その1の続きです。
時刻は6時過ぎ。大阪城の天守閣にも西日が当たり、金箔がそれこそ金色に輝いて黄昏どきのええ感じです。メンバーも次第にステージ上に現れ、練習・音合わせに余念がありません。もうすぐコンサートが始まるというこの雰囲気がいいですね。若きコンマス・長原幸太さん、チェロトップの近藤浩志さんの顔がよく分かります。
プログラムは以下のようなものでした。「スター・ウォーズ」も含まれていますが、クラシック音楽のオーソドックスな有名曲をずらりと並べ、ラストの2曲には壮大&絢爛豪華な作品を配してクラシックの素晴らしさ・凄さを体感してもらいたいとの大植さんの意気込みを感じます。
■バーンスタイン/ミュージカル「キャンディード」序曲
■ドヴォルザーク/交響曲第9番「新世界」~第2楽章より
■モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク~第1楽章
■チャイコフスキー/組曲「くるみ割り人形」~花のワルツ
■ホルスト/組曲「惑星」~木星
■J.ウィリアムズ/映画「スター・ウォーズ」~メインテーマ
■サラサーテ/ツィゴイネルワイゼン
■チャイコフスキー/序曲「1812年」
■レスピーギ/交響詩「ローマの松」~アッピア街道の松
そして正装の大植さん登場。1曲ごとに大植さんによる作品の解説トークも入って非常にわかりやすく親しみやすいのがgood!それにしても大植さんはエネルギッシュでサービス精神も凄いです。散ってしまった桜の花びらを模した紙吹雪をポケットから振りまくわ、「スター・ウォーズ」ではライトセーバーまで繰り出すわの聴衆サービスてんこ盛り。これには会場大ウケでした。
ツィゴイネルワイゼンでは地元(本町)・相愛高等学校音楽科2年の神崎悠実さんがソリストとして登場しました。17才と若いのですがコンクールでの受賞歴も豊富な実力者です。緊張はあったと思いますが、堂々とオケと渡り合い美しい音を聴かせてくれました。将来が楽しみですね。
「1812年」で、途中PA(まあ音響システムと思ってください)のアクシデントがあったのが非常に残念でしたが、トータルでは大満足。「1812年」の終盤、大砲の音(大太鼓の音に特殊な効果をかぶせた?)の「ドカーン!」という大音響の連発には子供達もビックリ。鐘の乱打も見事でした。あと、子供達が喜んだのは、よく知っている「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」でした。私は”ど迫力”の曲も良かったのですが、「木星」でのチェロ、「1812年」冒頭のチェロとヴィオラの静かな低音弦の響きにも惹かれました。
アンコールは2曲。
■オッフェンバック/喜歌劇「天国と地獄」序曲~カンカン
私は「ラデツキー行進曲」を予想していたのですが、見事に裏切られました。でもこれは嬉しい誤算。大植さんのリードで全員が楽しく賑やかに手拍子。ときには密やかに、そして大きくと変幻自在。会場、超盛り上がりでした。
オーラスは、■日本民謡/八木節
すかさずコンマスの長原さんが背中に「祭」と染め抜かれたハッピを取り出して大植さんへ。ヴァイオリンやヴィオラセクションもノリノリで激しく身体を動かし迫力も十分。特に第一プルトの熱演ぶりは見せて&魅せてくれました。そして指揮者は踊る、踊る?私は実物を見たことがないのですが、岸和田の「だんじり」のノリを感じました。身振りで・身体全体で音を要求して大植さんも気持ち良かったやろなあ。場内は割れんばかりの拍手喝采に包まれました。もちろん、ブラボー!の掛け声も。
当初3000人規模を予定していたというこのコンサート。何と主催者側発表の人数は9300人でした!これは凄い!通常のコンサートの3~6倍の人数ですから。
今回のコンサート、指揮者もオケも手抜き一切無し。楽しく、しかし真剣に音楽を聴かせて&魅せてくれました。規模・内容といい、お客さんの反応といい、実に画期的なイベントでした。ぜひサマーコンサートもやってほしいです。必ず行くでえー。
※一部の写真は、大フィルのファン交流サイトに掲載されていたものを使わせて頂きました。
◎参考ブログ:
にゃお10さんのエヴリィデイ クラシック 5/1追加
koukiayuさん(FLOPSYさん?)のRUNCHERRYLANDの仲間たち 5/2追加