく覚えている景色と全然違う・・・。以前は桜の木々に囲まれた広~い広~い芝生広場があったのですが、入り口の位置や大きさも変わり、その辺りには多数の花壇が作られたりしてすっかり美しくなっていました。ぱっと見の印象は「おー、キレイやん」とは思いましたが、以前のシンプルでのーんびりとした雰囲気の方が良かったかなあ。何となく子供連れで来て走り回ったりするのが憚られるような気も。

特設ステージ前には既にビニールシートを広げたお客さんが座っておられましたが、さすがに開演3時間前ではまだ100人くらいで、中央の前から6列目という絶好のポジションにシートを広げる。あたりをブラブラしていると、かつて大フィルのコンサートでよく拝見した奏者の方がすぐそばを歩いておられたりで面白い!

今日はちょっと雨がパラついたりして気をもんだのですが、次第に晴れ間が広がってきて良かった良かった。4時からは大植さんが登場していよいよリハーサルが始まりました。てるてる坊主を指揮台の手すりにくくりつけたりと茶目っ気タップリ。ええで、ええで。まだこの時でも聴衆は300人くらいかな?4時15分頃に妻と共に合流した子供達はリハーサルには目もくれず((^_^;)、まずは会場の後方にある芝生でキャッチボール。私も時々音楽を聴きながらボール遊びに興じていました。約1時間でリハーサルが終了。5時20分頃になるとお客さんが続々とつめかけてきて遊んでいたエリアにもシートを広げて座る人が増えてきたので、キャッチボールを終了して席へ(シートね)。おにぎりなどを食べて腹ごしらえをしているうちに凄い数の人になってきました。早く来て場所取りをして大正解!でした。以下、(その2:白熱のコンサート本番)に続きます。

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リヴィエラを撃て(高村薫)

2006-04-25 22:50:00 | 13:た行の作家

Riviera2リヴィエラを撃て(新潮文庫)★★★★☆:90点

途中、旅行に行ったりして読み方が分断され、かなり日数もかかりましたが、無事に読了しました。読み終えて、「はぁ~~・・・」とため息です。ばかげた”国益”のために何と多くの命が失われたことか・・・。壮大なスケールの小説ですが、その分、虚しさ・絶望感が大きかったです。

【以下、ネタバレ多数。要注意】

ジャック、リーアン、サラ、ケリー、キム・・・。彼ら&彼女らはみんな若かっただけに余計にその死を無念に思ってしまった。そして運命の天才ピアニスト:ノーマン・シンクレア。彼が最後のコンサートで弾いた渾身のブラームス・ピアノ協奏曲第2番。シンクレアは交響曲としての雄大さ重厚さも合わせ持つこの協奏曲を亡きジャックの代わりにリヴィエラにぶつけて相対したのだが・・・。

それにしても、生き残った人も切ない。手島、モナガン、M・G。手島を除く2人は既に老いているし、若い手島も取り返しがつかないほどの心の傷を負ってしまった。明るくふるまう妻・時子が彼を支えてくれるとは思うが。

唯一の救いは手島の足下で恥ずかしげに戯れているくリトル・ジャックの存在だろうか。そいういえばキムの奥さんも無事に子供を出産したのだろうか・・・。この子供たちが大きくなったときに世界は果たして変わっているのか。いや、それを彼らに託すしかないのだが。手島「・・・もしそうなら、リトル・ジャックはまず恋をしなきゃ・・・」 良いセリフです。

この物語では人を想う気持ちや愛についても丁寧に描かれ、それが作品に深みと奥行きを与えていたように思う。私は特にジャック、”伝書鳩”ケリー、キム・バーキンの3人の奇妙な友情というか、敵のような味方のような微妙な立場にありながら相手を無駄には死なせないという感情と行動にしびれた。いやいや、それを言い出すと、M・Gやモナガンについても語らないといけないのだが。ジャックとシンクレアのボクシングシーンなども良かった。リーアンとサラの死はただただ切ない。しかし、彼女らにも不十分ではあれ、愛する人と時間を共有できた密やかな喜びはあったのだろう。そう思いたい。

結局、皆が恐れ、逆にその姿を追い続けたリヴィエラは追いかけるに足る人物だったのか。ジャックやケリー、キムの死は無駄ではなかったのか。リヴィエラが真に果たした役割は何だったのか。リヴィエラは虚像だったのか。全てはギリアムの策略だったのか。あるいはリヴィエラ(T・S)は稀代のスパイで、その本質を完全に隠し通していたのか(そんなことはないのかな・・・。読んでいる最中でもリヴィエラがそれほどの人物には思えなかったし)。ジャックたちの死に何とか意義を見いだそうとやっきになった自分がいました。それでないと、彼らの死が悲しすぎます。

自分の身に危険が迫っている・・・と気付いた直後には銃弾が降り注ぎ、爆弾で吹っ飛ばされるという非情な世界の恐ろしさは凄かった。○○○の長官が裏切り者というのもこれまた凄い。高村氏の豪腕ぶりが十分に発揮されたように思います。終盤に出てきた第三の人物には、「ん?」と思いましたが。

「マークスの山」と並んだ巨大な双耳峰と評価します。何か書き忘れている気も。まあ、いいか。

内容(「BOOK」データベースより)
1992年冬の東京。元IRAテロリスト、ジャック・モーガンが謎の死を遂げる。それが、全ての序曲だった―。彼を衝き動かし、東京まで導いた白髪の東洋人スパイ『リヴィエラ』とは何者なのか?その秘密を巡り、CIAが、MI5が、MI6が暗闘を繰り広げる!空前のスケール、緻密な構成で国際諜報戦を活写し、絶賛を浴びた傑作。日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞受賞。

CIAの『伝書鳩』とともに、父の仇である『リヴィエラ』を追っていたジャック。複雑怪奇な諜報機関の合従連衡。二重・三重スパイの暗躍。躍らされる者たち。味方は、敵は誰か。亡命中国人が持ち出した重要書類とは?ジャック亡き後、全ての鍵を握るピアニストは、万感の思いと、ある意図を込めて演奏会を開く。運命の糸に操られるかのように、人々は東京に集結する。そして…。 

参考ブログ:

そらさんの”日だまりで読書”

Caratさんのブログ:My Premier Life 2006


大阪城公園

2006-04-23 22:22:05 | まち歩き

先週は温泉でリッチに過ごしたので、この土日は近場でおとなしくしていました。

今日は午後から自転車を駆って単独で大阪城方面へ。目的の半分は近代建築探訪だったのですが、予定を変更して自転車に乗ったままお城の方へ。大阪城公園では「花彩祭」というイベントが催されていて結構な人出でした。大阪城天守閣の写真の隣は旧大阪市立博物館(旧陸軍第四師団司令部)です。城塞風のいかめしい建築ですが、細部装飾なども見事。青空があれば写真がもうちょっと映えたのですが、残念。

夕方には昨日に続いて自宅廻りを10kmRUN。走る前からかなり脚が疲れ気味で重ダルかったのですが、結構力走しました。6周の内、最後の1周でペースアップできると、しんどいけれど気分爽快でした。やっぱりある程度のスピードで走らないとね。結局2日間で自転車:20km+RUN:20kmと久々に脚を酷使して健康的に過ごしました。

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PLUTO(3)

2006-04-23 12:50:00 | アニメ・コミック・ゲーム

Pluto3PLUTO(3)【豪華版】(小学館)

※ネタバレあり
今回もこれまでの流れから迷った末に豪華版を買ってしまいました。表紙やカバーがデラックスで、一部カラー&大きなサイズなのが魅力です。でも、オマケは今いちだったな・・・。オマケ無しでもう少し値段を下げるか、アトムにちなんだ付録にしてほしいところです。例えば、今回のキャラ検討のデッサンなんてあれば大喜びなのですが。

浦沢アトムはミステリー調のこともあって陰の部分が多いのですが、ますます拍車がかかってきました。「機械に死を!」と叫ぶKKK団のような団体が出てくるし、人間とロボットの共存はありえないのか。

週刊誌でもチラッと見たのですが、イケメン・エプシロン光臨!ほんとうに空から舞い降りてきましたね。争いが嫌いで子供が好きなところなどの設定も手塚オリジナルとほぼ同じ。しかし、実はめちゃくちゃ強いのです。プルートゥとの対決に備え戦闘用スーツの感触を確かめるヘラクレスに「あなたでは勝てない」と告げるクールさも良し。

さあ遂にプルートゥもその姿を現し始めたようです。ウラン(カワイイ!)が感動したような、花を愛し、不思議な力を持つ神のような存在なのか、はたまた様々な矛盾に苦悩する鬼神なのか・・・。この作品に登場するロボットたちは色んな悩みや問題を抱えていますね。その悲哀についてもかなり深く描かれています。

不気味なボラーの名前も出てきましたが、次号に急展開があるのかな?----週刊誌の方は読んでいないのでよく知りません。(1)を読んだときのような驚きはさすがになくなりましたが、目が離せない作品であることは間違いなし。